僕はビットコインの自動トレードのプログラムを組んで、細々とトレードを楽しんでいる。といっても、AIを使った判定など高度なことはしておらず、上がったら売って下がったら買うを繰り返すだけの単純なプログラムだ(FXをやっている人ならば、トラリピみたいなシステムといえばいいだろう)。
で、暗号資産の損益計算の方法は、移動平均法と総平均法と呼ばれる2種類があるのだが、どちらを採用しても自分のトレード手法とは実態が離れがちでしんどい。
確定申告の季節
今年も確定申告の時期がやってきた。幸い2019年はビットコインの価格が全体的に上がってくれたので(年末は下げていたが)、利益を出してくれていた。
とはいえそれも2019年に限った話で、2018年などは大きく下げていたから、その時には損失を出していたものの、ビットコインのトレードにかかる損益は雑所得なので、年をまたいだ損益通算はできない(株やFXはできる)。利益が出ればしっかり税金がかかることを思うと、正直アンフェアに感じるが、現在の税制はそうなっており、また良い方向に変わる気配もない(国は暗号通貨をどうしたいのかイマイチよくわからない)。
暗号通貨の損益計算はたいへん
まぁ愚痴を言っても始まらない。とにかく利益を計算しなくてはいけない。
のだが、この損益の計算が非常に厄介なのである。特に複数の取引所にわたって、複数のアルトコインの取引をしている人など、いったいどうやって計算しているのかと思う。アルトコインの購入となるとビットコインを使わざるを得ないことも多いし、また海外取引所を使うケースも多いだろう。果たして追いきれるものなのだろうか。
自分の場合は、国内の一つの取引所(bitbank)で取引しているだけなので、まだマシだが……というか、そういう煩雑な計算から逃れるためにそうしている、といったほうが正しい。それでも、自動トレードで数万回の取引をしているので、その計算はやはり一筋縄ではいかないのだが。
暗号通貨の損益計算の方法は、移動平均法と総平均法の2種類がある。どちらもやりたいことは、いくらでどれだけ買って、いくらでどれだけ売ったのか、を計算することだ。
なぜ2種類あるのかというと、年内に買った暗号通貨すべてを売るわけではないからだ。たとえば、買うだけ買って売らなければ、利益も損失も確定しない。というか、全部売ることは普通ない。一部だけ売るし、しかも1回で売るのではなく何回かにわけて売る。売るタイミングによって売値も変わる。で、移動平均法は、買うたびに買値の単価を計算しなおすもので、総平均法は、その年すべての売買から単価を一括で計算するものだ。
それぞれ特徴があるのだが、このブログは別に暗号通貨取引の解説サイトではないので、その説明は割愛する。ただ、計算方法によってその年の利益が変わること、また日本は累進課税なので、利益の出し方によって払うべき税金も変わってしまうことを書いておく。
どちらを採用しても良いのだが、「仮想通貨に関する税務上の取扱い及び計算書について(令和元年12月)|国税庁」によると個人の場合は総平均法がデフォルトになるようだ(法人の場合は移動平均法)。
まぁ実際のところ、先のアルトコインの例などもあり、移動平均法での計算は非常に混迷を極めるので、なかなか個人の手に負えるものではなく、総平均法でないと厳しいだろう。また、暗号通貨は振れ幅が大きいので、移動平均法だと相場の流れ次第では実態との乖離も大きくなりそうだし。
自分のトレード手法と計算方法が馴染まない
自分の場合も総平均法で計算していたので、2019年もそうする必要があるのだが、2019年はいったん精算(すべて売り払う)して、2020年以降は移動平均法にしようか、とも思っていた。
自分の場合は一つの取引所でのビットコインのトレードのみにしているので、トレード回数が数万回(多ければ数十万回になるかもしれない)とはいえ、計算用のスプレッドシートさえ作ってしまえば、移動平均法で計算できないこともない。
一度決めると、精算しない限り、同じ計算方法を続けなくてはならないので、この決定は重要だ。ちょっと試算してみたところ……自分のトレード手法だと、移動平均法だろうが総平均法だろうが、実態と大きくかけ離れることがわかった。自分のトレードは常に含み損を抱えつつもトレードを繰り返して細かく利確を積み重ねる手法なのだが、その含み損のところが、うまく考慮されないのである。
悩んだのだが、昨年末、結局すべて精算した(で、年初に買い直した)。なので、2020年は再スタートということで、今年は総平均法でも移動平均法でもどちらでも計算してよいことになる。
が、移動平均法で今年(2020年)分の単価を出しつつ損益計算しているが、現時点でもすでに実態との乖離が相当に大きく、この分だと今年の終わりも悩むことになりそうだ。結局また精算しそうな気がする。
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