Mac mini 2018で外付けSSDを起動ディスクにしたい

発端はDropboxのMacにおける外付けドライブサポート終了問題だった。正確には、オンラインストレージのデータはCloudStorageフォルダに置くことが強制されることになり、これが起動ディスク以外だと具合が悪いというものだ。まぁ、帝王Appleが例によってセキュリティの名目でサードパーティを締め上げているんだなと思った。

これはけっこう本当に困る。他のマシンとのデータのやりとりでDropboxは本当に便利なんだ。NASも購入したものの、やはりクラウド経由のDropboxの便利さにはかなわない(NASもメーカー謹製の同期ソフトとかあるけど、データが絡むだけにクオリティが心配……)。こうなったらもうWindowsに寝返ってやると考え、実際そこそこ使っている者の、WindowsマシンはAIをぶん回すのに忙しく、結局日常使いはMacのまま。というかまぁ、やっぱりなんだかんだでMacは使いやすい面もあるもので。

ということで、それなら外付けドライブを起動ディスクにしてしまえばよかろうというわけだ。

目次

できるのはわかってるが、運用はどうか

さて、外付けのSSDを起動ディスクにする、ということが理屈のうえでは可能なことはわかっている。ただ問題は、それで安定して運用ができるのかどうかだ。今使っているSSDも、時々予期せぬアンマウントがまったくないこともないし、果たして安定性はどうなんだろうか。

こういう時、メディア系の解説記事はあてにならない。頼りになるのは、実際にやってみて、それを使い続けている個人のブログである。ということで、色々と見てみる。

Mac mini 2018 外付け起動ディスク化計画 : I rav,Mac!'23

この方は容量不足を原因として、2022年の1月に外付けSSDの起動ディスク化を果たしている。その後2023年2月の「Mac mini 2018 購入4周年 : I rav,Mac!'23」の記事でも外付けSSDを起動ディスクにしていると書かれているし、また6月には直接言及していないものの、新しいMac miniの候補について考えていることから、変わらず健康に使い続けられているのだろうと推測される。つまり、1年半以上問題なく運用できているということだろう。

Macmini 2018を外部SSDで起動 - Way2Go

この方は2021年2月に外部化を果たしている。2023年6月にMac Studioに乗り換えられているようだけれど(Mac Studio 注文しました - Way2Go)、2年4ヶ月にわたって外付けで安定的に運用できていたということだろうか。ストレージ不足は理由にあっただろうが、「Thunderbolt3ケースとM.2の組み合わせは、内蔵SSDより高速」ということも理由にあげている。Thunderbolt3ケースは15000〜20000円程度とヤケクソに高いが、それでもMacのCTOに比べれば爆安。Thunderboltケース何使ったんだろう。Yottamasterなのはわかる。

注意ポイントっぽいもの

以下は先人たちが引っかかったところ。

  • ファイルシステム
    • APFSを選択すること
  • T2チップの罠
    • デフォルトで外部起動が許可されていないので、明示的に許可すること

もうちょっと色々あるかなと思ったが、特にそれらしい記事は見当たらず。ということは、環境構築はもちろん、運用においてもさほど支障はなかったのだと見てよいのではないか。

作業自体は億劫ではあるものの、やる価値はありそうだなと思える。

高速大容量ストレージの夢を追ってもいい

今使っているのは最近お騒がせだった(SanDiskのSSDで「データが突然消える」などの症状が報告される - GIGAZINE)SanDiskのエクストリームモデルの2TBのやつで、まぁこいつをそのまま起動ディスクにしてもいいかなと思う一方で、どうせだったら夢を追いかけて、3万もあれば買えるようになった4TB NVMeを繋いでみても面白いかなぁ、とかなんとか思っている(上位モデルはさすがにもっとするが……)。MacのCTOだと4TBは+168000円という馬鹿げた値段設定がされているが、外付けで実現すれば、Thunderbolt3対応のケースが2万したとしても、SSDと合わせて5万程度。このコストメリットは非常に大きい。

ちなみにAmazonだとCrucialブランドのP3が23800円、PCIe Gen4対応のP3 Plusが24500円という驚くべき価格で売られている。Crucialブランドでこれはすごいと思ったが、冷静に考えてみると自分は今まさにCrucialのSATA SSDで悲しい気持ちになっている真っ最中である(着実に健康状態が悪くなるCrucial CT2000BX500SSD1の経過観察 - 或る阿呆の記)。それで気になって調べてみたら、果たして、評判は芳しくなかった(参考: Crucial P3 Plusレビュー:ひどい性能ですが、PS5専用に使うならアリ | ちもろぐ)。この評価を見ると、他の格安SSDと並んで最安なのもさもありなんという感じ。一定以上の容量を使うと速度がめちゃくちゃ遅くなるようだ。うーん、Crucial今こんな感じなのかー……。

評判のよくないブランドものに手を出すくらいなら、謎メーカーではあるけどこういうのに手を出してもよいかもしれない。

29800円だが、こちらはなんとThunderbolt3の転送速度40Gbpsを超える7000MB/s級のR/Wを誇る。恐ろしい。いや、まぁ、Thunderbolt3の転送速度超えたらオーバースペックなんだが。謎とは言ったが、上記のブログによると、少なくともベンチマークはなかなかのものであったようだ(参考: 「HIKSEMI FUTURE NVMe SSDレビュー:コスパの良さは認めざるをえない | ちもろぐ」)。まぁもちろん長期間の信頼性がどうかはわからないのだけれど、少なくともちょっと使っただけで化けの皮を剥がされたCrucialのP3 Plusよりはまだこちらのほうが良い気もする。

ちなみに同じようなものでLexarというのもある。

Lexarは知らなかったが、これもCrucialと同じくMicron傘下のブランドであったらしい。今は中華。「Lexar NM790レビュー:元Micronの傘下ブランドが放つ破壊的コスパSSD | ちもろぐ」によると(このブログほんとすごいね)、こちらもベンチの結果は上々のようだ。Crucialよりよく見えるんですがそれは……。

Crucialがここまで下がったなら、他のブランドも追従するか?と思う一方、「内蔵SSD市場、ようやくGB単価の下落止まる - BCN+R」という記事もあるので、さすがにそろそろ底を打ったような気もする。

まぁ別に無理に買うことはないのだけれど、ケース含めて5万ほどで内蔵ストレージより早くて大容量の環境が整えられるかもしれないと思うと、中々浪漫があり、やってしまいたくなるねぇ。これがうまくいけば、ネックだったストレージ問題が解決するわけだから、噂のM3以降のMac miniも、場合によってはポチることもあるかもしれない。

脱Macとはなんだったのか。まぁ結局なんだかんだいってMac好きなんだろうねぇ、僕は……。

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 外付けディスクで起動すると/private/var/vmフォルダがマウントされない不具合は治ったのでしょうか?

    • そんな不具合があったんですね。それは知りませんでした。ありがとうございます。

      このへんの話になりますかね。

      スワップ領域が確保されない – Apple コミュニティ
      https://discussionsjapan.apple.com/thread/110201665?page=2

      Your system has run out of application me… – Apple Community
      https://discussions.apple.com/thread/250528284

      たしかに、外付けドライブを使った時にだけ起きる現象のようです。
      うーん、これどうなんでしょうね。使っている外付けSSDが何かとか色んな要因が絡んでそうです。やってみないとわからなさそうだなぁ。うーん。
      ただ物理メモリ32GBのせているので、起きたとしても実運用上あまり問題にならないのではないかとも期待しますが🤔
      今見たら、`sleepimage`があるだけでした。昔見た時はけっこう容量食っていた記憶。

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