Amazonのレビューは報酬目当てのサクラ系だらけで全然参考にならない

このサイトはAmazonアソシエイトも利用しているので、あまりAmazonに対して批判めいたことは言いたくないのだが、それでも一ユーザーとして、今のAmazonのレビューは参考にならない、とは言わなくてはならない。

もちろん全部がそうではない。ただ、一部のカテゴリー……具体的に言うと、中華系が蔓延っている商品カテゴリーはだいたいヤバい。たとえばiPhoneのフィルム、折りたたみ傘やフードプロセッサなど、ジャンルは多岐に渡る。まぁ一つ言えるのは、「やけにレビューが多いな」と思ったら、信用できない状態の可能性を考慮したほうがよいと思う(☆1も含めて信用できない)。

とはいえAmazonの代替もないのが実情である。ネットは難しくなった。

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同封されたレビュー依頼

先日Amazonでフードプロセッサを購入したのだが、そこにこんな紙が同封されていた。

同封された依頼

どうも、尊敬されたお客様です。この絶妙な日本語感覚から滲み出る中華感。でも見出し以外の日本語はだいぶ熟れているね。

まー、どおりでやけにレビューが多かったわけだと、なるほど納得。どう言い繕っても、これは明確にレビュアーの買収であり、レビュー全体の信頼を損ねる不誠実なやり方である

あからさまに「高評価をつけろ」などという間抜けな文言は書かれていないが、商品(しかも購入したものと同等!)のプレゼントをちらつかされながら書かれたレビューを、貴方は信頼できるだろうか?少なくとも、僕にはできない。

その理由を書けば、人間心理として対価を提示されるとつい下駄を履かせてしまうとか色々言えるが、まぁそんなゴチャゴチャ理屈をこねる必要はなく、この"信頼できない"という感覚こそ本質であり本当である。☆5をつけろではあからさま過ぎるからそうは書いていないだけで(特に書かなくても目的は達せられることに気づいたとも言う)、その本質はやっぱりヤラセなのである。

これは何もこの商品だけの問題ではない。他のフードプロセッサも同じく異常な数のレビューがついていたので、似たようなことがされているのだろう。

その後も、折りたたみ傘を買う時に同じ状況に遭遇した。どれもこれもやけにレビューが多いのである。先のフードプロセッサの件があったので、理由は見当がつく。仕方がないので、頑張って探してレビューが少ないものを選んだ。わけわからんな。

今月はiPhoneのフィルムを買ったのだけれど、それも同様の状況で困った。一人ひとりのレビュアーのレビューを見てみると、どれもこれも怪しく、中には一ヶ月の間に4枚のiPhoneフィルムに☆5をつけている人がいたが、一ヶ月でiPhoneを4台買ったのだろうか。

高評価レビューはサクラ系だとして、低評価レビューならば信じられるかというと、ライバルが低評価レビューのネガティブキャンペーンをしているというパターンもあるらしい。となると、低評価レビューも信用できない。つまり、サクラ系が進出していると思しきカテゴリーの商品のレビューは全般的に信用できない、というわけだ。

サクラチェッカーは良いものだ

こんな状況を見かねてか、「サクラチェッカー | やらせ・サクラレビューを見抜けるレビューチェックシステム」なるものを作った人がいる。素晴らしい。試しに、僕が購入したフードプロセッサーのレビューを調べてみると、サクラ度99%であった。

やれやれである。モノ自体はフツーだったんだけどね。フツーに売ればいいのに。まぁでも他の商品も似たような状況なので、レビューがないとAmazonの検索で優先的に表示されず、勝負にならないのかね。購入した商品とほぼ同等の商品をプレゼント、というのは太っ腹に思えるが、そこまでしてもまともな日本語のレビューがほしかったのかもしれない(一レビューの対価としては比較的高いとはいえ、たかだか3,000円程度の商品のために魂を売る日本人がたくさんいると思うと悲しくなる)。

モノ自体はフツーであるものの、ヤラセのようなレビュー溢れる状況はいかがなものかという内容のレビューを書いたのだけれど、Amazonに掲載を拒否されてしまった。余計なことを書くなということなんだろう。まぁ実際他のレビューがプレゼント目当てであるという確かな証拠があるわけでもないので、このような依頼があったという事実だけを伝えたり、言い回しを注意深く変えたりすれば、受け付けられたのかもしれないのだが、そこまで頑張る義理もない。このようなものを放置し続けて長期的に信頼を失うのは、他ならぬAmazonなのだし。もっとも、Amazon以外ならば信用できるのかと言うと、そんなこともないのがどうしようもない感じだ(だからAmazonも頑張らない)。

ネットが難しくなった

こういうことがあると、何も考えずにブランドものを買うという行為は、最小の労力でそれなりの成果が期待できる、非常に合理的な行為なのだなぁと思い知らされる(サクラチェッカーで"合格"になっているのはいつも名だたるブランドの製品である)。ブランドものの価格も、信用のコストだと思えば納得である。

わかってはいたものの、名もなき実力派を容易に見つけられるのがネットの良いところだとも思っていたので、なんだかやるせない。今だって頑張れば有益な情報を探し出せるはずとは思うものの(必ずどこかで誰かが有益なことを書いていることは確信しているし、サクラチェッカーのようなツールを開発する猛者もいる)、昔よりもだいぶ難しくなってきていることを強く感じる。それはとりもなおさず、ネットが現実に近づいてきた、ということなのかもしれない。

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