家に帰るだけの27年間の何が悪かったのか

なんだか気になるタイトルの記事があった。

「ただ寝に帰るだけの27年間だった」年収1,200万円の62歳会社員の哀愁。通勤往復3時間半で守った〈郊外の広いマイホーム〉で、定年直前に直面したまさかの事態【FPが解説】(THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン)) - Yahoo!ニュース

ネガティブなタイトルなのだが、要は勝ち組リーマンが27年前、通勤往復3時間半かかる郊外に広いマイホームを買って一生ここでやっていくぞと思っていたが、時代の変遷で価値観が変わり資産価値もなくなったので、最終的に更地にして売って今は都心寄りのマンションに住んでます、アクセス性が上がって子どもたちも時々顔を見せるようになりました…という話で、全然悲観的なものではなかった。時代に翻弄されながらも懸命に生き抜いた市民のいち記録、という感じだ。

ただ、現役時代に家庭を顧みない激務が祟って、家族特に妻との関係は冷え込んだこと、また子どもたちの成長を見逃してしまったことが後悔となっており、そうなる一因であった郊外のマイホーム解体を象徴的に眺め、「なんのために頑張ってきたのかわからなくなった」と黄昏れている、というのが相談者の現状だ。

しかし客観的に見て、家族関係は破綻しておらず、子ども二人を大学に入れて真っ当に育て、負債がないどころか資産があり、都心寄りのマンションで、子どもも家に顔を見せる関係がある。恐らく一番の後悔に思える妻との関係も、まともな会話がないといっても実際に離婚は避けられているし、少し機嫌がよさそうと窺えるのだから、最悪ではない。

たしかに当事者として、思うところはあるのだろう。しかし価値のなくなったマイホームを手放して都心マンションに移り住むなどは思い切った決断であり、かつ功を奏しているし、なにより成長した子どもたちという何よりの成果は、解体したマイホームよりもはるかに大きなものだ。

一方で、記事の末尾は手厳しい。

家を買うときには20年後、30年後の出口を意識しないといけない時代のようです。

一般論としてそうかもしれないが、たとえば今2050年のことを想像しろと言われても無理な話だし、何を言いたいのかよくわからない。タワマンに気をつけろか?🤔

まぁそうだなぁ、ネガティブに捉えられる要因としては、現代的な価値観からすると、家族を顧みなかったというのは非常に大きなマイナス点にうつるかもしれない。また相談者自身にも深い悔恨があることは事実。それは第三者が立ち入れるようなことでもない。だがそういったことを斟酌しても、やりとげたことと守りきったものを客観的に見れば、時代の流れに翻弄されながらも乗り切った市民であるように思う。実際に生活防衛しきっているのだし、FPの観点ではなんら責められるところはなく、まずその事実を伝えるのが本来ではなかろうか。

FPの観点でこのエピソードからは色々な切り口で分析できると思うが、しかし総合的には本当に大切なことは成し遂げています、お疲れ様でした、になるのではないかなぁ

この記事をいいなと思っていただけた方、よければ高評価・チャンネル登録……はないので、コメント・SNSでシェア・ブックマーク、RSSフィード登録を、よろしくお願い致します。

コメント

コメントする

目次