仮想通貨の取引所にも色々あるが、出来高からみて、国内ではCoincheck、Bitflyer、Zaifあたりが大手と言ってよいだろう。
現在国内の仮想通貨を取り扱う取引所でコレ!というところがないのが実状だ。ネット上の情報は汚染されていて、参考にならない記事が多いため、最適なところは自分で試して見つけるしかない。
私としては、どこも良し悪しでオススメできる取引所はないのだが、オススメしない取引所はある。Zaifである。
いつの間にこんな知名度が
先日、母にビットコインとは何かと聞かれて仰天した。技術的な世情に疎い母が知っているということは、世間の人のほとんども知っているということだろう。
確かに、いつぞやからテレビCMを開始する取引所がでてきたり、ランサムウェアの支払い方法に指定されたり、日経新聞で連日特集が組まれたり、モルガンのお偉いさんに詐欺だと罵られたり、中国で取引所が国家権力により閉鎖されたりと、とかく話題に事欠かない仮想通貨界隈である。
2017年10月4日現在、価格は1BTC(ビットコイン)あたり50万円近くまで高騰しており、これが高いのか安いのか、誰にもわからない。未だ安定せず、先月などは1BTC(ビットコインの単位)あたり56万円という過去最高値を記録した後、ずるずる下がり、50万から30万の間を乱高下をするという事件まであって、それはもう大盛り上がりであった。巨額の利益を短期間で得た人がいる一方、狼狽売りして損失を抱えてしまった人もいるだろうし、中には信用取引で破産した人もいたのではないだろうか。
と書くと恐ろしげなものだが、信用取引に手を出さず、現物をほそぼそと売り買いしている分には、多少の損失は抱えても破産はしない。技術的興味と政治的関心から、私もそこそこ買ったり売ったりして楽しんでいる。大きく儲けようとしなければ、大きく損もしないものだ。
初心者向けの記事が割と酷い
母が知っているくらいだから、今後興味を持って参入する人もまだまだ多くいるだろう。その場合、普通はどこかの取引所に口座を開いて、仮想通貨を購入することになる。したがって、どこの取引所を使えばよいかとまず調べるわけだが、そこで初心者向けと題される取引所の紹介記事には、色々と酷いものが多い。
数ある紹介記事の中、私が良心的かつ実用的だと思った記事は、「国内の仮想通貨取引所まとめ(2017年9月時点) - FX初心者の儲からない愚痴と快適な睡眠」である。資本金や補償はもちろんだが、出来高に着目している点や、信用取引にあえて言及しない点が良い。取引所の比較的最近の事件の解説もある。そして何より面白いのが、各取引所のアフィリエイト単価に言及している点である 笑。なるほど、それで検索結果が汚染されているのかと得心した。
オススメしない取引所
私としては、これから始める人は上記の記事を参考にすれば良いと思うのだが、一点追加するとすれば、Zaifはオススメしないということである。
理由は何かと言うと、2点。「サーバーが弱い」そして「信用できない」。
サーバーが弱いというのは取引所として致命的な欠陥である。というのも、前述したように仮想通貨は時折激しく乱高下をするのだが、そういう時は当然取引量も段違いに増える。価格が激しく上昇したり下降したりしているのだから、保持者としては一番売り買いしたいタイミングだ。
そんな時、Zaifは落ちている。つまり、取引できない。一番取引したい時に取引できない。あまりにも酷いので、取引できない取引所だの取引機能付きチャットルーム(zaifにはユーザーのチャット機能があり、サーバーが別なのか、注文できなくてもチャットだけは生きている…昔はチャットも死んだらしいので進歩はしているらしい…チャット機能の 笑)だのとZaifの運営するチャット内ですら揶揄される始末。前回の暴落時(9/14-15)ももちろん落ちていた。
その時のことを、Zaifは9/15からのDDoS攻撃のせいにして攻撃されているところをうつした動画まで公開していた。しかし、9/14からして既に相当不安定で、私はプログラムで自動トレードしているのだが、その日はまともに動いていなかった。というかDDoSのせいだとしても、そんなこと利用者には関係がない。直接損をしたわけではないが、機会損失である。というか、取引所なのに取引できない、という事実そのものが腹立たしい。
これだけでも十分に使わない理由になるが、それよりも問題だと思うのは、どうもこれ、政治的な理由でわざと落としていることがあるんじゃないか、という疑義がある点だ。
これは最近の、COMSAに絡むZaifトークンの件で、今なお現在進行系の案件であるので、詳述はしないが、あまりにも取引所にとって都合の良いタイミングであったり、特定の通貨ペアだけ落ちていたりすることが続いたりなどして、しかも何の報告もなく、ようやくメールされたと思ったらデータベース・サーバーが云々とあったものの、それにしては報告が遅すぎるとか(ソーシャルゲームの運営だってもっと早い)、本当にそれでこんな状況になるのか?など、とても納得できず、私は非常に疑わしいと思っている。技術力に難があることは、それまでにもさんざんやらかしているので知っているものの、それを差し引いてなお疑わしい。
Zaifはマイナス手数料やログインボーナス等魅力的なサービスがあるとはいえ、肝心の取引が思うように出来ないのではなんのこっちゃわからない。いつまでたってもサーバーが弱いのは技術軽視の結果に思えるし、そのうえ政治的理由から止めているようにさえ見えるのでは、真偽はどうあれ取引所としてとても信用できない。お金を預かる業者としては非常に不誠実だと感じる。Zaifトークンなど新しい取り組みに、私はちょっと期待していたのだが、全部引き上げてしまった。
ということで、Zaifはまったくオススメしない。少なくとも私は、ここに資産を預けようとは思わない。
他の取引所について
参考までに、私がどこの取引所をメインに使っているのかも書いておく。Coincheckである。ここも色々言われているところだが、使いやすいと思う。理由は、ビットコインの出来高が国内で最も多く、かつサーバーが安定しているため。
出来高は大事。たとえば取引所bitbankは、UIが見やすく使いやすいうえ、マイナス手数料0.05%という驚くべき設定でたいへん魅力的なのだが、出来高が少なすぎて、なかなか約定しない。約定しなさすぎて何かエラーでも起きたのかと焦る。まぁだからこそ、人を呼ぶためにマイナス手数料を設定しているのだろうが、いくらマイナス手数料でも、約定しないのではちょっと……。
そしてサーバーの安定性。これも大事。確実に取引できる、それは取引所の根幹。Zaifのように何かあるとすぐ止まるのでは困る。が、Coincheckはいつも安定しており、助かる。
まぁCoincheckもサーバー障害はあるし、以前には異常な価格を記録してしまい、その際取引を巻き戻すロールバックという荒業をしてしまった前科もある。また、未だ金融庁からの認可が降りておらず、"みなし営業"の状態という不安要素もある。なので、人に勧められるかというと微妙なのだが。資本金も少ないし…。複数のアルトコインが買えるという特徴はあるが、手数料(?)がひどすぎるので、アルトコインの購入にはおとなしくbittrexなど海外の取引所を使うべきである。
となると、テレビCMもしていて資本金も潤沢なBitflyerが、今のところ一番安心できそうな国内の取引所、かもしれない。かもしれないが、かもしれないである。
SBIの参入を期待している。
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