当サイトはWordPressで構築しています。数式表現はMathJaxを利用させてもらっており、これがたいへん簡単かつ便利でした。
Webでの数式表現
Webの数式表現は長いこと鬼門で、一番よくあるタイプは別アプリケーションで作成した数式を画像化して埋め込む方式でしょうか。MathMLのように、言語として記述できる規格もあるのですが、結局メジャーにはなっていない印象です。表記が異常に冗長で、とてもではないが手打ちは実用でないし、サポートしているブラウザも限られています。特にChromeが標準対応していないのはつらいところです。このあたりの比較は「Webの数式表現」の記事がたいへん参考になります。
MathJax
しかし最近はやはり相当進んでいるようで、MathJaxなるものがあって、それを利用するとWeb上で簡単に数式を表現できるようになります。たとえば以下のように。
\[
\begin{align}
\lambda & = \frac{-c + c(1 + \frac{1}{2} (\frac{\Delta f \lambda_{0}} {c})^{2})} {\Delta f} \\
& = \frac{\Delta f \lambda_{0}^{2}} {2c}
\end{align}
\]
これの記法ですが、TeXの記法がそのまま使えて、上式では以下のようなコードを記述しています。
TeXの記法もわかりやすいかと言われるとアレなんですが、なんだかんだ言ってコードベースとなるとTeXしかないなぁと思う今日この頃です。
内部的にはJavaScriptを利用しており、それ故にあらゆるモダンなブラウザで表現することができます。また、数式を使うような記事はなかなか陳腐化せず、それこそ10年以上読まれ続けたりすることもありますので、サポートが続くのかも気になるところですがMathJaxの公式ページを見ると錚々たる組織が支援しているので、まぁ大丈夫だろうと思います。
WordPressで利用するには
さてMathJaxをWordPressで利用する方法ですが、「Getting Started — MathJax 2.7 documentation」を参考に、header.phpの</head>直前に、以下のコードを差し込みます。
<script type="text/javascript" async
src="https://cdnjs.cloudflare.com/ajax/libs/mathjax/2.7.0/MathJax.js?config=TeX-MML-AM_CHTML">
</script>
これだけなので、WordPress用のプラグインもあるようですが、まぁ必要ないでしょう。
あとは、ページを作成する時にスラッシュ[からTeX記法を始めてスラッシュ]で閉じると、Web上は綺麗な数式に変換されます。文中に埋め込みたいときはスラッシュ(とスラッシュ)を使います。文中だと\(\sin x\)のようになります。
便利ですねー。
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