朝まで残業、休出、最後の砦はやすやすと破られた。手当て等つくわけでもないサービス残業

自分の今いる会社は現在大きな問題に直面していて、有り体に言えばマネジメントが一切機能していない状況である。残業が常態化しており、もとより危険な状態ではあったが、完全週休二日制だけは守られていて、それが最後の砦だなぁ、なんて思っていたのだけれど、今回ついに、日付を変わって明け方までの残業、さらに休日出勤と重なり、最後の砦はやすやすと破られた格好だ。今も脳にダメージが残っている感じで、クラクラしながらこの記事を書いた。しかも体制的にはいわゆるみなし残業であり、給与には一切反映されない。

自分が一番やりたくないしすべきでもない、社会悪だとさえ考える働き方を自分がしてしまったわけで、ここは一つ、立ち止まって身の振り方を考えないといけない。

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無給の休日出勤

これまでも「これはまずい」という思いは何度もしていて、自分はもうイエローカードを切るべきなんじゃないのか、いやもしかしてレッドカードなのか?と思ったりもしたわけだが、なかなか決断ができなかった。しかし、今回は明白にイエローカードを切ってよいだろうし、人によってはレッドカードとみなすだろう。

開発の間に合わない状態でのリリース強行で、結果的に明け方まで居残り、さらに帰って寝ていたら、土曜(休日)だと言うのに呼び出された。何かと思えば、別に致命的なエラーが起きたわけでもなく、にべもない言い方をすれば見た目が気に入らないからなおしてくれ、というような状態。

とはいえ、呼び出した当人も、それが本当に今絶対にすべきことだとは考えていない風で、まぁつまりもっと上の誰かの意思がここに働いているわけだ。自分の頭は既に朦朧としていたし、こんな状態でろくな仕事ができるわけがない、むしろバグを増やすだけにさえ思える状態だったので、まぁちょっとした仕事を数時間やっただけだ。今回のリリースではほとんどバックエンドをやっていたので、デザイン面ですぐにできることも少なかった。

もうひとり呼び出された、先々月中途で入ってくれた人は、今回のフロントエンドを中心にやってくれた人なので、その人のほうが修正作業を頑張ってくれていたが、明らかに精彩を欠く様子で、実際gitのマージに失敗してデグレなどのミスも起きて、開発効率という点では元気な時の10分の1くらいに思える。

まぁいくつかの目に見える修正で、「やれることはやりました」というポーズが必要だったのだろうと思う。

そして悪いことに、うちはいわゆる「みなし」で、時間については特に申告もない。それで、今回の明け方までの残業も(ちなみにおとといは日付が変わりそうな時間までの残業)、休日出勤も、まったく給与には反映されない、というか、会社的にはなかったことになっている。体制的なことを言えば、一番まずいのはこの点だろうなぁ(というより、このために明確にイエローカードを切った)。

もちろん、そんなことが社会的には許されるはずもなかろうし、そもそも「みなし」とは青天井に残業させてよい制度ではないわけで、毎日の勤務時間の記録を取り続けている自分が(生きていくうちに悲しい習性がついてしまった)、言うべきところに言えば、行政的ななにかが動くかもしれないのだが、別に自分はそんなことを望んでいるわけではない。

だがこれが自分が望んだ状況でないこともまた明白だ。今回のことは、明らかに、誰に言っても「それはおかしい」と言われる状態であろうし、ついに一線を越えてしまった、という気がする。

マネジメントの問題だが

朦朧とした頭でできることは限られている。だから、自分は終盤、開発作業については、簡単なシェルスクリプトなどちょっとしたものにしておいて、主にはPost-itに今回の反省点を書き散らしていた。

このPost-itというやつは実に便利で、最近はスクラム開発やユーザーストーリーマッピングの本を見るにつけ、Post-itの便利性についてふむふむと思ってはいたものの、あまり有効に活用できていなかったのだが、この土壇場にきてToDoなどにも使われはじめ、ようやく、その真価が少しだけわかった気がする。

で、並べたPost-itを眺めていると、反省点としては主に4つに分類できるように思えた。

  1. スキル不足
  2. 見積りの甘さ
  3. コミュニケーション不足
  4. 疲労

1-2-3-4はそれぞれ関連する。数値が近いほど関連性は高い。

たとえば、自分はフロントエンドの知識をあまりもたないが故に(スキル不足)、フロントエンドの状況把握を誤った(見積りの甘さ)。開発量の多さ、連日の残業で肉体的・精神的にも疲弊しており(疲労)、他者とコミュニケーションを取るのが億劫だった(コミュニケーション不足)。他者との連携が十分ではなかったため(コミュニケーション不足)、やらないといけないことがうまく決められなかった(見積りの甘さ)。

最終的には見積りの甘さに集約される。それもそのはず。自分たちができることの範囲で計画をたてて進めていれば、基本的に問題は起きないのだから。それができないということは、自分たちのリソースを見誤っているということだ。

本質はメンバー間の考え方の相違にあるのではないか

対策は色々考えた。今回は開発チーム内での反省も多く、まぁいってしまえばコミュニケーション不足が主因だと思うので、ペアプログラミングの導入や、プルリクとレビューの徹底(プルリクの数でも計測しようかしら…)、開発チーム外を巻き込んだイベントの設定などしようと思う。

今回のことは皆問題だと感じているだろうし、休日出勤の時も、大方は「大反省会」という感じであった。こんなこと繰り返してはいけない、という認識が一致したことは唯一の救いだと思う。というか、それさえできなければさすがに自分も付き合いきれない。

だがまぁ、方法論をいくら戦わせても仕方ないとも思っている。結局根深いのは「何をすべきか」、言い換えれば「何をしないべきなのか」だろう。

正直言えば、開発チームが「何をしないべきなのか」を完全に決められるのであれば、大きな問題は起きないと思う。だがそうしてできたものについて、経営は納得しない。この経営と開発の考え方の相違は非常に根深くて、端的に言うと、経営にとってのバージョンαは開発にとってはバージョン2.1であり、開発にとってのバージョンαは経営にとっては開発途中の出来損ないのクズなのである。

開発の身からすると、幾年もノウハウを積み上げてきた大量生産品のクオリティを世界に一つだけの一品モノに求められても困るのだが、しかしそれで作ったものがビジネス上役に立たない、というのも確かに困る(本当に役に立たないのか?とは疑問に感じるのだが…)。だから互いに歩み寄ってバランスを取れればよいのだが……。

その意味で、デプロイ基準を開発チームとステークホルダーが共有し、かつそこから開発チームが無理のない見積りをして、それを元にスケジュールを組めて、しかも予期せぬ問題が発生すれば、スコープ(やること、やらなこと)または納期を柔軟に変更できる、というのであれば、これはきっとほとんど問題が起きない。

おそらくチーム間の仲もよくなるからコミュニケーションもよく取れ、残業などなくなればエンジニアも自分の勉強時間が多く取れてスキルアップ、それは開発にも反映されていいことずくめのポジティブフィードバック……というのはまぁ夢の話であって、実際にはそううまくはいかないだろう。

なぜうまくいかないのかと言えば、結局はビジネスが回っていないからなのだろうが、だからといっていたずらに開発すべきものを増やしたところで、チームが疲弊するだけなのはこれまでで散々わかりきったことだ。

やれるだけのことはやるつもりだが

とはいえ、自分にビジネス上の成功を約束できる起死回生の案があるわけでもない。というより、自分はつくづくそういうビジネス的なところに興味がないのだな、と実感するばかりであるので、その大事なところを他人に任せている以上、自分としては理不尽と思ってもビジネス上必要だと言われれば強くは言えない。

精々、知っていることを精一杯伝えることしかできない。今の案としては、開発状況を誰もがわかるような形で可視化する(プロダクトバックログのPost-itを見えるところに貼っていくのが良いのではないか?)と、少しでも良いバランスが取れるのではないか、と思案している。

自分はまだこのチームでやれることはあると思っているし、中途で二十代半ばのエンジニアが入ってくれたばかりであり、彼等にとってもこのチームでやれたことがエンジニアとしてよかったと思ってもらえるように、できる限り頑張りたいとは思う。そうすることが、自分にとっても納得のいくことだからだ。

とはいうものの、それでうまくいかなければ、そのときはもう仕方がない。イエローカードは一枚切った。もう一枚切ったら、その時は自分の退場タイミングである。自分が審判で自分が選手というのもなんとも妙な話。ま、その前に自分自身が磨り減ってもう無理だ、となるかもしれないが。

ちなみに自分が思うレッドカード、すなわち一発退場は、チーム内の誰か一人でも、仕事が原因で倒れること、だ。自分はもちろんだが、他人でもだ。そのような状況を作ってしまったということが、非常に罪深い。倒れたメンバーのお見舞いに行った帰りに、退職願を書くことになるだろう。

人間、倒れるときは倒れる。しかも倒れる寸前まで、なかなか自分も他人も気づけない。自分も昔、仕事中、わずかな時間だけれど昏倒して気を失ったことがある。倒れる直前、意識としてはむしろ元気、くらいのつもりでいた。だが、身体は正直だったわけだ。

人が欲しい

このような状況だから、少しでも人手が欲しいのだが、人員を確保するのに苦労しているのもむべなるかな。特にWebエンジニアの採用に苦労している。自分でも、少なくとも1年以上の経験がある状態でこの会社には入らないだろうと思う(自分は三十を超えての異業種からの転身だったとか、とにかく現状を変えたかったとか、去年は状況が違ったとか、人の紹介だったからそこそこ安心していたとか、まぁ色々ありまして、、、)。

自分もそれは認識しているから、二十代中盤くらいで、特にSESでやりがいのない仕事に苦しみ、このままではいけないと早い段階で活路を見出そうとしている人あたりを狙っているものの(成長したい人にとって、それよりは良い環境だと思っている)、採用にかける時間もなかなか取れず、うまくいかない。誰か一緒にやりたい人いませんか?とこの文章を読んで来る人がいたら、むしろそのほうが驚きだ。だいたい自分がどこまで頑張れるのかもわからないしなぁ。。。

つくづく思うのは、プロジェクトにとって大切なことはマネジメントに尽きるということだ。前職で、社長が「プロジェクトはPMのものですよ」と言っていたのは、こういう意味もあるのかなぁと最近思う。

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