無線LANルータ TP-Link Archer C3150レビュー、木造2階建てなら死角無し

TP-Linkの無線LANルータ、Archer C3150を購入しました。

今まで使っていたのは、NECのWR8700Nです。我が家は木造2階建てで、ルータを置いているのは2階の居室。1階に降りると、ルータのある部屋のすぐ下であるリビングならばよいのですが、トイレやお風呂場、廊下など、電波の届かないところがいくつかありました。

今回無線LANルータを新調したことで、今まで死角となっていたところでも電波が行き届くようになりました。たいへんハッピーです。

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1階まで電波が届く無線LANルータが欲しい

私は11月から12月にかけて物欲が刺激されるようです。LGのウルトラワイドディスプレイ、BungBungameのハイスペックAndroidタブレットにつづいて、無線LANルータを購入してしまいました(ついでに200GBのmicroSDも)。そういえば去年もこの時期に、SSDを買い、NASを買い、ルンバを買い、Chromebookを買いました。まぁ、セールの時期ですからねぇ。Chromebook以外は、良い買い物でした。

今回購入したのは、TP-LinkのArcher C3150です。TP-Linkは日本ではまだ耳慣れない人も多いかと思いますが、海外では大きなシェアを握っています…などと言いつつ、自分も最近INTERNET Watchの記事(「【清水理史の「イニシャルB」】 相場を一気に引き下げた脅威のコスパ 2167+1000Mbps対応の無線LANルーター TP-Link「Archer C3150」 - INTERNET Watch」)を見て知ったクチなのですが。

ちょうど、無線LANルータを新調しようかと考えていたところでした。というのも、数年前に数千円で購入したWR8700Nは、当時アパートで一人暮らし(というより一種のシェアハウス)をしていた自分にとっては不足のないものでしたが、今の木造2階建ての実家では、明らかに力不足だったからです(と書いたけれど、本当にアパートで使っていたやつだったかどうか定かではない…まぁどうでもいいか)。もう数年使っていますから、劣化もしていたかもしれません。

2階の居室に置いていたので、1階の電波事情があまりよろしくありませんでした。真下のリビングであればさほど問題ないものの、そこから離れると非常に電波が悪く、トイレやお風呂でスマートフォンが使えない状況。また、リビングの電波も届くとはいえ不安定らしく、しばしば機器の接続が不調になる。

Netgearのエクステンションを購入したのですけれど、これはこれであまり安定しませんでした。特にXperia Z3とは相性がよくないようで、まぁないよりはマシ、といった程度。無線機器は、使ってみるまでわからないところがあり、難しい。

ここは一つ、小細工せず、もっと電波範囲の広い優秀な無線LANルータを購入しようかと、そう考えていました。しかしなかなか、踏ん切りがつかなかったのですが、このTP-LinkのArchar C3150は、なかなか良いものに思え、Amazonでちょうどタイムセールが始まったこともあり、えいやっとポチった次第です。

TP-Link Archer C3150の使用感

Archer C3150は、2016年12月現在、市場価格は2万円ほどです。タイムセールで15,800円で購入できましたが、それでも無線LANルータでこの価格は決して安くはありません。しかし、電波が届かないということで苦労していた以上、後悔しない買い物をと、家庭用としては十分に違いないと確信できる本製品を購入。

結果として、木造建築2階建ての我が家のどこでも電波が届くようになりました2.4GHzはもちろん、あまり期待していなかった5GHz帯も、かなり広範囲で繋がってくれます。素晴らしい!

お風呂で使えたのはもちろんですが、リビングの電波事情もよくなったようで、いままでちょくちょくと通信の途切れることがあったPCが、非常に安定するようになったらしく、これはちょっと嬉しい誤算でした。

eo光の多機能ルータと併用する場合

ただ、我が家はeo光なのですが、eo光はモデム内蔵ルータが配られるために、せっかくのC3150をルータではなくアクセスポイントとして使わなくてはならないのが悲しいところです。

私はこのモデム内蔵ルータというやつが好きではありません。ルータは自分で選びたいからです。しかし、配られるのだから仕方がない。ルータ機能をOFFにすることはできますが、そうするとひかり電話の子機が使えなくなるとマニュアルにはあります。まぁ、余計なことはしないほうがよいのだろうな。

したがって、せっかくのArcher C3150をルータとして全力出させてやれず、残念です。しかもこの設定がやや面倒で、「TP-Linkルーターをどのようにすればアクセスポイントモード(ブリッジモード)に設定できますか?(青い管理画面の機種) - TP-Link」にあるように、Webブラウザでアクセスして設定してやる必要があります。この点は、DIPスイッチで一発でブリッジモードに切り替えられたNECのWR8700Nのほうが楽ではありました。

(2016/12/25 追記)eo光の多機能ルータとの併用について、コメントをいただきました。LAN側では、DHCP機能のほか、もしルータ側でUPnP機能を使っている場合は、それも無効化させたほうがよいとのことです。また、eo光の多機能ルータに無線LAN機能がついている場合、多機能ルータ側の無線LANも切っておかないと、干渉するのかうまく動作しない、とのことです。参考までに。

(2017/03/13 追記)Archer C3150はOpenVPNのサーバー機能がありますが、ブリッジモードにするとこの機能も使えません。TP-Linkのサポートに言われました。。。考えてみればそうか。

きっとオーバースペックだけれど、満足です

このC3150は多くの機能を備えています。ルータは物理的に電磁波を飛ばすので、MIMOやビームフォーミングなどのアンテナ技術に加え、ノイズ処理など、アナログ的なノウハウが詰まっていることでしょう。

横文字の頼もしい言葉がメーカーページには並んでいますが……どうでしょうね、高等な技術も、それに対応する子機がなくては意味がありませんし、またあったとして、それが十分に機能するかは別の話ですしね。

C3150にはDFS(Dynamic Frequency Selection)の機能がないということで忌避する人もいますが、これも良し悪しじゃないでしょうか。DFSとはこのルータについて調べているときに知ったことですが、どうやら、5GHz帯には、気象レーダーと共有するチャネルがあり、それらを使うため、レーダーがいないかどうかを検知する機能であるようです。特に「無線 LAN と通信距離について(5)|Wireless・のおと|サイレックス・テクノロジー株式会社」の記事が参考になりました。

参考記事には、DFSについて以下のような記述があります。

DFS が無線 LAN システムにとって厄介なのは、チャネルを使用するとき「レーダー等が居ないかどうか」を一定時間(1分)調べてからでなければ電波を出してはいけない、という規定です(※註)。この「チャネルを使用するとき」というのはシステム起動時のみならず、DFS が働いて別のチャネルに移動した後にも適用されます。このため、DFS 帯域で動く 802.11a システムは DFS が働いたとき少なくとも1分、条件が悪ければ(移動した先のチャネルでまたレーダーに引っ掛かったならば)もっと長時間にわたって通信が停止するリスクを抱えています。広帯域を使う 802.11ac では、DFS の影響は更に深刻になることが予想されます。

※註:もちろん、DFS には回路の複雑化や認証費用の増加などコスト面への悪影響もあります。

うーん、これはかなり厄介そうです。使えるチャネルが増えるのは大きな魅力ですが、なかなか一筋縄ではいかなそう。高等な技術はそれだけ実装も難しく、機能があったからといって、それが十分安定して運用できるかどうかはまた別の問題。こんなことを考えていると、個人的には無理に対応しなくてもよいのではないかなと思います。こう言っては身も蓋もありませんが、所詮家庭用ですから。きっと、機能としては既にオーバースペックです。使い始めたばかりですが、今のところは十分満足しています。

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コメント

コメント一覧 (6件)

  • 私もeo光の多機能ルータを使っているのですが、このArcher C3150を購入してAPモードで使用しようと考えています。TP-LINKの説明では、本機のWANポートではなくLANポートを使って接続するようになっていますが、これは正しいのでしょうか?
    これまでNECやbuffaloのルータをAPモードで使っていましたがWANポート接続だったのでかなり違和感があります。他のLANポートも問題なく使えるのかも少し心配(^^;
    無線LANのHUBと考えればLANポート接続でも問題ないようにも思いますが……

    • >いざ新さん
      コメントありがとうございます。
      TP-Linkの説明通りで大丈夫ですよ!APモードのためLANポートに挿していますが、他機器とも問題なく通信できます。他のLANポートも使えています。
      NASやPC、タブレット等、有線無線あわせて10台近く(数えてみて自分でびっくりしました)sshやsambaでやりとりしていますが、問題なしです。
      その点については心配ご無用かと。

      NECルータのほうがAPモードの設定は圧倒的に楽ですね。。。
      C3150はボタン一つでAPモードというわけにはいかず、自分でIPアドレスを固定し、DHCP機能を無効化し、と、一つ一つの設定を自分で行わなければならず、面倒さは否めません。
      でも、これで今まで届いていなかった局所に電波が届き安定して通信できるようになったので、私は概ね満足しています。

      • 返信ありがとうございます。
        問題ないようで安心しました。LANポート1つ潰れるのはもったいないですが(^^;
        設定も面倒ですが、そんなに難しくは無いので何とかなるでしょう(^^)v
        あと、メインルータと本機の両方でUPnP機能をONしていると干渉するので上手く繋がらないという書き込みを見ました。eo光の多機能ルータ側でUPnP機能をONにしているので本機側でOFFにする必要がありそうですね。
        ご迷惑でなければ購入設置後にレポートさせていただきます。

        • そうですね、面倒ですが難しくはないです。設定忘れさえなければ万事OKです。私はDHCPの切り忘れでちょっとトラブりました。。。
          私はUPnPは特に使用していないので意識しませんでしたが、ルータの機能で重複するところは全部切ったほうがよさそうですね。
          ヘビーに使っている人ほど、罠があるかもしれません。

          はい、こんなところでよければ、是非どうぞ <レポート

          • >hackleさん

            本日、c3150が到着し、設定を終えましたが、かなり難航しました(汗)
            ブラウザからのLAN側のIPアドレスやDHCP サーバの無効化、UPnPの無効化などの設定は難なくできました。SSID、セキュリティキーを変更していざスマフォやタブレットから繋ごうとしたら・・・繋がらない。再起動して一度、繋がっても、その後、eo光の多機能ルータの無線LANに繋ぐとまた繋がらなくなるという状況(^^;
            色々と試してみたことろ、eo光の多機能ルータの無線LAN機能が有効だとうまく接続できないようです。(有効なだけなら問題ないのでしょうが、無線LAN繋ぎ変えが上手くいかないようです。)
            仕方がないので、eo光の多機能ルータの無線LAN機能を無効化して使っています。
            これで正しいのか不安ですが、取りあえず今は安定して使えているようです。

          • >いざ新さん
            レポートありがとうございます。とても参考になりました。
            無線LANはなるほどですね。私の多機能ルータは無線LAN機能がないので、そこでは引っかからなかったようです。
            わかっていれば、すぐなんでしょうけど、わかるまでがたいへんなんですよねー…。
            せっかくなので、記事にも反映させていただきますね。

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