いくらなんでもこれはどうなの?楽天TVの「購入」の概念が斬新で話題。
Rakuten TVが「購入コンテンツ」の販売を終了、販売済みコンテンツも視聴不可で物議【やじうまWatch】 - INTERNET Watch
どうやら、楽天TVで「購入」したものが1年後に見られなくなる、というものらしい。このニュースを初めて見た時は、「ああ、サービス終了に伴うあれか……Rabooといいまたやらかしたのだなぁ」と思ったのだけれど、よくよく話を聞いてみると、なんとサービスは終了しておらず、継続するのに、買い切りだけサ終、とのことであった。ちょっと何言っているのかよくわからない。
これまでも「購入」したはずのものが、サービス自体の終了に伴って消えていく、というのは物議を醸す話題だったけれど、さすがにこれは一線超えているのではないだろうか。これが許されるなら、「KoboはKobo Unlimitedに完全移行します。Koboで購入した本は1年後読めなくなります」も可能だし、あらゆる期限付きライセンスは馬鹿正直に期限を最初から言う必要はなくて、企業の都合のいいときに「使えなくなります。規約にいつでも使えなくするって書いてるよね?」みたいなことができるんじゃないの。
いくらなんでも意味不明だ。もとより所有ではなく閲覧の権利だとか利用の権利を購入している、としても、その権利を企業側がさしたる事由もなくいつでも破棄できるのであれば、それは権利とすら言えないと思う。たとえ規約のうえでは正当化されたとしても、そもそもその規約は本当に法的に係争の余地はないのだろうか。
LLMが言うところには、消費者契約法第10条による「信義誠実の原則」違反による無効や、景品表示法より、契約内容が実際よりも著しく有利だと誤認させる不当表示、などの可能性が述べられた。
専門的には当然何かしら疑義があって然るべきだと思うが、しかしそれ以前の問題として、法律どうこうの前にまず常識的に考えておかしい。家を借りる権利を買う、略して家を買う、車を借りて乗る権利を買う、略して車を買う、なんて絶対に言わないけれど、そう言わないのは法的な問題云々以前として、社会通念上おかしいからだろう。
実際楽天側はやましさを感じているはずで、というのも、なぜかいくつかのジャンルだけは配慮があるからだ。
また、「Rakuten TV」で取り扱う「BL」・「ブロマンス」・「LGBTQ+」関連コンテンツにつきましては、新たな視聴方法での提供を2026年内に開始する予定です。詳細については、後日改めて当サイト上にてご案内させていただきます。
https://tv.rakuten.co.jp/static/20251125-press/
対象作品(予定): https://tv.rakuten.co.jp/search/tag/1222/
なんかめんどくさくなりそうなところだけピンポイントで救済措置入れてない?
非常によろしくない。こんなものは制度で禁止だからとかではなく、まず社会の一員として当たり前におかしなことだと認識するべきだし、こんなことしているからいまだに楽天はブランドにならないのだし、三木谷浩史はまず一人の市民としてよく考えるべきだ。こんな商売は、デジタルコンテンツ産業全体に対して迷惑だと思う。

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