第一級陸上無線技術士 難易度や勉強法の考察

二年ぶりの受験となった第一級陸上無線技術士。前回の記録は「第二級陸上無線技術士受かったっぽい。そして一級落ちたっぽい…難易度などの感想。一級を優先して受けるべきやなぁ : 或る阿呆の記」です。落ちても三年間は科目合格が使えます。それで、今回は無線工学Bだけでした。これで落ちたら笑えないので、今回は満点を目指ししっかりと勉強して、万全の体制を整えて臨みました。

(追記)合格しました。

目次

合格発表

いつの間にか解答が発表されていたので、答え合わせをしたところ、125点満点中118点。さすがに勉強しただけあって、上々です。マークシートがずれていなければ合格しているでしょう。これまでの経験から、陸上無線技術士の勉強のやり方について書きます。また、別記事で理解していなくとも問題だけは解くすいやり方などについても書く予定です。

難易度

マークシートで、そんなに難しい試験ではないです。昔は記述式だったようなので、その頃はけっこうな難易度だったそうですが、今となっては。しかも科目合格が使えて、最大6回受けられるので、お金に糸目をつけなければ、非常に取得しやすい資格ではないかと思います。しかしながら、大学では習わないような問題ばかりで、勉強せずとも受かるような試験でもありません。高校レベルの数学と物理がきちんと理解をしたうえで、問題演習がある程度必要です。ですので、高校レベルの物理・数学ができていない人には、さすがに難しいと言えますが、この資格を取得しようという人ならば、まず問題ないのではないでしょうか。

ただ、本当にしっかりとやろうとしてしまうと、なかなかどうして難しい。かなりの時間が必要です。まず資格なんて取得してなんぼですから、勉強のやり方は考えないといけません。以下、私なりの勉強のやり方について書きます。

勉強法

資格の勉強なんてだいたいそんなものだと思いますが、過去問に始まり過去問に終わります。過去問が解ければ、本番の問題も解けます。ただし、過去問を解けるようになるまでの過程については、いろいろな道があるでしょう。最初から過去問がある程度解けて、解説無しでもよければ、過去問だけ解けばよいのですが、そういうわけにもいかないので。

問題集

過去問にとりかかる前に、まず下記の問題集で、無線工学Bについて一通り解きました。解説の質が良いとは思いませんが、まったくわからないわけでもないし、また問題量が多すぎず少なすぎないのでよいと思います。というより、そもそも選択肢があまりないので、問題集についてあれこれ悩むのは時間の無駄でしょう。

問題を解く上で注意しなくてはいけないのは、深みにはまらないことです。解説は決して丁寧ではありませんし、中にはあまり出ないような難しい問題もあります。そういった問題について、深入りしても時間ばかりが過ぎて、しかも理解には至りません。そういうものだと軽く流して、とにかく一刻も早く一周するのが目標です。ここのステップをどれだけ短縮できるかが、勉強時間を減らす鍵だと思います。私はここに時間をかけすぎたと、今にして思います。

このステップは問題の傾向と解答導出の過程を短時間でざっくりと把握するためのものです。過去問をやった時に、解答に至る過程がまったく見当がつかないようでは時間がかかってしまいます。なので、既に過去問がある程度解けるのであれば、このステップは必要ないかもしれません。また、後述する過去問の本が想像以上に使えても、このステップは飛ばせるかもしれません。が、一応私の辿った軌跡として書いておきます。

公式の暗記

公式の暗記は有効です。問題集と並行して、暗記するとよいです。私は「陸上無線技術士を受けるのに最低限必要な知識」にある公式は覚えて、かつ問題集で出てきたいくつかの公式についても付け足して覚えました。公式の暗記は、そのためだけに時間を取るのではなく、日々の仕事のスキマ時間を利用して覚えるとよいと思います。

過去問

過去問を解きます。公式サイトは過去二回分しか公開していませんが、有り難いことにそれより昔の過去問を保存してくれているところがあるので、お世話になりましょう(「第一級陸上無線技術士過去問題:第一級陸上無線技術士過去問:無線従事者過去問題と解答速報」)。もちろん公式に販売されている過去問集をつかってもけっこうです。ややお高いですが、持ち歩けるサイズで紙にまとまっていることに投資の価値があると感じられれば買ってもよいでしょう。大きな書店に行けばけっこう売っています。残念ながらAmazonには見当たりません。

さて、過去問の解き方ですが、時間を測ってやるのではなくて、問題を見て、2分くらい考えて、解けないなと思ったら即解答を見る、というやり方です。しかしながら、過去問の解答はどこにあるのか、というのが問題です。公式に出版されている過去問集は、解説はほとんど無いに等しく、アテになりません。そこで、前節の問題集が出てきます。ここで似たような問題を探して、解答を見ます。一度は解いている問題集なので、思いの外すぐに探すことができます。類似の問題がない場合は?そんな時は、そういうものだと思って、解答を覚えます。数はそんなにありません。

最近は、下のような本が出ているようです。上述した問題集と同じ著者なので、解答についてはそれなりでしょうけれど、これからこの試験を受けよう、という人にとってはなかなかよいのではないかと思います。ひょっとしたら、前節の「問題集」のステップを飛ばせるかもしれません!

一回分が終わったら、今度は通して再度解き直します。そして、とにかく満点を取れるような状態にします。満点が取れたら、次の回で同じ工程を繰り返します。最初は初見で全然わからなくて焦るかもれません。しかし、3回分も覚えると、初見でも解ける問題がかなり増えているはずです。そうなると、一回分にかかる時間も短縮され、過去問を消化するスピードは加速度的に上がっていきます。

過去問十回分をそれぞれ15分で解答できるようにする

最終段階です。とにかく過去問を繰り返し解きます。この時、解き直しでかける時間はできるだけ短くします。考え込むくらいならさっさと解答を見ます。考え込んでるようではダメということです。即答が理想で、過去問1回分を10-15分で解けるようになるのが目標です。これができれば、まず間違いなく合格できる状態だと思います。とはいえ、二時間半の試験をまともにやって15分で解けるわけはないので、解答についてはほぼ覚えているような状態です。それでOKです。まったく同じ問題が繰り返し出題されるので、たいへん有効な戦法だと思います。ただし計算問題については、見た瞬間に使うべき公式が思い浮かべばOK、という状態にしてもよいと思います。というより、私はそうしていました。解答を覚えるといっても、中身を覚えるのが目的であって、解答番号を覚えるのが目的ではありません。すぐに解けてしかるべき、あるいは大まかな答えにはいきつけるはずと判断できる問題については、計算します。試験直前に至っては、電車の中で過去問10回分を総ざらいできるような、なにか覚醒しているかのような、そういう状態になっていると理想的です。

まぁ、言うは易く行うは難しというやつで、やってみるとなかなかしんどいものです。私は10回分をすべて15分で満点の領域にはたどり着けませんでした。が、数回分については15分で解けて、かつ安定した9割以上の正答率には達していました。まぁ、合格には十分過ぎるくらいです。実際は5,6回分を30分くらいで8割正答できたらほぼ合格できるんではないかなぁ。

勉強時間

上記の勉強でかかる時間はどれくらいでしょうか。まず最初の問題集のステップで、1問10分とすれば、無線工学Bだけならば80問で800分、まぁ15時間もあればよいでしょう。さらに過去問で、一回あたり4時間程度で満点に持ち込めたら、4 * 10=40時間。あとは過去問を繰り返すわけですが一回分あたり1時間のやり直し時間が取れれば、1 * 10=10時間。というわけで、無線工学Bについては、65時間も勉強時間が取れれば理想的ということになりますが、これは満点を目指した場合です。合格だけなら、この半分くらいの時間で、そこそこの到達度にたどりつければ十分合格できるかな、と思います。

自分に合うやり方で

あれこれと書いてきましたが、勉強のスタイルというのは非常に個人差が大きいものです。100人いれば100人のやり方があります。自分の勉強スタイルがまったく確立されていない人であれば、とりあえずまるっと人真似でやってみるのもよいアプローチだとは思いますが、この資格を取得しようという人であれば、恐らくこれまでに築きあげてきた自分流のやり方があるものと思います。したがって、ここに書いたやり方はあくまで私のやり方ですから、あくまで参考程度に活用してもらえれば、と思います。

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • おめでとうございます
    私も大学生のころに取得したのを思い出しました。
    この資格自分にとって何の役に立つのかイマイチよくわからずにとりましたが

  • >あいうえおさん
    お久しぶりです。
    ありがとうございます、ようやく取得できました。実用的かと言われると、業務上必要だから取るという感じで、あまり役に立たない資格のように思います…。まぁ教養ということで…。

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