昨日「1-Click注文でKindle本を誤注文したら慌てず騒がずカスタマーサービスに連絡、返品」という記事を投稿した。これは誤注文時の対応を書いたハウツー記事なのだが、本当に言いたかったことはこのAmazonのサポート体制は実に素晴らしいなぁということだった。この体制こそAmazonの強み。一朝一夕で真似できるものではない。1-Click注文の特許切れなどというのはもはや瑣末な問題だと思う。
1-Click注文は気に入らないが…
私は1-Click注文が好きではない。どんなときでも、注文は内容を常に確認し、少しでもミスがないようにすべきだ(今から金を払うのだと自分に意識させる意味もある)。間違いがあった時の面倒さを考えれば、支払い手続きの煩わしさなど大した問題ではない。もっとも、1-Click注文が24億ドルの価値を産んだという試算もあるらしい(参考「アマゾンの「ワンクリック特許」は、2810億円の価値? | 知財ステーション」「How Valuable is Amazon’s 1-Click Patent? It’s Worth Billions.」)ので、世間的には便利な機能として受け入れられているのだろうか。
世間がどうであろうと、私としては使いたくない機能である。しかし、Kindle本を購入するのであれば、否応なく1-Click注文をしなくてはならない。できれば、本を何冊かカートに入れて、まとめて一括で決済したいのだが、どういうわけかAmazonはそうさせてくれない。
1-Click注文は1クリックですべての手続きが終わってしまうので、当然誤注文が多くなる。そのうちやってしまいそうだなぁと思っていたが、ついにやってしまったというのが昨日の記事である(「1-Click注文でKindle本を誤注文したら慌てず騒がずカスタマーサービスに連絡、返品」)。
1-Click注文を実現できるAmazonのサポート体制
やってしまった時は「あぁまた面倒臭いことになった」と思ったのだが、いざやってみると、あっという間に返品手続きが済んでしまった(時間にして5分程度か)ので、むしろ感心してしまった。
同じようなことは以前にもあった。Kindleではなく普通の物理的な商品であるけれど、商品画像と違うものが届いた時、その返品処理が非常に簡便かつスムーズであったので(Amazonで商品画像と違うものが届いたので返品…あまりにスムーズで驚いた)、結果的にはよりAmazonに対する信頼度が増したのである。
なるほど、Amazonでは誤注文や誤発送を前提にして、できるだけスムーズな返品が可能となるようにシステムを設計し、運用しているらしい。間違いをなくすのではなく、間違いはどうしてもあるから、間違えてもすぐに対応できるようにする、そういうことなのだろう。エラー処理が秀逸なのだ。だからこそ、1-Click注文などという誤注文の嵐を呼びそうなシステムも運用できる……。
この素晴らしいサービスは、一朝一夕で真似できるものではなかろう。値段もネット上の最安値であることがしばしば。たとえ最安でなくとも、たいていは最安値に近く、信頼度を考えると最安でなくともAmazonにしようと思える。本音を言えば、一人の日本人として、できるだけAmazonへの依存度は少なくし、国産のサービスを使いたいと思う。しかし、こんなにも安心感のあるサービスを提供されては、なかなか……。
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