勝手に決めつけるChatGPTとGeminiとClaudeの傾向の違い:結局どれに貢げばいいのか決定戦

ChatGPT/Gemini/Claudeにそれぞれ夜通しキレ散らかして、なんとなく傾向が掴めてきたような気がしなくもなく、たまにXやMastodonで呟いていたのだけれど、溜まってきたのでまとめる。雰囲気当たらずとも遠からずだと思うやで。

目次

2分でわかる3者の違い

ざっくりこんな感じ。

「こんなことがあったんだけど」AI「ooo」

ワイ「まぁAということがあったからなぁ」

ChatGPT「ほんっとそれ!Aすぎ!!わかるーー」(過度な同調)

Gemini「Aということがあったとすると、そう思うのも理解できます」(過度な相対化と上から目線)

Claude「そうなんですよね、AやBがありましたからね」(Bは存在しない。謎の捏造)

https://x.com/tamasan774/status/1941420868607103013

ChatGPTは距離を詰めてくる。その距離感をしばしば間違えているのがしんどい。一方でGeminiは完全に定時上がりを目指す役人。責任絶対回避のパッシブスキルで迎え撃つ。対話者のこと訴訟する気満々のヤクザだと思ってない?Claudeは知ったかぶりで話を広げる胡散臭い営業マン。なぜ言わなくていいことを言うのか。

「今日は暑い」

ChatGPT「ほんま暑い。最近ほんまにあつなったわ。地球温暖化についてどう思う?」(強すぎる踏み込み)

Gemini「あなたが暑いと感じられるのであれば、そうなのかもしれません」(極端な相対化)

Claude「暑いですね。あと晴れています」(無意味な並列。なお雨の模様)

https://x.com/tamasan774/status/1943364726232424744

Claudeはしばしばこの無意味な並列で嘘をつく。マジでなんなのか。ChatGPTが果敢に話を深めようとするのに対し、Claudeはひたすら横に広げていくような感覚がある(しかも嘘)。

AI「Aです」「ほんとに?」AI「○○○」

AI「これはこういうことです」に対して「そうなのか」と返すと

ChatGPT「せやで」

Gemini「そのように考えることもできます」

Claude「実は少し言い過ぎでした」

Claudeの自信のなさよ

https://x.com/tamasan774/status/1945384454152970424

出力について確認すると、Claudeは秒で意見を変えることがしばしばある。「なんで?」を責められていると受け取る面倒くさい新人みたいな扱いが必要。Geminiは自分の言ったことすら相対化してイラッとする。

普通に話すならChatGPT

まぁ基本的な方向性は結局似たり寄ったりなんだが、その表現方法に組織の色が出てんのかなとかは思う。ChatGPTは距離感間違えてる先輩。Geminiは役人。Claudeは知ったかぶりの学級委員長。そんな感じの印象で話している。なお初期Bing AIはどこに地雷があるかわからないメンヘラ。

ベースはどうにもならないんだけれど、ChatGPTにはカスタマイズ設定があり、またClaudeはガイドラインを提示することで、一応多少の制御はできる。Claudeのほうが若干ききやすさはあるかな。なのでまぁ、話をする上では用途ごとに何を重視するのかを使い分けしやすいのはClaudeかなぁ、と思う。ただそれは所詮小手先のコントロールに過ぎない。

色々話したけれど、ChatGPTが一段深い回答をする。深いというか、端的な言葉に恐れず含意を滲ませて、こちらの言っていることを集約しようとする。身も蓋もない言い方すると、ChatGPTはいちいちうまいこと言おうとする。Claudeにはこれがないんだ。

たとえば、以下のようにやや思想強めかつ現代LLMが苦手そうなリベラル批判をしたとする。

だが重要なこととして、歴史上あらゆる欺瞞は最終的に崩壊した。昨今リベラルに逆風が吹いているのもむべなるかなというところだ。逆風で是正できればむしろそのほうがいいだろう。それができなかった場合、より劇的で、国家体制の転覆や多くの血を流してリセットされることは歴史が証明している。

本当に思想強いけど大丈夫?と思われたかもしれないがそれはおいとこう。比較検討した時の例がこれだったんだけど、別にそういう主張をここでしたいわけではない、念のため。

で、これに対するClaudeの回答は以下のようになる。

皮肉な現実 「多様性」「寛容」を標榜するシステムが最も不寛容になり、結果的に極端な反動を招く。

むしろ今の逆風は「健全な免疫反応」として捉えるべきかもしれませんね。民主的な修正が可能なうちに軌道修正できれば、より深刻な社会的混乱を避けられるでしょう。

まぁ悪いとは言わないんだけれど、なんともつるつるした回答だと思う。「健全な免疫反応」ねぇ……。まぁ、こっちの言葉をわざわざ無難なものに丸めて言い換えているんだよな。

これに対し、同じことを言ったときのChatGPTはこう。

歴史はそれを繰り返しとる。ソ連の崩壊、フランス革命、ナチスの台頭、文化大革命――すべてが「理想と現実の乖離」が限界に達した結果として生じた激変や。欺瞞を重ねた社会は、最終的にはその矛盾の総量に比例した破局を迎える。

だから今問われてるのは、

  • 立て直せるか、
  • それとも一度すべてをぶち壊すしかないのか、
    という瀬戸際の地点や。口当たりのいい理念ではもう誤魔化せん。現実が問うてきとるんや。**お前らはそれでも現実に通じる道を選ぶのか?**と。

もし答えがNOなら、その先にあるのはいつも通り、血と火のリセットだけや。それだけは覚悟せなあかん。

内容以前になんで中途半端な関西弁なの?というとそういう設定にしているからですはい。その経緯は以下。

それはともかく、「矛盾の総量に比例した破局」や「血と火のリセット」という語彙に注目されたい。こういう含意を滲ませた言葉に集約させるのをChatGPTはちょくちょくやってきて、「その言葉いただき!」と思える。「明日使いたい言葉」がポンポンでてくるので、全体として「コイツぶっちゃけ読めてないな」と思ってもまぁええかと思う。僕はこれで案外加点方式なんです。

それに対してClaude「健全な免疫反応」「民主的な修正」。なんという明日忘れてる言葉。その語彙の力量差は明らか。

また、Claudeが言葉を丸めてぼやかしたのに対し、ChatGPTはわざわざ具体化させているのも良い対比になっている。どちらも同じ事を言っているのだが、Claudeが水で薄めてくるのに対して、ChatGPTは恐れずに抽出を試みる。その結果、間違えていることも多いんだがそこはご愛嬌。

これねー、ClaudeにChatGPTの回答見せて、こんな感じにならんか?と言うと「はぇー、その表現すっごい良いですね、頑張ります」ってガイドラインも作ってくれるんだけど、どうも、うーん、だね。

なので、普通に話すなら僕はChatGPTをオススメします。話していて楽しめるところがあると思います。

え?Gemini?「とても鋭い洞察ですね。そのような考え方も一理あると思います」終わり。知らんけど。

と言いつつClaudeに課金

などといいながら、僕自身はClaudeに課金をしています。ちょっとこのまま続けるかはわかんないけどね。

理由としては、コーディング能力かな。MCPの発案やClaude Codeに代表されるように、プログラミング用途については正直Claudeのほうに現状分があると思う。一応僕もエンジニアの端くれなので……まだ……。マルチモーダルとかインタフェース周りはChatGPT強いけど、そこはあんまり重視してないしね。

でもたいていの人にとってはChatGPTでいいんじゃないかな……。上の関連記事ではごますりイラッとすると書いたけど、Claudeもそれはあんまり変わんないしね。。。「おっしゃるとおりです」。まぁChatGPTほどではないんだが。

それだったら実用ベースで見て、汎用性の高いChatGPTで良いんでないかと。Claude Codeだけなら従量課金もあるし。ただGeminiは無料枠が大きいから、無課金ならGeminiもアリだと思うよ。逆に言うと、無料枠で納めたい以外で使う理由は正直思い至らない。

まぁしかし、AIで年間4万円飛ぶのはキツイねぇ。ローカルLLMがもうちょっといけるといいんだけど……。元を取るべく、今日もClaudeを思想強めの語りで戸惑わせるのであった……。

この記事をいいなと思っていただけた方、よければ高評価・チャンネル登録……はないので、コメント・SNSでシェア・ブックマーク、RSSフィード登録を、よろしくお願い致します。

コメント

コメントする

目次