以前から欲しい欲しいと言い続けていたChromebookを、先日ついに購入してしまいました。HPのChromebook G3とかいうもので、スペック自体は特筆すべきところはなく、CPUはCeleronのN2840(デュアルコアで2.16GHz)、ストレージ16GB、メモリ4GB、バッテリーは標準使用で8時間、11インチで1366x768、重さ1.28kgといったところです。
ファースト・インプレッション
今回購入に踏み切ったのは、価格が税込み19,800円であったことが理由です。どうにもChromebookはなかなか安くならず、メモリ4GBクラスだとどうしても2万円台後半になってしまうのですが、それが2万円切りということで、これはたいへんお得だと判断しました。もし「とても使い物にならない」と判断しても、ほぼ元値で売れるのではないかと思います。まだ使い出して間もないですから、大して何か書けることはないのですが、第一印象をつらつらと書きます。
いきなりフリーズのお出迎え
まず残念なことに、最初の初期設定画面でフリーズして出鼻をくじかれました。調べてみると「いきなりトラぶった!ASUS Chromebook C300MA-BLACKのセットアップでフリーズ – Off the hook!」という記事がありましたが、私の状況もまさに一緒です。まぁ、電源を落として再起動後は問題なく設定が完了したので、何か実害があったわけではありませんが、先行きが少しばかり不安になりました。あまり安定はしていない?
文字入力が快適
しかし、その後の使用感については上々です。特に文字の入力の快適さについては、非常に驚いています。MacでもGoogle日本語入力を利用していますが、レスポンスの良さはこちらのほうが上ではないだろうか。とてもスムーズです。キーボードも打鍵していて心地よい。もちろんノートパソコンのキーボードですから、深めのキーストロークが好きな人には慣れないでしょうが(しかしキーストロークの深いノートパソコンなんてあるのでしょうか?)。
テキスト入力を主体に考えている人にとっては、非常に良いものと思います。controlキーの位置なども設定から変更可能なので、最低限のキーバインド変更には対応しています。しかし、いわゆるEmacsキーバインドを使用したいという向きには、残念ながらまだサポートされていないようです。この点について、MacがデフォルトでEmacsキーバインドに対応し、かつControlキーとCommandキーで通常のショートカットとのキーコンフリクトの問題をクリアしていることは、Macの大きな魅力だと思います。まぁ、Windowsでも色々いじれば同じようなことはできますが。Chromebookでも、それができたら嬉しいのですけどね。パッと調べた限りでは、まだちょっと難しそうです。
全体的なレスポンスはそれなり
Chromebookは爆速である、というような評価も見受けられますが、速度感はまぁそれなりです。遅くはありませんが、特別早くもありません。まぁ、これは私が普段使用しているノートがMacBook Air 2013だからそう思うのでしょう。スペックを考慮すれば、レスポンスはかなり良いのではないかと思います。同価格帯の格安なWindowsマシンなどは及ぶべくもないのでしょう…母の持っているCeleronのWindowsマシンなどは、途中寝てしまいそうになるくらい遅いですし、それどころか、私の持っているCore i5搭載初代Surface Proよりキビキビと動いている印象です。まぁさすがにこれはSurface Proが遅すぎるような気がしなくもありません。持てなくなるくらい熱くなりますし、CPU本来の性能が発揮できていないのではないか…と、Chromebookには関係なのでこれくらいにしておきますが…。
そういえば、メモリ4GB中90%近く使用していました。メモリはあるだけ使うという思想なのでしょう。しかし、実際にどれだけ速度に貢献しているのは未知数ですし、2GBモデルでも恐らく十分快適であると予想します。別に4GBだから爆速ってこともないですし、2GBモデル使っている人からも悪い話は聞かないですしねぇ…。しかしながら、メモリが少ないと精神に異常をきたす病もあるので(きっと私もあなたも罹患している)、5,000円くらいの差額までなら4GBでいいんじゃないかな、と個人的に思います。
タッチパッドはOSXとは違う使いやすさ
タッチパッドが、安っぽいながらも使いやすい。ChromeOSのタッチパッドは、OSXのトラックパッドをたいへん研究しているのだと思います。ジェスチャーはだいたい一緒なので、Macを使用している人はすぐに慣れるでしょう。加えてChromebookならではのジェスチャーもあり、特に三本指スワイプでタブの移動などは、Macにも取り入れて欲しいと思いました。
これについても、MacのBetterTouchToolのように自由に変更ができるものがあると、良いのですが。
ちょっと重い
ソフトウェアについては、まぁChromeがOS化しただけあって、全体的に予想どおりの快適さでよいと思うのですが、ただハードを見た時、サイズの割にちょっと重いかなと思います。11インチで1.28kgとは。これはChromebookの一般的な欠点ではありませんが、今回私が購入したマシンは、現在日本で普通に手に入るマシンの中では非常に標準的なものです。というか、Chromebookがあまり盛り上がっていない日本では、選択肢がほとんどないのが実情で、他のマシンを見てもだいたい同じようなスペックですから、まぁ指摘してもよいでしょう。
Chromebookはやはり持ち歩いて使いたいという人が多いと思うので、重さについてはこだわってほしいところです。これは、今後発売されるデバイスに期待でしょうか。
端末が開けてびっくり
まだ実際に何をしたというわけではないのですけれど、Ctrl + Alt + t でターミナルが開けてびっくりです(参考:「Chromebookを勉強会で使ってみた(ら、便利機能を教えてもらえた) - 理ろぐ」)。もしかしてこれで色々遊べたりするんでしょうか?なにしろ元はLinuxですし。期待できそうです。
Chromebookがもっと盛り上がるといい
第一印象はだいたい以上のようなところで、悪くありません。私が購入したのはHPの恐らくは元々法人向けモデルで、一般流通しているものではありませんが、スペック的に見ても、AcerやASUSが出しているものとほぼ同じような使用感ではないかと思います。前述したとおり、現状国内では選択肢がなさすぎので、全部同じようなものです。もっと盛り上がってほしいですね。
まだ使い始めですから、どういった用途でどういうアプリが使えるかや、バッテリーの実際(かなり持ちそうではあります)、安定性などはこれから探っていき、折を見てレビューするつもりです。今のところ、自分にとって一番辛いのはEmacsキーバインドが使えないことでした。
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