Googleの個人サイト冷遇の流れに歯止めがかかった説(あるいは希望的観測)

ひたすら個人サイトや個人ブログを排斥し続け、特にここ一年はトドメをさしたかのように思われたGoogle検索だが、驚くべき事に8月以降、少しマシになってきているという話で、実際このサイトも少しアクセスが回復している。

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正しくないと知っていたんだろう?

アクセス回復したのなんて数年ぶりくらいじゃないかな。7月くらいはもうよかったときの2%くらいまで落ち込んでいた(2%落ち込んだんじゃないよ、2%まで、つまり98%落ち込んだんだよ)んだけれど、ここ1か月でなんか知らんけど数倍になってるね。といっても、2%まで落ち込んでからの数倍だから、昔と比べたらやっぱり酷いもんではあるんだけれど。

Googleも、検索結果がゴミまみれだったのはまぁ認めずとも本当は認識していたんだろうなと思う。そして個人サイト冷遇も本当はright thingじゃないことを知っていて、それでもあえてやっていたんだろう、と僕は邪推している。そのほうが商売になるし、どうせみんなGoogleを使うに決まっているからだ。

これについて、興味深い分析記事がある。

ラガバンの戦術は、検索の質を下げることで検索クエリの数(つまり、同社が検索者に表示できる広告の数)を増やすこと(訳注:「エンゲージメント・ハッキング」)だった。そうすれば、ユーザは目的のものを見つけるまでにGoogleでより長く時間を過ごさなければならなくなる。

(中略)iPhoneやSamsung、Mozillaまで、あらゆる検索ボックス提供者とGoogleとの独占的な取引により、品質を落としてもビジネスへの影響はないだろうという(正確な)考えのもと、プロダクトを劣化させて利益を上げようとするメタクソ化の勝利だった。

Google検索を殺した男――Googleはいつ、どこでメタクソ化に舵を切ったのか | p2ptk[.]org

これはゴミみたいな記事に上位を独占させることが、Googleの利益になることを示している。極端な話、ユーザが情報が見つけられずGoogle検索を永遠に彷徨い続ける事が、Googleの商業上の勝利となる。

まぁ普通に考えて誰が好き好んでそんなことするのかという話だが、これまで築きあげてきた信用が、そして失われたその他の選択肢が、ユーザにGoogle検索を使わせ続けた。

求めているものを出せ

しかし今、それが揺らぎつつある。まぁそうだね、ChatGPTだね。Googleも慌ててGeminiを出したけれど、悪化した検索結果がGeminiの品質を落とすという冗談みたいなことにもなっていたからねもう。

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上のケースは検索に出てきたスマホの大嘘記事をGeminiが信じてしまったというものだが、ジャンルによっては本当に酷いんだよねぇ……。家電とかで検索してもさ、どこぞの企業ブログが書いた「オススメ掃除機34選」とかしか出てこないんだよ。34選ってそれもうオススメじゃないから。知ってる名前34個並べただけだから

オススメっていうのは、プライドをかけて選び抜く、独断と偏見に満ちた、反発も覚悟の性癖開示であって、そんな「本当の」お勧めを教えてくれるのが個人サイトだったのに、もはやそれが検索には出てこない

この状況じゃ、検索エンジンを使う機会なんてど忘れした言葉の意味を調べる時くらいだ……が、最近はそれさえも、2000文字で薄めた無意味な文字の羅列みたいなのが出てくる始末。

そんな状況だから、実際、Google検索で調べ物している人、急激に減ってるんじゃないかな。ChatGPTのほうがマシだもん実際。なんならTwitterのほうがマシ……なんだけど、今のTwitterはインプレゾンビに支配されているのでもうだいぶ無理。本当に金ってやつはインターネットを狂わせるようだ

そういうわけで、今まで冷遇し続けてきた個人サイトの再評価は、可能性としてはあるのかなと思う。実際、上にも書いた邪推なんだけど、Googleは多分何をどうすべきか知ってるんだよ。今までしてきたことをやめればよくて、そうすると、自ずと個人サイトは再評価されるはずだ。そしてそれこそ、AI時代の中で検索エンジンが生き残る道だと思う。この記事に書かれているような独断と偏見に満ちたこと、ChatGPTは絶対に言わないからね。でもそれが、ユーザが本当に見たいものだし、そういう数十億の個性の発露こそ、インターネットの中で輝くべきものだと思う。AIが書いた当たり障りのない一般論じゃなくてね。

……ま、今後どうなるかはわからないし、どうなってもいいんだけどさ。別に再評価されなくても、Googleがどうあろうと、世の中がどうあろうと、僕は僕の思うことをやるだけだ。

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