2025年夏の参院選、前日に思うところ

つらつらと。

目次

情勢予測

いろんな予測があるけれど、だいたいどこも全体の趨勢については統一された見解があるように想われる。

与党は過半数どころか40も怪しいという言説がけっこう出ている。

各党についての所感

自民党

自民党の年代別政党支持率を見れば、自民党が遅かれ早かれ衰退し、第一野党どころか泡沫政党化する未来すらありえる状況だ。自民党が名実ともに壊れるのは規定事項で、早いか遅いかに過ぎない。しかしその早いか遅いかが、本邦の未来を大きく左右する。今回なのか、それとも次まで待つことになってしまうのか。タイミングは線形ではない。見えている分岐点だ。

個人的にはまったく投票する気は無いし、可能な限り議席を落としてほしいと想う。30年の停滞についてなんら責任を取らないまま、あらゆる国民のためになることを無責任と言い放ち、しかし選挙直前になって渋っていた備蓄米の放出や端金による買収など、いくらなんでも閉口する。

時の総裁石破茂は人気がなさすぎて、応援演説お断り、ポスター隠しなど石破隠しなるものが起きているらしい。石破おろしできないのに石破隠しはする自民党員に、今の日本を見た気がした。悲しい。

政策の主張、個人としての実績があったとしても、党への投票でもある以上、もはや自民党というだけで投票でききないレベルになっている。それで言うことが「民主党政権のことを思い出してください」だから、もうどうにもならない。まだ平成の気でいるのだろうか。

公明党

自民党に抱きつき、抱きかかえられながら、自滅する自民党に「ふざけんな」と言いつつも決して離れず、共に沈み行く政党。既にカリスマはいない。

もとより創価学会を母体とする政党に投票する気は無いが、それにしても先の都議選では新宿を落とすなど、時代の流れを確かに感じさせてくれる。物心ついた時には与党だったので、僕の感覚では公明党が与党なのは染みついてしまっているが、歴史を振り返ればコバンザメのようにくっついた一時の泡沫政党となるだろう。

ビジョンがない。救いがない。

立憲民主党

自民党以上にシルバー民主主義を体現する狂気の老人政党。自民党の大敗はもはや既定路線として、その後大連立政権がまことしやかに囁かれている。なんのために?増税のために。狂っている。

自民党と同じく、いつ壊れるのか早いか遅いかでしかない。しかし今回は若干伸びるとされている。第一野党としての知名度があるんだろうなぁ。しかし本当に大連立なんてことになったら、立民に入れた人はいったいどう考えるんだろうか。

日本維新の会

失望した。僕は前回衆院選で維新の会に入れたが、その後の彼らの振るまいには本当に失望した。国民民主党の基礎控除増額を邪魔したのは本当に最悪だ。彼らは否定するだろうが、どうでもいい。そのようにおっしゃるんですね、それも踏まえて判断させていただきます、といったところだ。

実際有権者は正直だ。一体誰が、彼らに自民党のコバンザメになることを望んだというのか。これを喜んでいるのは、かねてより「維新は第二自民党」と言って批判していた連中だけだ。それ見たことかと手を叩いている。しかし誰がどう言おうと、支持者はそれを望んでいなかった。だからこの時勢において、まったく勢いがない。既に崩壊している。

そもそも政治に確たるモノはない。もしあったとしたら、それはもう政治ではなく歴史になっている。とどのつまり、最終的には一人一人が、その不確定な混沌の中で、己が後悔しない道を歩むしかない。

日本維新の会に入れる気は無いが、社会保険料の改革について、まともに語っているのが日本維新の会の音喜多俊しかいないことは事実で、ここを重視するならば、小選挙区で入れる、はあるかもしれない。

共産党

もはや語る気にもならない。

国民民主党

国民民主党には期待していたのだけれど、少なくともここ半年の働きは評価できるところがない。どこまでも基礎控除増額、ガソリン減税が重要なのであって、それを紙切れ一枚で転がされ、なんら実績を残せなかったのはあまりにも痛い。

とはいえ、その紙切れ一枚がここにきて布石のように効力を発揮してもいる。自民党がガソリン減税について時間が足りないなどという度に、「半年前に合意してただろうが」という総ツッコミが入る。これは実際、非常に苦しいと思われる。

街頭演説を見ても明らかに力があり、また共感されている。

しかしながら、増税派筆頭かつ日本維新時代に散々信用できない言動を繰り返した足立康史を引き入れたところで、僕はこの党に投票することはない、人事がすべてだ。基礎控除増額もガソリン減税も、信用できないと思っている。

れいわ

時勢柄、正直もっと伸びるかなと思ったが、伸びていない。恐らく本来いくべき票が相当数参政党に吸われているのだろう。

れいわと参政党?となる人は、気持ちはわかるが政党の選ばれ方、また市民の実感についてまだ把握できていないものがある。僕は実際、知り合いに「れいわか参政党」という人がいる。初めて聞いたときは不思議だったが、しかしその根本的なスタンスを見ると、わかるような気もした。つまり、彼の顔を見た、あるいは彼がそのように感じることができたのは、れいわと参政党だけなんだろう、そう想わされた。

その意味で、そういう勢力を参政党に吸われるとだいぶつらいだろう。政策的な話をするなら、共産党や社民党との差別化も微妙なところだし。山本太郎のカリスマ頼みでは限界がある。カリスマだけなら神谷宗幣よりあるだろう。だが参政党は、先ず政党として動いている。

まぁ自民大敗から多少おこぼれにあずかれるかもしれないが、この勢いがあるべきときに存在感ないのは、ちょっと話にならないのではないか。

参政党

今回のダークホース。彼らの躍進に多くの人が驚愕し、また戸惑っている。正直れいわと共にある程度伸びるかなと思っていたのだが、ここまでいくとは僕も思わなかった。

彼らについては非常に興味深い。よく最近言われるのはネットvsオールドメディアで、たとえばさきの兵庫県知事選などはネットがオールドメディアに打ち勝った選挙だ、などという見方もあったりする。

新興勢力である参政党についても、そのような見方をしてしまいたくなるが、しかし実際にSNSで比較的多くの政治的言説に触れている身としての肌感としては、ちょっと様相が異なる。兵庫県知事選においては、多くのインフルエンサ、なにも怪しげな人たちばかりでなく、保守系などで硬いことを人でも、知事について擁護的なことを言う人は多かった。

しかし参政党はどうだろうか。参政党は、左寄りはもちろんだが、保守系に至るまで、ほぼ全方位から批判されている、というのが認識だ。実際、選挙ドットコムの調査によると、電話調査とネット調査で支持率に差が無い、むしろ電話調査のほうが支持率高いくらいだ。

これは驚異的なことだと思う。いったい参政党の支持層はどこなのか。

NHKの調査(「政党支持率 自民は政権復帰後最低24.0% 立民7.8% 参政5.9% 参議院選挙前NHK世論調査 | NHK | 参議院選挙」)によれば60代まで1-3位だ。まぁ年令層別はサンプル数が少ないので瞬時値を見ても仕方ない。たとえば30代ではック民と並んで1位だが、しかしハッキリ言ってどちらが上かは誤差の範囲だろう。しかしこれは、偶然だけで出てくる数値でもないだろう。

つまり、参政党というのは、ネットで全方位から叩かれ、批判されているにもかかわらず、60代まで満遍なく支持を得ている。これは単純な右派vs左派とかネットvsオールドメディアといった軸ではまったく測れないのではないか。

これは、政党として、地域での活動に根ざし、地道に積み上げてきた結果、としか言えないのではなかろうか。それは主張以前に、あるべき政党の姿なのではなかろうか。

というと、僕は非常に参政党を評価しているように思われるかもしれない。しかし、実際にはまず絶対に入れない政党の一つだ。候補者に入れることもない。それでも、地域に根ざし、すべての選挙区で候補者を擁立し、また僕の知り合いにも目を見ていると思わせられる彼らが、もっとも今日本で政党らしい政党ではないか、と思われる。

なお彼らの主張自体については、僕は、なんというか、彼らは「一番売れた商品を推している」経営者に近いのではないか、という認識だ。まぁもちろん、取り扱う商品について、それを選んだ、というところに意思はある。だがそれは根っこではない、と思うので、まぁ現状で強烈な言動があったとか憲法がどうだといっても、あまり意味は無いのでは無いか、という認識だ。いや、それどころか、参政党の批判をすることで、彼らの売れ筋商品のセールスマンになっている可能性すらある

参政党は信念ではなく売れ行きで政策を決めている、とすれば、彼らの政策は売れ筋商品なのであって、その政策に文句を言うのは、本棚の売り上げランキングに文句を言うようなものだ。「この本が1位なのはおかしい!」と騒げばその本がますます売れるのは目に見えているじゃないか

社民・保守・チームみらい・NHK党

も社民党は拉致の事実はないと言っていたことを忘れない。今にして思うと、あの頃僕はまだ学生で、よくわかっていなかったのだけれど、拉致被害者を救済できなかったことは、この国がもはや国家としての体裁すらなかったことを示していたんだなぁと思う。いずれにせよ社民は論外。

保守党は……新党百田尚樹?20年遅れてでてきた政党という印象。

諸派……だと、再生のなんとかとチームみらいかな。再生シリーズは特に言うことないですがんばってください。

チームみらいについては、ちょっとどういうポジションを取りたいのかよくわからない。都知事選では本当にまったく入れる人がいなかったので仕方なく安野氏に入れたが、正直期待感はまったくない。

なんかパーパスとかありそうなんだよチームみらい。

そして俺たちのNHK党。NHKはやくぶっつぶして。浜田聡は良い仕事をしている。ただ、党としてはなぁ……政治家女子とかあれほんとなんだったんだろう。ガーシー騒ぎも結果を見れば良いことにならなかった。彼らは愚直にNHKをぶっ潰すべく邁進してほしかった。

しかし意外だが、案外その言動は自由主義的価値観で一貫している。これは他のどの政党にも見られない傾向であるため、個人的には非常に好感だ。NHKはやくぶっ潰して!!!!

で、どうするのか

どうしようかなぁ。スカッとしねぇなぁ……。

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