使うまいと思っていたKobo glo
私は電子書籍リーダーとしてKobo gloを持っています。Kobo Touchも持っていましたが、レスポンス等があまりにも酷く、おまけにすぐに後継機が出てきて安物買いのなんとやらでした。それに比べるとKobo gloは少なくともハードとしてはまぁまぁのもので、恐らくKindle Paperwhiteにも引けをとらないのではないかと思います(ホームボタンの廃止はいただけませんが)。ただソフトは必ずしも使いやすいものではなく、またせっかくの外部SD対応なのに、公式では外部SD内の日本語ファイル名に対応しないなど楽天のローカライズも最低でした。さらにいくつかのトラブルと楽天の対応から、こんなもんは頼まれたって使うものかと思っていたのですが、最近身の回りの機器がどんどん壊れていき、そうも言ってられなくなりました。
Kobo gloで自炊本
私はなんだかんだで楽天Koboでもそれなりの買い物をしていますから(クーポン等で異常に安く買えるときなど)、そういった本を読む時には特に不便はありません。しかし自炊本を読もうと思うと、これは今までに何度もやってきたことなのでわかってはいましたが、やはりたいへんな手間で、常用しようとはなかなか思えない。
pdfからcbz形式にして、解像度も合わせる
Kobo gloはpdfも読めないことはないのですが、あまり勝手がよくないとのことで、cbz形式にし、また解像度1024x758にしてKobo gloに合わせる必要があります。cbzというのは自炊をしている人意外には聞き慣れない拡張子だと思いますが、要はjpegやpngの画像ファイルをzipで固めて、それをリネームしてcbzとしただけのものです。書籍を固めたzipだと宣言しているわけですが、これがいつ頃からどのようにしてスタンダードになったのか、ちょっとよくわからないところです。しかし多くのビューアアプリがこの拡張子に対応しています。
Macではpdf→cbzがなかなか面倒
さてこの変換、WindowsにおいてはChainLP等のフリーソフトが紹介されているのですが、Mac OSXではそれに対応するソフトというのが、ちょっと見当たらない。ないということはないと思うのですが、情報量が少ない、というよりWindowsに押し潰されてまるで見当たらない。さらに探すと、ImageMagick等Unixソフトを利用して、スクリプトを書いている人がいました。なるほどそういう手もあるか、と思い、私もそうして見たものの、ImageMagickのpdf→jpeg変換というのがあまりよろしくない。Popplerなるライブラリをインストールし、pdftoppmなるコマンドを使えば、比較的よい変換ができるということで、それを採用し、スクリプトを書きました。しかし、この時点でやれる人は随分限られてしまうでしょう。
カスタムファームウェア…うーん
そうして頑張って作ったcbzですが、これをそのままKoboに移せばよいというものでもないらしい。デフォルトでは外部ストレージに入れたファイルはファイル名が日本語に対応していない等いくつもの問題がある。それを解決するには、有志が作ってくれたカスタムファームウェアを入れなければなりません。それ自体は難しいことではなく、カスタムファームウェアを落とし、それを当該ディレクトリに落とすだけです。これにより本棚自動作成などもできるのですが、これがまた、本棚が楽天のサーバーに登録されるためか、消しても消しても復活するゾンビ本棚が大量に出来上がったりという最低なことになったりもします。しかもその本棚を一括して消せる仕組みがないという。しかし公式以外の使い方なので、何が起こっても文句は言えないのです。楽天に頼んでクリアしてもらったという人もいるようです。
要はなんだかんだと色々と面倒なトラブルが起きやすいということです。復元を何度も繰り返すことになるのは珍しいことではありますまい。そうなると、こういった改造の真似事そのものを楽しめる人でないと嫌になってしまうでしょう。私も決して嫌いなほうではないと思うのですが、苦労の割に得られる読書体験というのもそう大したものではないし、うんざりしてしまいました。別件ですが、楽天のあまり嬉しくない対応で嫌になったというのもあります。
Koboで自炊本、使うか使わまいか、悩ましい
そうは言っても現在手元にある数少ない読書端末です。もうちょっと頑張ってみるか、諦めて重たいiPadで自炊本を読み、Koboはストア本専用端末とするか、悩ましいところです。もうちょっとどうにかしたら、きっと良い端末なんでしょうけれど、楽天としてはストア本買って欲しいのでしょうし、自炊本を読むというところに力を入れないのは商業的にまぁ仕方ないのかもしれません。それにしても、なんだかなぁ。
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