私は次にスマホを買う時は、SIMフリーのものにしようと考えています。キャリア紐付けのものが嫌な理由はいくつかあり、高額で縛り付きのデータプラン、悪さしかしないプリインアプリ(アップデートの足かせ!)、あまりカッコよくないロゴ等ですが、何よりキャリアありきの売り方というのに違和感を感じます。
キャリア紐付けよりもSIMフリーがいい
ネットではMNP乞食などという口の悪い言葉もありますが、そのような言い方が跋扈するような売り方をキャリアが行っていることも事実で、それはあまり健全な姿とは言えないと思うのです。そういった理由から、キャリアと端末を分離して考え、また海外旅行などでもあわよくば使いたいなどと思い、SIMフリーのスマートフォンを探している昨今です。
広がるSIMフリー機の選択肢
ちょっと前までは、SIMフリー機というのは実に選択肢が限られていたようですが、ここ1年くらいで随分と様相が変わりました。少々高くつきますが、迷ったらiPhoneにすればよいというのは大きいのではないでしょうか。高くつくとはいったものの、たとえばソニーのXperiaのようなハイエンド機はAndroidでも同じような値段がします。ハイエンドとはそういうものなのでしょう。また、Freetelのようなローエンドはもちろん、最近はついにASUSのZenFone 5のようにお手頃かつそこそこのミドルエンドの端末もでてきました。たいへん素晴らしいことだと思います。残念なのは、Freetelのような意志ある特例を別にすれば、この市場において日本勢はとんと元気がないことです。キャリア主導の開発にメーカーも慣れ切ってしまっているということでしょうか。ハイエンドのXperiaはグローバルモデルもありますが、それは周波数帯域の問題で国内ではあまり使い勝手はよろしくなさそうであり、またもちろんガラパゴスと揶揄されながらも便利な機能であるおサイフケータイ機能も実装されていません。
そこなのです。探してみて気づいたのが、おサイフケータイ機能有りのSIMフリー機というのはまるでないのですね。もちろん、白ロムと呼ばれる、SIMロックを解除した端末を売る中古市場(転売市場?)もありますが、それはキャリア依存の抜け道のようなもので、やはり正規とは言い難いものですから、除外して考えます。
ガラパゴス問題
ガラパゴスとはあまり良い意味では使われませんが、防水防塵、オサイフ、ワンセグといった機能は、世界のスタンダートではないものの便利な機能です。私はワンセグはいりませんが、少なくとも防水防塵は世界に広まってほしいと思っているし、おサイフケータイ機能もたいへん便利で、アメリカを沸かせたApple Payなんて日本人からすれば「いまさら何を言っているのか」といったところです。ですから、ガラパゴスの何が悪いんだ、日本独自のものをもっと誇るべきだ、というような論調も珍しくはありません。実際それについては私も異を唱える気はないですし、印象を逆手に取ったSHARPの同名の機等はたいへん意欲的かつ野心的であったと思います(結果はどうあれ)。ですが、ガラパゴスの問題というのは、独自の機能があるということではなくて、その閉鎖性でしょう。おサイフケータイのSIMフリー機が(白ロムを除いて)ないということが、ガラパゴスの問題点を端的に集約しているように思えます。ガラパゴスケータイの機能はあくまで、従来の、キャリアありきの、国内で利用することのみを前提とした枠組みの中でのみ使えるものです。
これは技術的問題もあるとは思いますが、しかし大きくは各社の思惑というか、そういったところが大きいのではないでしょうか。いつまでも旧来の枠組みでいようとしたって、海の外からその枠組をぶち壊そうという人はたくさんでてきて、また我々日本人もその枠組にいなければいけないという決まりもないので、結局は便利でお安いシステムにのっかろうということになり、その時になってあああの時一歩踏み出しておけば、と悔やむことになっては悲しいでしょう。まぁそんなわけですから、ちょっと勇気を出して、SIMフリーでキャリア関係なしのおサイフケータイを日本メーカーには出してほしいですね。その頃にはもう私は別のスマートフォンを買ってそうではありますが…。
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