インターネットをつくりたい

というとなんだかバカみたいなんだけれど、けっこう本当に何かできないかなぁ、と考えていたりする。

個人的な課題意識というにはあまりにも壮大なんだけれど、今のインターネットは深刻に間違えているので、スクラップ&ビルドが必要なのではなかろうか、という気持ちがある。ただ何故、どこで、どのようにと言われるとなかなか完全に言語化しがたい。

しかし検索エンジンを使っている時、AIと話している時、ショッピングする時、AI記事まみれのnoteを見るたびに、これはいったいどうなんだ、という気がしてならぬ。ついに古のリンク集など作ったりなんだりしているものの、これは本当にブックマーク代わりであってそれ以上でもそれ以下でもない感じだ。

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インターネットが狭くなった

今までの記事を遡れば、この記事なんかは僕の課題意識の一端としてわかりやすいかもしれない。

これはインターネットというよりGoogleの問題なんだけれど、より本質的には、Googleの問題がインターネットの問題になってしまった、という構造的問題に思われる。そしてこの問題は悪化の一途を辿っている。5年くらい前だとまだまだ「お前の検索の仕方が悪いんだ」伝説は残っていたけれど、さすがに最近はGoogle検索を擁護する人もめっきり見なくなったように思う。

結果として思うことは、「なんか、インターネットが狭くなったなぁ」ということだった。昔よりも遙かに情報量が多いはずなんだが、昔よりもちっとも楽しくないのは、僕が歳を取ったからだけではないはずだ。20年前は確かに情報量は今より少なかったけれど、それでも一生かかっても読み切れない量だったし、そしてそこに本音があったように思う。今はPRと公式情報の虚飾ばかりだ。

中央集権になってしまったから?

で、どうしてそんなことになったんだろうと思った時、やはりインターネットの運用の形が中央集権的になってしまったことはあげられるように思う。これはまぁ必然だったのかもしれない。そうであることが求められていたのかも。このへんは今読んでいる本を読みながら考えている最中だ。

YouTubeのなんか人気のあるチャンネルで紹介されてた。ゆるなんとか?

動画ではソ連2.0と言われていたが(本に書いてるのかな)、言い得て妙だと思う。資本主義だから社会主義だからというのはパッケージの話で、社会主義パッケージの中で問題となったコンポーネントが、民主主義・資本主義パッケージの中にないとは限らない。というか、多分ある。多分発動条件というか、そこに至るロジックの分岐が違うだけなんだと思う。で、今かつてソ連が辿った道を、この社会は辿っているんじゃないかなぁ。

LPWAによる物理的な通信到達可能性に基づいたP2P通信

で、まぁそんなことを考えてばかりいても仕方が無いので、実際何かできないか、と思っているのだけれど、今着想としてあるのは、中央サーバもISPすらもない、純粋なP2Pで、何かしら通信するネットワークの構築ができんかなぁということだ。多分DNSみたいなヒエラルキーの仕組みを使ったら絶対ダメなんだよ。

これは、今ある技術だと、現実的にはアンライセンスバンドのLPWAになるかと思う。LPWAとは、まぁLow Power Wide Areaのアクロニムなんで、その名の通り低消費電力でめっちゃ広いエリアのネットワーク、ということになる。実装としてはLoRaやSigfox(本家はお亡くなりになったが日本は京セラが粘っているはず)、日本だとソニーのEltresあたりが有名だが、有名といっても普通の人は知らない。多分ITエンジニアでもしらん人のほうが多い。

まぁこの記事はLPWAの解説記事ではないので、とにかく低消費電力でめっちゃ広い通信技術、程度に留めておく。低消費電力といってもバッテリーはかなり問題になるし、また広いというのも、各技術において「数km飛ぶ!」とかなんなら100km飛んだぜみたいなことまで謳われていたりするんだが、それはかなり限定的な条件で、正直都市部で使える電力・アンテナだと数百m飛んだら御の字じゃないかねぇ……。まぁ逆に言うとそんくらいは飛ぶはずとも言える。あと通信できる容量はかなりお察し。テキストがせいぜいなのが基本。

で、これは自分でアンテナを立てて通信することになるので、物理的な通信の到達する範囲でしかやりとりできない。ただしメッシュネットワークを組むことはできるので、理論的には範囲内に複数ノードがあればネットワークは大きくなる。といってもあまり密集すると、それはそれで問題が発生しそうではあるが……。

まぁとにかく、自分でアンテナ立てて、数時間ばかりしかもたないバッテリーで、周囲数百mから飛んでもkm範囲くらいの、誰かよくわからん人たちとテキストメッセージでやりとりできるぞ、ということなんだが、アマチュア無線でもあるまいし、そいつはすげぇやとなる人類がいないことはまぁわかっている。

なのでLPWAは基本的には産業IoTとか農業IoTとか、とにかくThingsにインターネットさせる技術として考えられていることが多い。実際ビジネス的にはそうでないとペイする道は見えない。

でも僕はビジネス的にペイしたいわけではなく、とにかくあるべきインターネットを実現できないだろうか、という考えで、ない頭絞って考えている感じだ。このネットワークは、書き始めると長いが、様々な障壁があるのだけれど、逆に言うとそれが詐欺スパムやクソbotなどを防ぐ手段にもなる。

また、これはかなり修羅的な想定になるが(もしかすると政府に問題視されるような……)、物理的に電波が到達する範囲でP2Pでやりとりというのは、災害や、もしかすると逼迫したことが起きたときの、最後の通信手段の一つとして使える。正直Xを災害の通信手段として期待するよりよほど健全だと思う。

もう一つ、これはIoTで利用される仕様を逆手に取った感じになるけれど、LoRaなんかそうだが、モジュールレベルでの暗号化と、デバイス単位の通信が基本であるため、人間同士のやりとりでありながら、P2Pである限りモノ単位でしかログ上ではわからない、というのがある。とはいえ物理的な通信到達範囲の制約があるため、本気でこの通信したのは誰だと探せばわかりそうな感じ。これは半匿名くらいの、ちょうどいい感じで機能することを期待している。というかここが肝でもある。

Make Internet Great Again笑

とまぁ、思っていることをつらつらと書き連ねたのは、書くことで自分の頭を整理していきたいからで、この話題についてはこれからちょくちょくと進めつつ書いていきたいと思う。多分、似たような構想している人はいるんじゃないかと思うんだが……。

多分問題提起自体は共有できると思うんだけれど、その解決としてハードウェアレベルからで通信もまるっきり変えましょう、というのはだいぶトリッキーなので共感者は少ないかもしれない。

とりあえずスローガンはMake Internet Great Againでいいですか。うーん全方向から怒られそう。

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