AIプログラミングにより今作っている中で、これは配布してもいいかもしれないなぁ、と思うものが出てきた。

何度かネタにしたコンテンツ管理のアプリで、バージョンだけ上がり続けてv0.25.8になった。名前はD-Shelf(仮)。これは一つのアプリで画像・テキスト・動画・音声を全部扱えて、タブレットやスマホでも閲覧できるという、僕が欲しかったものをそのまま形にしたものだ。
管理アプリはどこに消えた?
コンテンツを管理するアプリは多いのだけれど、なんだかあまり満足できないでいた。結局フォルダ管理になっている。多分人生で一番管理を頑張ったのは在りし日のiTunesだったのだが、胴元にApple Musicとかいってライブラリを破壊されて以来、フォルダ教に戻った。
写真管理についてはPicasaを使っていたが消えた。食事の写真のEvernote Foodも消えた。Evernoteはまだあるけど僕の知っているEvernoteではない。Dropboxは使っていたが垢BANと値上げに怯えるのに疲れた。Google Photoも同じく。そもそもなんか僕のしたい管理ではない。結局フォルダだけが裏切らない。
オタクは形式を問わない
しかしフォルダはデータが埋もれる。すべてが文字列に圧縮される。いかに僕が文字を愛するとはいえ、階層構造の文字列では限界がある。結果、買ってそのまま、積んだことすら記憶にないデータの肥やしに多額の金をかけてきた。
まぁ最近はデータすらもらえないことが多いのだが…それは置いといて、まず手元にデータとしておいているものは、まず死滅させずにいたいと願った。それは自分の人生における軌跡であり、そこから生まれる内発的な感情を大事にしたい。
そのために、特定のフォーマットにこだわらずに保存する。実際、画像、音声、動画、テキストはもちろんだが、HTMLアーカイブまでそのまま閲覧できる。これは今となってはかなり珍しいかもしれない。たとえば昔の更新が止まった個人サイトなどを個人で保管し、当時の風景そのままに手元で永遠に閲覧することができる。また、昔のCG集などはHTML形式のものもけっこう多かったしねぇ。掲示板のログなんかも扱えるだろう。これは意味がわからないという人のほうがもはや多いかもしれないのだけれど、僕にとっては青春のアーカイブそのものだ(実際Evernoteにはかつての掲示板ログやネットSSを残していたりする…)。
また、ノート機能がある。たとえば漫画を読みながらノートを取れる。これは僕が長年漫画の感想サイトをやっているところに着想がある。コンテンツ消費という表現を僕は好まない。オタクはコンテンツを消費しない。コンテンツとは消費するものではなく内在化するものだ。「朝ごはんを消費する」とは誰も言わないはずだ。
拡張性とインタフェースと効率について
個々の内在化には、個人による拡張が必要であるため、拡張性も現在頑張って作っている。外部コマンドを登録するプラグイン機能を開発中だ。これを使うことで、たとえばpdftoppmとcwebpを使ってPDFをWebPのZIPアーカイブに変換したり、yt-dlpと連携してYouTubeやニコニコ動画を保存したり(自己責任で)、whisperと連携して動画の文字起こしをしたりできる。その文字起こしを検索対象とすることで、持っている動画の全文検索ということもできたりする。動画の文字起こし+検索対象化は、ここだけ切り出しても割と需要あるかもしんない。
これらはツールの連携をしているだけで、別に僕の制作しているアプリがなにか新しくできるようにしているのではないけれども、それらを繋げてまとめて管理できるのは、データを死蔵させないための有効なインタフェースだと思う。ワークフローというよりは、パイプをGUIに繋げたいという感じだ。
インタフェースは非常に重要だ。最近Xで外国語を翻訳する機能が出たが、あれは特になにかあたらしいことをしたわけではないけれども、それによって世界的な交流が活発化したのは事実だ。僕のタイムラインにもトルコ語のツイートが流れてきたり、また僕自身も英語ツイートのアカウントなどをためらわずにフォローできるようになった。
「使いやすさ」はいうなれば「摩擦を減らす」ものだ。この摩擦は目に見えず定量化もできないために、資本効率において軽視されがちだけれども、だいたい人間の手触りというのは定量化できないことのほうが重要である。自分の人生を定量化しようとしてみればわかる。大事なことほど定量化できないと感じるはずだ。
まぁこのアプリ自体が、そういう定量化とか効率みたいな一切合切について投げ捨てたものだ。そもそもこのご時世に「24時間稼働のサーバアプリケーション」という時点で、まぁ普通ではない。Jellyfinのような熟れて実績がありバイナリの配布されたOSSでさえも、一般に広まっているとは言い難い現状だ。
しかしそうしないと僕がやりたいことはできない。ひたすら僕が「ほしい」と思った機能ばかりを求めている。そのために、現在ピーキーになっているのはそう。このへんは熟れさせていくしかない。インストーラや、オフライン化などは考えたい。特にオフライン化は今後あるかもしれないエネルギー不足の世界観などを想定すると、なんとか対応したい。
もう少し整える
もう少し整えたうえで、テストプレイを誰かにしてほしいところだが、何しろデータという私有財産を扱うものだから、慎重になっている。機能もそうだがデータベースのスキーマが落ち着かない間は出しづらい…。そもそも私有財産を私有財産と思わないIT企業に嫌気がさしてはじめたという面もあるために、ここは同じ穴の狢になってはいけないと思う。一方で慎重になりすぎているといつまでたってもリリースできない。
思えば僕はこれまで一品物とも言える基盤開発しかしておらず、個人としては自分専用のCLIツールを作るだけで、アプリケーションをリリースするという、当たり前の経験がなかったことに気づいた。AIを使ってコーディングが劇的に早くなったのは確かだけれども、一番難しいところは結局残っていて、そこに時間がかかるんだなぁと思う。
まぁもう少し時間がかかりそうだが、ここまできたら配布とその更新まで続けられるようにしたい。まぁでもその前にもっとライトなアプリで一通りのリリースの練習をするかも。
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