電子書籍は本の管理が面倒くさい…雲の上の不自由な本棚について

[最終更新] 2017年5月21日

先日は、Amazonが例によって母の日セールでKindle Paperwhiteを大きく値下げしていた。私も検討してみたけれど、やめた。電子書籍はまだまだ難しいところがあり、全国のオカンの中で、これを使いこなせるのは少数ではないだろうか。

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電子書籍は本の管理がメンドイ

Kindle Paperwhiteは電子書籍リーダーとしては非常に優れている。この素晴らしいデバイスが1万円前後で購入できるようになったことは、21世紀の大きな進歩の一つだろう。本を買ったり読んだりするだけならば、小説や新書の類については、もはや紙を超えているかもしれない。読むだけならば。

だが、読書とは本を買って読むだけだろうか。買った本を管理することも(多くは本棚でなされる)、管理している本から読みたい本を探したり選んだりすることも、読書体験の重要な一部ではないだろうか。

現状の電子書籍は、本の読みやすさそのものではなく、本の管理に大きな問題がある。本棚に相当する機能が酷いのだ。代表格のKindleもその例に漏れない(むしろひどいほうかもしれん)。

Kindleでは、疑似本棚機能としてコレクション機能がある。任意の本を1まとめにすることができる機能なのだが、コレクションに本を追加しようとすると、下のような画面で操作しなければならない。

605のリストから一つ一つチェックする

赤枠で囲んだところはアイテム数で、ここでは605冊ある(私は優良顧客なのである。セール本無料本ハンターではないったらない多分)。605冊分のうち数冊ずつ表示される画面を1ページずつめくって、当該本のチェックボックスにチェックを入れる。阿呆か。

一応コレクションの整理はPCを使ってWeb上でも行える。ただ、時系列に購入したすべての本のリストから、一つ一つチェックを入れて操作するという手順自体は変わらず、やはりやってられない。他に何かやりやすい方法があるんだろうか…。

こうして頑張ってコレクションにくわえても、コレクションの勝手はよろしくない。コレクション内の本は、読んだ順番の時系列、タイトル順、著者順のいずれれかで並べられるが、多くの場合、時系列だけを使うことになるだろう。1ページあたりに表示される本が少ないうえ、画面の遷移も早いとは言い難いので、一覧性が非常に悪く、タイトル順で並べると何かと不便なのである。

結局、新しい本を読み続けるというスタイルには適しているが、それ以外のスタイルには適さない。本棚とは実に素晴らしいものだったのだとよくわかる。唯一、キーワードによる検索機能だけが本棚に勝っている。

BookLiveなどはもう少しまともな本棚機能を備えているのだけれど(シリーズものはひとまとめにできるなど)、整理が難しいという根本的な問題はあまり変わっていない。

PCで管理できればよいが…

PCで自在に管理できれば、事情はだいぶ異なると思うのだが、どういうわけか今のところそのような管理機能は提供されていない。せっかく著者名、出版社、ジャンルなど各種のメタ情報があるのだから、PCの大きな画面と素早いレスポンスのもとで自由に操作させてもらえれば、本棚に勝るとも劣らないコレクションが作れるはずなのに。

仕方がないので、私は自前で蔵書管理のためのデータベースを用意している。まぁそもそも、私は複数の電子書籍ストアを利用しているから、自分が何の本を持っているのか、総合的に管理しないといけないので、たとえAmazonが素晴らしい管理プログラムを提供したとしても、限定的にしか利用しないだろう(それでもあれば非常に有難いが)。

複数ストアの本を横断的に管理するには、DRMが足枷となっている。つくづくDRMとは不便なものである。汎用的なepubやpdfファイルとしてダウンロード出来て、PCで管理して、自分の好きなデバイスとリーダーアプリで読めれば、どんなに素晴らしいだろうか。本棚は雲の上より自分の部屋にあってほしい

仕様を理解し、割り切った使い方をすれば、現状でも電子書籍は便利に使える(なまじっか使えてしまうことが問題だと思っている)。だがそれを母に求めるわけにはいくまい。結局母には自分で買うにはやや高価なマグを贈った。高価とはいえマグなので、Kindleより安いが、私の母にとってはKindleより有用だろう。電子書籍が市井の人口に膾炙されるには、まだまだ多くの課題が残っている。

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