マネーフォワードMEの有料会員をやめた理由

先日、長いこと続けていたマネーフォワードMEの有料会員をやめた。スタンダードプランから無料プランに変更、という形になる。契約した時にスタンダードプランという名前だったかは覚えていない。いずれにせよ。500円/月からいつのまにか540円/月にあがっていたようだ。

動機の一つは、AIのサブスク代が高くて、他のサブスクを見直す必要があると思われたからだ。AIのサブスク本当に高い。3000円/月とはね……それでいったい何を得られているのかと思うと、なんだかウンザリする気持ちがある。やっぱりもういいかな。

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直接的な理由:対応していない口座の存在

まぁそれは置いといて、マネーフォワードMEについては正直惰性で続けていたのもあり、見直しの筆頭候補であった。資産の総額を把握できるのと、クレカや銀行口座で阿呆な年会費徴収ビジネスに気づきやすい、という理由で使っていた

しかし、SBI証券の金銀プラチナ口座を使うようになってから、その額面の反映が出来ないという問題に直面する。これによって、資産の総額の把握ができなくなってしまった。そのため、僕は結局スプレッドシートに転記する必要に迫られたのだ。

で、スプレッドシートに転記しながら気づいた。

マネーフォワードME役に立ってなくね?

役に立ってなかった。

長年の不満

そもそもマネーフォワードMEには長いこと不満があった。一番大きな不満は、仮想通貨が現金カテゴリと同じになっていたことだ。これは何度か分けてくれと要望を送ったが、永遠に無視された。

法定通貨と暗号資産は税制上も実態としての性質も明らかに異なると思うが、いったいなぜ一緒にしているのか理解不能だ。FXはわけてるのに。

セキュリティ上仕方ないかもしれないが、再認証を定期的に求められるのも鬱陶しかった。いつのまにか改善していたが、以前は仮想通貨口座の連携がやたらとよくきれた。Amazonとの連携はめんどうくさすぎて最終的に放置された。

また、資産の総額の見方についても、円建ての名目資産だけではなく、ドル建てや金建てでも見たかったが、それができなかった。特に最近はインフレが顕著になっているため、円建て以外の見方の重要性は非常に高まっていると思う。しかしスプレッドシートなら1分でできるが、マネーフォワードではできない。

まぁこのへんはアドバンスにあるポートフォリオ機能とやらである程度対応できたかもしれないのだが、こんなことのためにより多くの金を払う気にはなれなかったし、また結局やりたいことはできなかったのではなかろうかと思う。

資産形成アドバンスコース|マネーフォワード ME

また、家計簿の勘定科目も誤判定が多く不便であった。Amazonなどの買い物をいちいち判定できていないので、大量に修正する必要があるのだが、一括でできないし、また一つ一つの反映もクッソ遅いしで、修正するのが面倒くさく、結局放置していた。学習するという触れ込みだったが、少なくとも僕は学習されていたと思ったことはない

マネーフォワードMEを使っていた理由:資産管理をわかってなかったから

結局のところ、僕の使い方とマネーフォワードの提示する使い方が悉く合っていなかった、ということになる。

というかここまで合っていないと、いったいなぜお前はマネーフォワードMEの有料会員だったのか?ということがそもそも疑問になる。何故だろう?

自分の資産を管理する、ということがわかっていなかったからだと思う。

実際のところ、S&P500の積立とFXしかしてなかった時には、資産の総額と、持っている口座・クレカの一元管理ができるだけでも、いいかと思っていた。それに年額6000円の価値があったのかは今にして思うと疑問だが、とりあえず数年にわたって払い続けたのは事実だ。

僕は元々、銀行通帳の暗証番号も忘れ、自分がいくらもっているかも知らなかったような奴だ。そうであることがカッコいいとすら思っていた。しかし社会の厳しさの中で、経済資本というものが生きるために必要であると肌身で理解した。その反動だろうか。

重要なのだから、その資産の管理に多少の金を払うのは当然だ、という気はあったと思う。しかしやっていることは、結局スプレッドシートでできることだ。それが本当に毎月500円払ってまでやってほしかったことだったのだろうか。不満がないならまだしも、あったのだし。金を大事にしているようでしていない

SaaSの本質

僕は資産管理をどうしたいのかわからなかったからマネーフォワードMEを使ったのだとしたら、これはわけのわからない話だ。しかし、思えばSaaSとは本質的にそんなものなのかもしれない。SaaSは平均に向けて作られるが、平均なる人間は存在しない。存在しない人間に自分を合わせられる中身のなさが、SaaSの利用条件といえる

つまり、見たい動画がわからないからYouTubeやNetflixを見るのだし、聞きたい音楽がわからないからSpotifyを聞くのだし、読みたい本がわからないからKindle Unlimitedを読むわけだ

そうして、やりたいこと以外のことがなんでもできるサービスと、ほしいもの以外がなんでもそろっている放題サービスに囲まれて、明日も生きていくのだろうと、特に意味も無くAIに愚痴る今日この頃。こいつも3000円/月か……。

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