久しぶりにUbuntuを使うと、設定ファイルの書き方など変わっているところもあり、多少戸惑いました。本記事では、Ubuntu 15.04上で、CUI、すなわちコマンドラインにおいて、従来のMBRでは扱えない2TB以上のハードディスクをマウントする手順を書きます。他のディストリビューションでも同様ですが。
ntp の make で /usr/bin/ld: cannot find -lcap エラー
Raspbianをインストールした Raspberry Pi 2 でntp-4.2.8p3 をコンパイルする時、makeで表題のようなエラーが起きました。前にコンパイルした時は特にエラーは起きなかったのですが、今回は一度クリーンインストールしたうえで行ったので、以前は知らぬ間に入っていたライブラリが足りなかったのかもしれません。
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MiniDLNAをufwで許可する(Ubuntu Server 12.04)
メディアサーバーソフトであるMiniDLNAでの通信を許可するよう、ファイアウォールで設定します。環境はUbuntu Server 12.04とMiniDLNA。OSがUbuntuなので、ファイアウォールの設定をいじるipatablesのフロントエンドであるufwが使えます。なので、ufwで設定を行います。
まずMiniDLNAで使うPort番号をチェックします。設定ファイル/etc/minidlna.confを開きます。
$ less /etc/minidlna.conf
で、port=の部分を探します。というか多分1,2行目です。
# port for HTTP (descriptions, SOAP, media transfer) traffic
port=8200
デフォルトでは8200のはずです。特に問題なければこのまま。いじりたければ適当に。次に、ufwで使う設定ファイルを作成します。
$ sudo emacs /etc/ufw/applications.d/minidlna
まぁ名前はなんでもいいし、編集エディタはviでもなんでもよいのですが。で、次のように作成しました。
[MiniDLNA]
title=Media Server
description=lightweight DLNA/UPnP-AV server
ports=8200/tcp
[MiniDLNA]がルールの名前になります。で、ports=8200/tcpが、8200番でTCP通信という意味になります。もしポート番号を変更していれば、この部分も適宜修正します。メディアサーバーなので最初UDPかと思い込んでいたのですが、そんなことなかったです。そうしたら、次のコマンドで設定し、ufwを再起動すればOKです。
$ sudo ufw allow from 192.168.1.0/24 to any app 'MiniDLNA'
$ sudo service ufw restart
IPアドレスは適宜都合のいいように変えてください。なお、/etc/ufw/applications.d/minidlnaを修正したら、
$ sudo ufw app update 'MiniDLNA'
です。
USB温度センサーで室温をモニタリングしてみた(on Ubuntu Server 12.04)
我が家の室温をモニタリングしてみました。
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/etc/initと/etc/init.dの違いとserviceコマンドの関係
Ubuntu Magazineの記事を参考に、まがりなりにも自分でサーバーを構築してから早半年。といってもファイルサーバーとDLNAのメディアサーバーくらいの機能しかないわけですが、それでもかつてに比べると少しは成長したなぁと思います。
さて、そんな初心者Linuxサーバー管理者が日々ちょくちょく疑問に思っていたこと。それは /etc/init.d/なんとか と serviceコマンドを使うのは何が違うのかということ。調べていると、sshサーバー一つ立ち上げるのも、/etc/init.d/sshと書いてあったり、service sshと書いてあったりするわけですが、これって何が違うんだろう?という。さらに考えてみると、/etc/init.dじゃなくて/etc/initなのもあるよな、何が違うんだろ…とかも思ったり。
まぁ、/etc/initと/etc/init.dがあるのは歴史的経緯で深い意味はないんじゃね、んで/etc/init.d/sshって入力するの面倒くさいからserviceコマンドがあるんじゃね、くらいの認識でした。が、Ubuntu Server 実践バイブルなる本によると、別の説明がありました。
Ubuntu Server 12.04のCUIで2TB超え(3TB)の外付けハードディスクを使う
2015/08/31:追記
Ubuntu 15.04 版で新しい記事を書きました→Ubuntu 15.04 で2TB超え(3TB)のHDをマウントする(CUI) : 或る阿呆の記
今日がエイプリルフールだということを割とガチで忘れていました。別にこのブログで何かネタをしようと思っていたわけではありませんが…ちょっと世間ズレを感じます。
概要
まず環境。
- OS: Ubunts Server 12.04HDD: 2TBのものが4本装着済み
- 目的: 新たにUSB接続の外付けハードディスク(3TB)を使用
今回の記事は、3TBの外付けハードディスクをUbuntu Server 12.04で使う、というものです。ポイントは以下。
- ハードディスク容量が2TBを超えていること
- OSがLinuxで、CUIによる操作が必要なこと
ハードディスクはフォーマットする前に、まずパーティションを区切らないといけないわけですが、GPT(GUID Partition Table)は比較的新しいパーティションテーブルの規格です。よく出てくるMBR(Master Boot Record)は、2TB以上の容量のハードディスクをフルで使えない、通称2TBの壁の呼ばれる問題がありました。今回使うのは3TBの外付けハードディスクです。ですので、そこのところを意識しないといけません。
次にOSがLinuxのUbuntu Server 12.04で、真っ黒なコンソール画面しか使えないCUI環境であること。つまり、便利なGUIアプリは使えないわけです。Ubuntu、GPTあたりでちょっと調べると出てくるGParted、これが使えません。コマンドで頑張るしかない。具体的には、Gnu partedというソフトウェアを使うことになります(コマンドはparted)。Linuxでハードディスクの操作といえばfdiskが真っ先にでてきますが、前述したようにGPT規格を使う必要があり、fdiskはそれに対応していません。
以上の条件のもと、3TBの外付けハードディスクを使うための記事です。
SSHで鍵認証を用いて、パスワードなしでログインする方法
「小型のメディアサーバー兼NASをたてる その3 〜初期設定、SSH編〜 : 或る阿呆の記」でSSHの公開鍵認証について触れていますが、他記事を紹介するだけの投げやりっぷりだったので、それもどうかと思い自分なりの解説記事も書くことにしました。
小型のメディアサーバー兼NASをたてる その5 〜メディアサーバー(DLNA)編〜
前回までで、遠隔操作ができて、ファイルサーバーとしても使えるようになりました。これだけでもいわゆるNASとしての機能はあるわけですが、せっかくのサーバーなのでもっと機能を追加します。今回のテーマはDLNAサーバーです。
環境:Ubuntu Server 12.04
小型のメディアサーバー兼NASをたてる その4 〜ファイルサーバー(Samba)編〜
前回までで遠隔操作でサーバーを扱えるようになったので、今回はsambaを導入してファイルサーバーの機能をもたせます。これでようやくサーバーらしくなります。
Ace PlayerでDLNAサーバー(MiniDLNA)上のフォルダが更新されないときのメモ
MiniDLNAで変更が即時反映されない時の対処
Ace PlayerをDLNAクライアントとして、MiniDLNAで構築しているサーバーにアクセスしたとき、サーバー上でフォルダを作ったりなんだりしたものが即時には反映されないときの対処メモ。なおサーバーのOSはUbuntu Server 12.04。
既存のディレクトリに新しくファイルを追加したり、ファイルを移動させたりする分には問題ないようだが、新しくディレクトリをつくったり、フォルダに実行権限を与えてアクセスできるようにしたりすると、変更が即時には反映されず、場合によってはフォルダが(null)という名前に変わっていたりするようだ。
そんなときは、
$ sudo service minidlna force-reload
を行えば、表示されるフォルダが再構築される。ただし構築し終わるには、ファイルの量によっては多少時間がかかる。といっても数分程度の話。