3Dプリンタによる家造りが現実に
僕が将来を楽しみにしているサービスの一つに3Dプリンタで作る家がある。それを実現しようとしているSerendixは非常に期待されているスタートアップだと思う。
キッチン、バス、トイレといった水回り設備を完備した鉄骨造の50平米の1LDKで、価格は550万円の平屋。完成までにかかった施工時間は44時間30分。
このスペックでこの価格は非常に魅力的に映る。「この1年間は調整期間として、6棟のみの販売に数を絞る」とのことなので、実際に我々が購入できるのは、少なくとも来年末、まぁ実際再来年くらいになりそうだなぁという感じだし、また既に相当数の購入希望者がいるようなので、順番待ちになるのだろう。まぁ最初は運用面も含めて人柱感が強いのでいずれにしても僕は様子見なのだが。
とはいえ5年後10年後には3Dプリンタで家を建てるというのが現実味を帯びてきたわけで、こうなると賃貸派の僕も「家を買ってもいいかな」と思える。僕は独立志向もあるため、今後も常に賃貸でスムーズに借りられるかわからないのだ。まぁ今の仕事を続けている限りは問題ないだろうが……逆に言うと、続ける必要があるとも言える。
土地問題
そうすると、次に問題となるのは「土地」である。土地も含めて買う必要が出てくるが、土地だけ売っているところとなるとだいぶ田舎になってしまいそう。かといって今ある建物を更地にして……となるとかえって費用がかかり、それだったら中古の戸建て買えばいいでしょになる気がする。まぁ実際それはそうなのかもしれない。
僕は今まで不動産にはどうにも関心がなかったのだが、「3Dプリンタで家を建てる」ということを念頭に置いて調査を始めようかと思っている。まぁ結果としてフツーに家を買うとか、引き続き賃貸を続けるという選択をするかもしれないが、まぁそれはそれで。自分としては、何かきっかけとなる自分プロジェクトが欲しかったところなので、3Dプリンタで家を建てるならどうするのがよいか、を切り口にして、ボチボチ不動産についても見ていこうかなぁと思う。
合理的にはコンパクトシティなんだろうけれど
この手の話題になると必ず出てくるのがコンパクトシティの話で、まぁ合理的には確かにそのような街作りが効率的ということになると思うのだが、僕はけっこう懐疑的である。人々は街作りのために移動するわけではないから、コンパクトシティを実現しようとすれば、税制面における優遇や、あるいはインフラ整備の切り捨てなどが必要となるだろう。それは一票の格差を進んで放置し続けている我が国において、政治的に可能なのか甚だ疑問だ。空港を作るのに民家も立ち退きさせられない我が国で。都心には昔から住んでいるというだけの、小さな既得権者たちが溢れている。
この現状を目の当たりにすれば、合理的な街作りであるコンパクトシティなんてのは机上の絵空事だと思える。理屈のうえでは、なるべくリソースを集約してタワマンでもバンバンたてていくのが高効率だろうが、それができないから今の日本があるのだろうし、たとえ切羽詰まったとしても、それができるようになるとも思えないのである。
そこへいくと、開き直って3Dプリンタで安く家をバンバンたてていくほうが、現実的なんじゃないだろうか。インフラ整備の問題もあるが、都市部から少しずつ広がっていくような形であれば、まぁなんとかなるんじゃないかねぇ。つまり都市部からやたら離れた集落みたいなところがまずいのであって、都市部から伸びていく分には良いのでは、と思うのだがどうだろう。
実際わざわざ不便なところに家を建てたいとは思わないわけで、まぁ土地代の問題はあるものの、これから人口は減少いていくわけだし、家+土地の1000万円くらいでなんとかならんかね。ということも含めて、これからちょいちょいと調べていきたいなぁと思っている。
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