macOS Sierraがリリースされて半年以上経過しました。ここ最近の中でも特に不安定な印象で、特にPDF関係のトラブルが個人的にはかなり痛かったので、アップデートを避けていましたが、さすがにそろそろ落ち着いてきたかなぁと思い、まずノートのMacBook Airにクリーンインストールさせてみました。ぼちぼち使っています。
不安定な印象
macOSがリリースされてから半年以上が経過しました。元々私は新しいもの好きで、OSのアップデートも不具合を恐れずに試していましたが、最近はそういう元気もなく、まず安定して動いてくれないと困るなどと、つまらないことを考えるようになってしまいました。
特に今回のSierraはいつにもまして不具合の多い印象です。個人的に特に問題だと思ったのはPDF関係で、この問題はScanSnapはじめ多くのPDFを扱うソフトに影響を及ぼし、いまだ完全解決には至っていない模様(参考「macOS Sierra 10.12.4ではプレビューアプリおよびPDFKitの一部不具合が修正されるも、新たな不具合が発生しているもよう。 | AAPL Ch.」)。
私は自炊と呼ばれる書籍の電子化を頻繁に行っています。そんな私にとって、このPDF問題は致命的で、OSのアップデートを思いとどまらせるには十分な理由でした(「macOS Sierra来たけれどScanSnapの問題があるのでアップグレードは当面おあずけ」)。他、特に昨年発売したMacBook Pro 2016に絡む多くの諸問題は、旧型のMacBook Airに直接かかわらないまでも、OSとしての完成度に疑問符をつけさせましたし、またKarabinerが対応しないなどもネガティブな影響を及ぼしています。
その割に、Sierraの新機能にはこれといって魅力を感じない。強いていえば、iOSデバイスとクリップボードを共有できるユニバーサルクリップが良い感じでしょうか。iPadを隣においてMacを扱うことが多いですから、これは便利なことがあるかも。それくらいですね。Optimized Storageに至っては罠だと思っています(どこかの記事でこの機能を「勝手にオカンが部屋を整理してくれるような機能」というように表現していて笑いました。ありがた迷惑ということを端的に表している気がします)。
クリーンインストールのついで
ネガティブなことばかり書いてきました。いったいこの考えでなぜアップデートしようという気になったかというと、別に進んでやろうと思ったわけではありません。ただ、現在使用しているMacBook Airの処理速度に不満を感じることが多く、これは2010年以来のゴミが溜まりに溜まっていることも影響しているように思え、OSのクリーンインストールをすることにしたのです。で、どうせクリーンインストールするならアップデートもついでにやってしまおうかと思った程度のものです。
なんだかんだと言ってはいますが、いずれはアップデートしなくてはならないものですから、早めに慣れておくにこしたことはありません。PDFの問題が気にかかるものの、完全解決に至っていないとはいえ、当初ほど致命的なものではなくなっているようです。それに、MacBook Airでは直接自炊したPDFを触ることもあまりないでしょうし。
また、4年以上Macを買い替えていない人間にはありがたいことに、先日ついにiWork等が無料化されたことにも(参考「iWork、GarageBand、iMovieが無料化。アップル製品新規購入者以外も気軽に利用可能に – Engadget 日本版」)、後押しされました。iWorkの無料化は、やや遅きに失した感もありますが…まぁでも嬉しい。
そんなこともあり、タイミングとしては悪くなかろうと考えました。ということで、いざアップデート&クリーンインストールです。
インストール、そして使用感
Macのクリーンインストールは久しぶりです。Apple IDの認証における二段階認証でPINコードを入力するとき、何故か7以外の入力ができないという謎の不具合に見舞われ、PINコード7777が出るのを待つしかないのかと軽く絶望しましたが、画面を戻ったり進んだりしているうちに、正常に入力が受け付けられるようになりました。いったいなんだったんだろう。
出鼻をくじかれつつも、起動後は特に際立った不具合もなく使えています(Optimized Storage機能は無効化しました)。まだ完全に環境を移行できてはいませんが…。昔よりだいぶ楽になったとはいえ、最初の設定はいつになっても面倒くさいものです。
最初に使用しないものをDockから片付けたとき、私はいわゆる標準アプリをほとんど使っていないのだなと、ちょっと驚きました。

Finderとメール、システム環境設定だけです。うーんなんてシンプル。美しい。しかもFinderはファイラとしてはほとんど使っていませんしねぇ。そのうえ以前メーラーとしてAirmailを使っていた時期もありました。一番使っている標準ソフトは冗談抜きでTerminalかもしれないなぁなどと思いつつ、ChromeやらForkLiftやらLibreOfficeやら、愛用のソフトウェアを入れていきます。
その経過で、特にChromeのエクステンションで、公開が停止されて新たに入れられないものがいくつかありました。また、使っていたアプリを改めてインストールする際、もう長いこと更新されていないことを知り、別のものに入れ替えたものもありました。
Karabinerについては、Karabiner-Elementsという簡易版がリリースされているものの、キーリピートの速度変更やEmacsキーバインドの適用はElementではすぐに対応できず、面倒臭くなり、これについては使い方そのものを改めることにしました。つまり、使わないということです。キーリピートの速度はシステム環境設定のアクセシビリティで変更できる程度を受け入れることにしました。
まだ完全に環境を整えられてはおらず、sshの設定など面倒臭いものも残っていますけれど、ひとまず一通りはやりました。何故かSpotlightで引っかからないアプリがあるなど、「ん?」と思うところもありますが、大きな問題はなさそうです。現在、この記事もSierra環境で書いています。おそらくはクリーンインストールのおかげで、ブラウザも少し軽くなったような気がします。Terminalの起動は明らかに早くなりました。これはちょっとうれしい。
色々と整理できるので、クリーンインストールは定期的にやるのが良いのでしょうが、やはり面倒臭さが先立ち、メインで使っているMac miniについてはクリーンインストールはしないだろうと思います。いずれにせよ、もうしばらくはEl Capitanで様子を見るつもりですけれど、Sierraも思っていたよりはだいぶ整っていそうなので、近いうちにあげようかなと思います。
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