AIがすべてを吸い上げる

今絶好調の半導体系、Samsungの巨額賞与は最近ニュースを賑わせたが、これにインフレ警報が出た。

三星・SKハイニックス社員の賞与300万元超、韓国銀行がインフレ警報 — BigGo ファイナンス

サムスン電子とSKハイニックスの社員が今年受け取る賞与は、それぞれ6億2600万ウォン、7億ウォン超(約309万元、約7,400万円)に達する。この購買力は既に京畿道における高級品売上を5割以上押し上げ、小売株の急騰を招き、新世界百貨店、ロッテショッピング、現代百貨店の年初来上昇率はいずれも100%を超えた。韓国銀行は、賃金上昇が他業種に波及すればインフレ圧力が強まると警告しており、7月か9月の利上げの可能性が開かれた

韓国経済がいかに偏っているかを如実に示すものになっている。外貨の獲得も、社員に還元されるのも、それぞれ本来良いことのはずだが、今回について言えば、まぁ韓国経済にとっていいことではないやろなぁ。メモリを売りまくって、アメリカの刷ったドルを獲得するが、それで輸入できるものは限りがあるし、韓国国内の総供給は需要に追いつかない。経済資本自体は単に引換券で、引換券の割合で今あるリソースを分配する格好になる。結果、リソースの分配が偏る。

これが一過性のものならよいが、記事にもある通りしばらく続くと韓国銀行は見ていて、それで警戒感を強めている形だ。なんかモノカルチャー経済というか、いわゆるオランダ病の現代ハイテク版みたいになっている。

まぁAI関連で株価がメンヘラの情緒のような日経平均になっている日本も人のことは言えないかもしれない。というかマグニフィセント・セブンに支配されたようなS&P500を見てもアメリカすらそうか。であれば日本やアメリカですらそうなのだから、増して韓国なんてジャイアントスイングされても致し方なしといったところか。

全体的には、AI関連以外は必ずしも上がっているというわけでもなく、世界規模でAI産業がほか産業からすべてを吸い付くそうとしている感じだ。AIはどこまでいってもソフトウェアであって、ソフトウェアそれ自体は決して実体ではないのだが、その実体の産業のリソースがAIにドレインされているとなると、これではあまり良いことにならんだろう。

ちなみに大元のAlphabet株は急落している。

Alphabet株が10%急落、AI設備投資への懸念で市場に明暗──メモリ半導体は逆行高 | 財経新聞

まぁそれでも350ドルくらいあるのでけっこう高いと思うが。

とはいえ日本でもキオクシアなど伸びまくっていることを思うと、現状Googleはつるはしを売る側ではなく買う側になっているね。OpenAIとAnthoropicの財務状況がわからんので、状況は違えどGoogleの市場評価はたいへん参考になる。まぁGoogleは検索エンジンがコアなので状況はまったく違うし、またGeminiはCodexやClaude Codeと比べてプログラマからの評判は芳しくないんだけれど、AIプラットフォーマーの商売に成功の兆しがあるのかみるには、財務が公開されているGoogleを見るしか無いし…。

ついでにスペースXも最近上場し、最高値225ドルまでいったが、その後150ドル台まで下げている。

スペースXの株価、一時初値の150ドル割れ──上場後初 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

これ自体は22日の社債発行の計画が開示されたことで、まだ金がいるのか、という警戒感がトリガーとされるが、上場に伴う財務の開示でCursorの買収が600億ドル、さらにAI設備投資やランニングコストマシマシで、さすがに嫌気された模様。スペースXとIPOのリソースをxA!が吸い上げているような感じがするね。

まぁどこもかしこも今はそんな感じだ。このビッグウェーブに乗りたい人はチキンレースを覚悟でやるべきと思うが、しかし避けてもそれ以外のあらゆるものがAI半導体に吸い上げられている状況。利上げ観測もあるし、当面はドルが無難かもしれない。これから何が起きるかはわからないけれど、これからも円コインはクソ雑魚であり続けるということだけは、非常に安心感があるものね……。

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