いまさら自宅サーバーでファイルサーバーというのもテンションが上がらない話だと思い(「自宅サーバーは浪漫枠 : 或る阿呆の記」)、先日NetgearのReadyNAS 104を購入しました。2万円ちょっとでした。4ベイのNASです。
第一印象は悪くなかったが
最初はやや苦労しました。前に使っていたHDを認識させるのに、一本一本入れてはリビルドを繰り返しました。今思うと、ここで数本入れて一気にやろうとしなくてよかったと思います。ましてデータ移動なんてさせなくてよかった。きっと、このマシンはそんなたいへんなことはうまくできない。
その後は数日かけて、3TB近いデータの転送です。これはrsyncを用いて行いました。ここまでは、一週間ほどかかりましたが、まぁそこそこうまくいったのです。sshでrootに入れるし、勝手にRAIDしてくれるし、最初からsambaも使えるし、これは良いものだと思ったのですが、現在バックアップで引っかかっており、これはなかなか難儀なマシンかもしれないなと思い始めました。
外付けハードディスクへのバックアップで苦戦
まず最初に外付けハードディスクを接続するだけではまるで認識してくれないという問題がありました。ext4でフォーマットしないとダメらしいのですが、せめて/dev下くらいにはあってほしかった。これではどうにもならないので、机の上に転がっていたRaspberry Piでext4にフォーマットして、ReadyNASに接続し、再起動させるとなんとか認識。認識するのはよいのですけれど、外部ストレージを接続したとして、再び再構成が始まるのはいったい何故でしょう?まさか外部ストレージもRAIDに加えようとしているのでしょうか。そんなことをされては困りますが…。
まぁまさかそんなことあるまいなと思いつつ、再構成が終わるのにはまた数十時間かかるので、待っていられないなぁと外付けハードディスクへのバックアップを開始すると、落ちます。再構成とバックアップが被るとダメなのだろうか?ウンともスンとも言わず、筐体のボタンを押しても無反応。仕方ありませんので、コンセントを引き抜きます。その後再起動すると、外付けハードディスクを認識しない。また再起動してもダメ。では、と再び外付けハードディスクをフォーマットしなおして、接続し再起動するとなんとか認識するものの、いざバックアップを開始すると同じ展開。その後再起動すると、今度は再起動後も外付けハードディスクを認識してくれていたが、バックアップを開始するまでもなく、しばらくすると落ちてまたウンともスンとも言わない。仕方なくコンセントを引き抜く。外付けハードディスクを外して再起動させると、今度はなんとか落ちずに動いてくれる。そして数十時間にも及ぶ再構成を再び0.0%から開始する。いったい何をしているのか…。
せっかく背面にあるUSB3.0ポートではありますが、こんなに不安定ではどうしようもありません。つまるところ、リソース不足ではないかと思います。スペックは本当に知れたものですからねぇ…。
これでは安定した運用は難しそうです。悲しいですが、外付けハードディスクを接続してバックアップすることは諦めました。
頼みの綱はまさかのRaspberry Pi
そうは言っても、バックアップをしないわけにはいきません。これだけ色々と思う通りにいかないところがあると、論理障害や本体の故障というのもいかにも起きそうな話です。そのとき、RAID-5で保存されたデータを救い出すのは、たいへんな苦労をしそうですから、やはりなにかしらのバックアップはしておきたい。
どうしたものかなと考えていて目についたのが、ハードディスクのフォーマットに使ったRaspberry Pi。これを使えばよいのではなかろうか。ファイルサーバーは荷が重いにしても、ネットワーク経由でのバックアップくらいはできるでしょう。
というわけで、現在rsyncで同期中です。昨晩から実行して、かれこれ20時間近く何事も無く転送し続けてくれているようなので、なんとかうまくいきそうです。この分であれば、ひとまず運用はなんとかなりそうで安心しました。補完的に稼働できる小型コンピュータはなかなか良いものですね。自宅サーバー周りがどうにも寒い昨今、小型コンピュータが熱い…。しかし20時間で約360GBの転送…3TB分の転送を終えるには、またしばらくかかりそうです。
それにしても、ReadyNAS、なかなか苦労するマシンです。NASの初心者向けとも聞きますが、本当に初心者の人が扱うと、用途によっては非常に戸惑うのではないかと思います。決して悪い製品ではないと思いますが、Linuxの知識がない人には辛いのではないかなぁ…。
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