外食産業で輸入米の導入が広がっているらしい

外食産業で、輸入米が取り入れられ始めているらしい。

牛丼に焼き肉、とんかつも 外食に広がる輸入米導入の動き 価格転嫁抑えて客足維持 - 産経ニュース

国産米があまりにも高騰し始めたので、バカ高い関税があってなお輸入米に競争力が出始めた、ということになるだろう。よく聞く言説として、農水省やJAは米の値上げをしたい人たちで、むしろ今の米価高騰を歓迎している、というものがあるけれど、これ以上の値上がりすると輸入米に負け始めるため、天井は見えてきたかもしれない。

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競争力を持ち始めた外国産米

企業は研究熱心だから、外国産米を使って日本人が受け入れやすい炊き方を考えるだろうし、また需要があれば海外においても日本人向けのコメを作ることもあるだろう。国産米の中に神を見出して強い信仰を持っている人もいるが、全員ではない。たいていの人にとってコメは信仰の対象ではなく金と交換する作物である。国産米への愛着は人それぞれだろうが、価格との均衡点は存在する。

政府は当然これを歓迎しないだろうけれど、既にトランプ関税で農業を槍玉に挙げられている現状、それと逆行する形で関税を上げるとか輸入の総量に制限をかけるとかはさすがにできまい。むしろ規制の撤廃・緩和を求める声が国民からも見え始めている。

そもそも、政治家も官僚も、正直農業など知ったことではない。その証拠に税金を使って減反政策を進めてきた。守ってきたのは水田ではなく票田である。したがって、その票に揺らぎがあるのであれば守る義理はない。

まぁ現場にはそれぞれ個別に考えている人はいるだろうが、何をどういったところで減反政策を数十年続けてきたことも、現実として作付面積が減っていることも、耕作放棄地が増えていることも、これは仮説でも推論でもなく単に事実の指摘である。いかなる事情もこの事実を説明するに過ぎない。

したがって、いったいどこまで上がるのかと不安視されてきたコメの価格だが、5kg1万円という未来はとりあえず当面避けられるのかもしれない。

コメを増やすしかないが

それでいいのかという人もいるだろうし、別に僕も良いとは思っていないが、これは今までやってきたことの帰結であるため、良いも悪いもない。コメを減らし続けたら、コメが足りなくなった。それだけのことであり、それについて良いも悪いもない。これは良い悪いの話ではなく、あるのかないのかの話である。

したがってこの問題の解消は善悪で語るべきことではなく、不足しているのならば増やすしかないという現実の話でしかない。それは今までと真逆のことになるが、果たして無謬性を信じる本邦の役人がそれを認められるようになるまでどれくらいかかるのかは不透明だ。

まぁ本来であれば政治家の仕事なのだけれど、今のところ積極的に農業政策について変更をしようという声は見ない。なんだかんだで農業票は未だ強いということだろう。もっとも高い参入障壁の元農業関係者の数は減り続けている。農民の寿命が人の倍あるわけではない。減反政策は水田のみならず票田も減らしている。

そんな中で、そろそろリスクなく変えられそうだね、と本邦の政治家が思う時、日本の農業票は壊滅的に減少していることが予想されるが、その時点からいったい何ができるのかは未知数である。

そのようなかなり最悪に近い状況になったとして、日本は一応民主主義国家の体裁だけれど、断じて国民の選択ではない。現実的に選択肢がなかった。国民ではなく、国家の選択である。

しかし誰の選択であろうと、結局すべては国民にかかる。個人的にはもはやどうなってもよい。別に何の思い入れもない。ただ、ないものはないのだから、どこかで現実を直視しなければならないのだし、その時にまだ僕が元気で、やれることがあるならば、その時にできることをやるしかないのだろう。

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