勉強のためトランジスタの簡単な本を読んでいたところ、次の一文が気になりました。曰く、「トランジスタは半永久的」え?と思いました。
私が見ている機器でもっともよく壊れる部品の一つがとトランジスタです。特に大電力のパワートランジスタがひどい。おまけに製造中止になっていて代替品を探して〜なんて苦労もあったりするわけですが、とにかく私の正直な印象では「トランジスタ=超壊れる」なんですよ。でも本にはそう書いてある。
トランジスタはクール?
さらに、その本には「トランジスタはクール」という言い方もされていました。さらに「え、え」という感じです。トランジスタといえば熱暴走代表選手では?その癖熱に弱くてハンダ付けも一苦労という、そんな代物。
疑問に思って職場のばりばりアナログな還暦迎えたおっちゃんに聞いてみたところ、「間違えたことは書いてない」とのこと。えーでもトランジスタむっちゃ壊れますやん、むっちゃ熱いですやんと疑問を投げかけると、白熱電球の話をされました。
白熱電球は電球の中にフィラメントがついていて、それが切れるまで電球の寿命。いくらハード音痴の自分でもそれくらいのことは知っています。で、その次に真空管の話。真空管も内部にフィラメントやらそんなのがある。つまり、物理的に必ず寿命がくる。いっぽう、トランジスタにはそれがないんだ、とのこと。
「半永久的」のニュアンス
もちろん実際に運用していれば、トランジスタだって壊れます。ただそれは真空管と違って、必然的な部品の劣化からくる寿命とかそんなのとは違う、と。それで「半」永久的と言うんですね。つまり、トランジスタは半永久的という言い方には、真空管時代からの歴史的なニュアンスが含まれている、ということなのかな、と。トランジスタはクールという言い方も同様で、あくまで真空管と比べて、という意味合いかなと思います。そういや本でも、真空管と対比して説明されていることが多かったなぁ…。
今まで読んだ本の中で、トランジスタ増幅の原理の定性的な説明などが一番わかりやすかったように思います。
コメント
コメント一覧 (2件)
トランジスターは壊れる
音もなしに、光もなしに~
45年以上も前のこと~
2SC42 パワートランジスタを仕事で使うことがあつた。
負荷の常態を曖昧にしてると、壊れていた、
一個の値段が僕の給与と同額ほども、
それでも叱られることはなかった、
いまはどうなんだろう
>金魚姫さん
コメントありがとうございます。励みになります。
トランジスタは昔はもっともっと壊れやすかった、という話は聞きます。
しかし個人的には今もよく壊れてるけどなぁ…という感じです。
といっても、私の面倒見させてもらっている機器はけっこう古いものが多いのですけれど…
負荷の高いパワートランジスタはよく壊れます。
昔の部品だともう生産停止していたりしてたいへんです…。