M3が出たのにM2 MacBook Airを選ぶ理由はあるか?

そりゃあるだろう。何の話かと言えば、以下のM3 MBAのSSD速度についての記事で、それ自体はよいのだが、何故か最安値旧型エントリーモデルのM2 MBA 256GBの意義にまで言及されていたので、ちょっと言いたくなってしまった。

M3搭載MacBook Airが256GBモデルの課題解決!SSD速度問題対策実施 - iPhone Mania

この記事はM3 MBAのエントリーモデルで、256GBのチップ搭載数が1個から2個になったことにより、R/Wの速度がM2から大きく向上した(M1と同じに戻ったとも言う)という些かニッチなパフォーマンス向上に焦点を当てたものだ。

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エントリーモデル選んでる時点で……

僕にもオタクらしいスペック厨的な心があるので、このパフォーマンス向上については喜ばしいと思う一方で、記事が以下のようにM2 MBA 256GBの意義にまで踏み込んだことには、そりゃ言い過ぎじゃないの、とも思う。

こうなると、M2搭載MacBook Airの販売価格は安くなったとしても、こと256GBモデルを積極的に選択する意義が問われます。

https://iphone-mania.jp/news-577060/

M3 MacBook Airが$1099=164,800円で販売された一方、M2 MacBook Airは100ドル下げた$999=148,800円が最安値となっている。この最安値対決について、M2 MBA 256GBの意義に疑問符を投げた形になる。しかし、ストレージ速度以前にあらゆるスペックが貧弱なこのMBAを選ぶ層にとって、ストレージの読み込み速度3GB/sに本体価格の10%にもあたる100ドルの価値を見出せるかは疑問である。この層にとって、最安値であること以上の価値があるだろうか?

現実的にも、M2 MBAの1.5GB/sという読み込み速度だって十分に速いわけで、そこすら問題視するような使い方なら、まず「256GBしかない」ことのほうがよほど大きな問題となる可能性が高い。ストレージとは「貯蔵」という意味であり、出し入れする速度は一定程度あればよく、貯蔵できる容量こそもっとも重要なスペックである。

まぁ、メモリは8GB、ストレージ容量は256GBで問題ない、そんな使い方をするユーザにとって、ストレージの読み込み速度が1.5GB/sか3GB/sか、ましてチップの数は1か2かなんてクソほどどうでもいい、ということだ。まぁ実際そういう判断をApple自身もしているから、在庫処分も兼ねているんだろうが、M2モデルを残しているのだろう。基本はM3買ってほしいんだろうけど。

ストレージの速度より大事なスペックあるよね

いやまぁ、中堅どころのITメディアが何を言おうと勝手ではあるのだけれど、それにしても、2024年に16万円で売り出されたPCがメモリ8GBでストレージ容量256GBしかないことについて何も言わないのに、SSDの読み込み/書き込み速度なんてニッチな指標を取り上げて「選ぶ意義はあるのか」なんて言われると、Appleになんか貰ってんの?とか思ってしまうわけである。

そういえばAppleのスポークスマンはMacのメモリ8GBはもはや16GBと同等などと意味不明な供述をして失笑を買っていたっけか(参考記事:「Appleが「M3 MacBook Pro」の8GBのユニファイドメモリは16GBの他製品RAMと同等であると主張 - GIGAZINE」)。まぁ営業もたいへんだなとは思う。

僕が嫌だなぁと思うのは、こういうところである。

M2 MBAもアリ

ここまでM2 MBAを擁護しておいてなんだが、僕自身はMBAについては基本的にM3を選ぶと思う。新しいチップはそれだけサポート期間も長くなるし、無印M3はProと違って問題なく進化しているし、SoCの性能以外にも、Wi-fi 6E対応などの細かなアップグレードもあるし、何より僕の場合はメモリとストレージをそれぞれ増設するため、100ドル程度の価格メリットは全体から見ると薄れてしまうのである(その意味で、M2はむしろ吊るしの256GBにこそ意義があるとすら言える)。ただまぁ、整備済み製品の今後の出方次第では変わるかもしれない……けどまぁ、そもそもMBA買うならiPad Pro買う気がする(^_^;

まぁ僕はそんな感じなのでM3優勢ではあるんだけれど、最安値MBAで十分とするユーザであるならば、より価格メリットのあるM2 MBAを選ぶのは決して悪くない選択だと言える。

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