質問に質問で返されるドM向けQ&Qサービス、QnQを公開・開発中です

最近Webサービスを公開しました。

https://qnqtree.com/

GoogleまたはTwitterアカウントでサインインできます。サインインしないと何もできません。技術的にはFirebase製なのが特色かな。

このサービスは一言で言うと表題のとおり質問に質問で返すサービスで、まぁ意味がわからないと思いますが、皆から質問責めに合えるサービスだと思えばだいたいOKです。開発メンバー間ですら「修行僧しか使わない」「ドM向け」とか言われていて、果たして世に受け入れられるのか不安ですが、個人的には非常に大きな可能性を持ったサービスだと思います。

これは友人が立ち上げたプロジェクトで、僕も立ち上げ時から開発メンバーとしてぼちぼちやっています。けっこう紆余曲折経ていて、ここに至るまで2年以上かかっています。

技術的な話も含めて、開発の実際や、サービスのことなど、つらつらと書いていきます。Webサービス、というよりは新規サービスの開発に興味がある人には参考になるところもあったりなかったりするんじゃないかな。

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プロジェクトのはじまり

友達と初めて交わした会話を覚えていますか?

覚えてないですよね。まぁ人間の記憶なんてのは曖昧なもので、このプロジェクトがどんな風に始まり、またどんな経緯を辿ったのか、もはや定かではありません。

始まりとしては、友人が社内起業?的な感じでプロジェクトを開始したことだったはずです。友人はドチャクソ優秀なやつで、某大企業に新卒で入社したのですが、色々と思う所あったみたいですね。社内起業といっても、社内のリソースを一部使えるというだけで、別にそれ用に時間や人が与えられるわけではないようです。

そういう感じなので、僕はその会社とはまったく関係のない人間なんですが、個人的な繋がりから開発に誘われて、まぁ面白そうだったので一緒にやることになりました。

ボランティア系SNS

最初は、なんかボランティアの支援サービスみたいなのを作った気がします。ボランティアする人たち同士を繋げる的な?どんなんだったかな。まぁSNSの一種ですね。

確かAWS上にWordPressで構築した記憶があります。データはDynamoDBに入れて、API経由でやりとりするような感じ。WordPressは主に別の開発メンバーがやって、僕はデータベースとAPI周りをメインで動いていました。

しかし、このサービスには致命的な問題がありました。それは、開発メンバー全員ボランティアをしていなかったことです。誰もボランティアしていないのに、ボランティアの支援サービスを作ろうとしていました。謎です。

友人は行動力のある奴なので、色々と人脈使って実際にボランティアしている人に使ってみてもらうよう動いたりしていましたが、まぁなんやかんやあって使われず。

まぁ肝心の開発メンバーに関心がなかったので、残念だけど当然というやつですね。実際使っているうちになんか起きるかなー程度の気持ちでしたが、やっぱり何も起きなかったという感じです。

お悩み分析サービス「あどにゃーのお悩み分離」

ということで、サクッとなかったことにして次に行きました。しばらく平行していた気もしますが。

次のサービスはお悩み分析サービスです。

自分のもつ悩み思い浮かべた状態で、その悩みがどんなものか、質問に答えていくと、アドラー心理学に基づいてそれがどんな類の課題なのか分析してくれる、というものです。まぁ平たく言うと心理テストですね。まぁもちろんその先も考えてはいたんですが、結果的には心理テストで終わりました。

技術的には、Vue.jsを採用したのが特色だと思います。WordPressで頑張るのはちょっとつらかったので。裏方は前と同じDynamoDB + API。まぁそれくらいかな。フロントエンドについては別のメンバーがメインでやってくれていて、先陣を切って知見を積み重ねてくれました。……ただ、この技術選定、Reactにしたらよかったかなー、と今はちょっと思っていたり…。Vueのほうがとっつきやすそう、くらいの理由で採用したのですが、Reactだったらreact-nativeっていう方向もあったし。当時の自分に教えるなら、React推したかもです。

サービスとしての話をすると、個人的に、このサービスはすごく可能性を秘めている、と今でも思っています。この心理テストの優れたところは、自分の持っている課題について、そもそもあなたが解くべき課題なのかどうかを定量的に教えてくれるところです。これ、今でも他で見かけたことないです。

これね、すごくいいと思うんですよ。たとえば世界で今日も戦争が起きていることが苦しいとか、どう考えても私やあなたが考えることじゃないやないですか。そんなこと考えて苦しんでいる時間があったら、うまい飯の作り方でも覚えて、自分や周囲の人に振る舞っていっときでも幸せハッピーになるほうが、世界の平和に貢献するでしょう。

でも、実際そういう感じで悩んでいることってけっこうあります。ここまでわかりやすくはないというだけで。たとえば大規模なプロジェクトが進まないことを末端のメンバーが悩んでいてもしゃーないわけです。なぜなら権限がまったくないから。自分が関与できないことを、まるで自分の問題であるかのように思い悩むというのは、よくあることです。

ただ、それを自分の問題じゃない、って割り切るのもけっこう難しくて。先の仕事の例でも、プロジェクトリーダーに直談判とかするとか考えたら、まったく何もできないことはない。SNSで悪そうなやつに悪口をぶつければ、世界平和に一歩近づく可能性もあるんじゃないの?

まぁそういう屁理屈を、「あなたの責任は10%」と定量的に断じることで、10%の影響力しかもたないことに限り有る人生の時間を使うのではなく、90%影響を及ぼせることに尽力しましょうや、っていう、そういうサービスでした。少なくとも僕にはそう感じられて、これは今でも大いに可能性のあるやり方だと思っています。

ただ、このサービスにもやはり致命的な問題がありました。それは、そもそも「自分が何に悩んでいるのかがわからない」というものです。今の状況は決して満足ではないけれど、さりとて何が原因かというと、これは中々明確にこれだと言えない。まぁ人生そんなもんです。実際、触ってみた人は「悩みを思い浮かべるのが難しい」的なことを言っていた気がします。わかりみ。

あと「質問文の意味がわからない」という人もいました。これは質問を作ったのが友人で、友人は頭のいい奴なので、普通に書くとインテリ感の滲み出る書き方になってしまうために、そういう文章に慣れていないと「??」ってなるみたいですね。

この問題(?)は今でも継続中なのですが、サービス適性のリトマス試験紙代わりになっていいんじゃないの、くらいの気持ちで放置しています。というか書き方の癖については僕も人のこと言えん。

で、結局このままじゃダメだね、ということで次のサービスにいきました。この時、質問したり分析結果を教えたりする「あどにゃー」なる猫のキャラクターが生まれたのですが、これは今でも生きており、無駄でもなかったです。中の人が友人なので、インテリな猫になっています。

モヤモヤ分析サービス

そうして次にできたのが、モヤモヤ分析サービスです。前出のあどにゃーの発展系で、あどにゃーの質問という名の心理テストに答えたあと、それを課題として公開し、皆にあれこれ言ってもらうという、ちょっと何言っているのかよくわかんない感じのサービスでした。これは今でもサービス維持しているのでまだアクセスできます。

Socialup

ここでいくつかの課題にアクセスしてみたら感じがつかめるかも。なんか今見ると、ただのお悩み相談サービスに見えますね。悩みについて、定量的な分析結果があることが特徴ではありますが……。

アーキテクチャはあどにゃーと変わっていないので、技術的には特に言うこともないです。この頃はぶっちゃけだいぶだれていた気がします。この時にメンバーとして参加していたけれどいつの間にかいなくなった人とかもいます。まぁアフター5や休日の時間使って、サービス開発しようっていう人がそんなにたくさんいるわけないですよね。

質問に質問で応えるサービスQnQ

なんかこのままじゃダメだよね感満載ということで、満を持して企画・開発されたのが、今回のQnQです。QQと略すこともあり、絶賛表記揺れ中。でもQQだとテンセントと被るのでQnQのほうがいいと思う(実際中国から微妙にアクセスがあって笑える。中国語対応しよう)。

QnQ

質問に質問で返されるサービス

このサービスはなんとも説明が難しいので、とりあえずトップページにある友人製のスライドを見てほしい(リンク先「QnQ」のトップ)というのが正直なところなんだが、一言で言うと質問に質問を返す(返される)Q&Qサービス、というとわかりやすいかもしれない。質問に質問で返すなー!っていうアレの逆です。むしろ質問を返す。コーチング、主体性あたりがキーワードになるだろうか。

サービスの見た目はこんな感じ

サービスの見た目はこんな感じです。これは何かって言うと、質問に質問をつけた樹形図、つまりQnQTreeです。この質問の木を造っていくサービスです。なので、QにQがつくので、Q&Q。

察せられるように、このサービスはQ&Aのアンチテーゼでもあります。Quoraにせよなんとか知恵袋にせよ、世にあるQ&Aのサービスは、質問に対して一斉にみんなが答える、という構造なんですが、誰もがよく知るように、だいたい満足できる回答は返ってきません。まぁQuoraなんかは質の高い回答もありますが…。というかまぁ、そもそも質問自体が、本当に質問者の知りたいことではなかったりします。質問するって難しい。

結局、何が知りたいのかなんて自分にしかわからないし、それに答えることができるのも自分だけなんだと思います。つまり、必要なのはQ&Aではなく、Q&Qです

QnQでは、質問すると、その質問に対してみんなから一斉に質問が来て、質問者はそれに答えていくことになります。で、やってみればわかるんですがこれなかなかハードです……。

まず質問を考えるのが難しい。「自分が何を悩んでいるのかわからない」というのは先までのあどにゃー、モヤモヤ分析に共通した課題でしたが、これは本サービスでも同じ課題を抱えています。というより、多分これは本質的な問題で、その難しさに向き合うのを支援するサービスだと思います。

そして質問したら、誰もそれに答えてくれず、「その質問って具体的にどういう意味?」「なんでそんなこと聞くの?」「なんでそんなこと思ったの?」と逆に質問が返ってきます。それに答えると、それについてさらにまた質問が返ってきます。最終的に答えを出すのは自分です自分しか回答者のいない会議を想像してもらえるとわかると思いますが、けっこうたいへんです。

ということで、現在使っているのはほとんど発起人の友人と僕だけという悲しい有様で、「難しい」「とっつきづらい」「修行僧しかやらない」「ドM向け」と散々な言われようです。しかも僕と友人の交換日記状態のために、両者の共通した関心が抽出され、その結果やけに意識の高い質問が量産されており、それがまたハードルを引き上げているという指摘もあります。だからこそ皆に使ってほしいなぁと思うのですが……。

技術的な話、Firebaseの採用

技術的な特色としては、インフラとしてFirebaseを採用したことです。Firebaseによって、データベースの変更をリアルタイムに検知してコードを走らせることができます。また、引き続きフロントエンドで採用したVue.jsもリアクティブの機構を備えているので、アクションを即座に反映しやすく、これはFirebaseの特性と相まってリアルタイムの演出に一役買っています。

チャット状態でリアルタイムに画面が更新されていき、まるで大きな木のような樹形図ができていく様は、だいぶインパクトがあると思うのですが、前述のとおり今のところ人がいないので、そのリアルタイム性を発揮することはほとんどありません。

サービスの可能性と限界

いや、まぁないこともなくて、やってみたこともあります。実はこのサービスの形はもうだいぶ前にできていて、個人的にWebサービスは少しでも早く公開すべきだという考えなので、2020年3月末頃にもう公開しようと提案しました。そうしたら僕以外から猛反対をくらったのですが、僕も引き下がらず自論を展開して、なんかそうこうしているうちにQQで話す感じになったんですね。

この時はみるみる間に質問の木が出来上がっていって、このサービスの可能性を示してくれました。Firebaseすごい。そしてそれと同時に、サービスの限界を示す事例にもなりました。

あの時は文字通りタコ殴りという感じで、僕が何を言っても否定的な質問を返されるという有様で、正直もうこのまま開発から抜けようかとさえ思いました。考えてみると、一人がひたすらAnswerし続けるって、圧迫面接とか吊し上げと呼ばれるものと同じフレームワークなんですよね。これ、すごく気をつける必要があると思いました。このサービスは、徹底的に人を責めるサービスにもなりうる

結果として、まぁ公開はしないけれど、とりあえずドメインくらいはとろうか、ということで独自ドメインを取得しました。ちょっと気を使われたのだと思います。

ドメイン名どうするか問題もけっこう議論になりましたが、qnqtree.comになりました。なかなかいいドメイン名だと思います。この良いドメイン名を考えついたのは僕だと主張しておきます。それくらい僕も愛着があったわけです。それでも嫌になるくらいの厳しさを、このサービスは持っている。

サービス公開の区切り

公開時期については、結局なんやかんやあって10月末までずれこみました。区切りとしては特許の申請が済むまで、ということです。僕としてはそんなのどうでもいいんじゃないの、と思うんですが、まぁWebサービスってガワを真似するのはすぐなので、友人としては防衛的な意味で何かほしいと考えたようです。

ただそれ以上に、特許を取るということが、友人の内的なところで大きな意味があったのではないかな、と思います。友人はハードウェア系の技術者なのですが、早期にマネジメントをするようになり(それは友人が優秀だからだと思います)、そのため自身の技術者としての意気を維持するのに、特許取得は大きな役割を果たしていたのでしょう。

なので、特許を取得することが、心的なところで重要性を持っているならば、まぁそれ以上は何も言うまいと思っていました。思っていただけで実際はけっこう色々言ったかもしれません。7ヶ月はだいぶかかったよなぁ(言ってる)。

まだまだ開発中

まぁ色々とできていないのは確かで、いまだにブロック機能も実装できていなかったりします。だってまずブロックする人がいないし。当時からデータベースの構造そのものもガラッと変えましたが、マイグレーションだって俺がやるよ、という覚悟はあったし、うまくできるという自信もありました。自信持つだけならタダなので。まぁ実際にはバグるんですが、バグったらなおせばいいんです。結局人間のやることなんて、どこまで腹くくれるか、そしてくくらせてもらえるかですわ。

新規サービスの開発について

まぁ兎にも角にも、ここまでたどり着けたのはすごいことだなぁ、とつくづく思います。毎週日曜日にMTGして、土日もなんかずっと開発してたなーとか、仕事から疲れて帰ってきたけどプルリクだけは見ておくか……とか、誰にでもできることではないことを、僕らはやったなぁ、と。

新規サービスは、必要とされているか誰も知らないので、使えるリソースに限りがあります。投資家から支援されている事業でもないですし。まぁそういうのじゃないからこそプライベートで気楽にできた、というのもあります。

正解がわからないから、何をしていいかもわからない。人生の有限な時間を使って、100万回の軌道修正と、100億個の使われなかったデジタルゴミを生み出しながら、それでも前に進むには、メンバー間の信頼関係とウェットなやりとりが不可欠です。当然、悶着もあります。

悶着した時、決めるのはリーダーです。友人はリーダーの重責を頑張ってやってくれています。決定権のすべては友人にありますし、そうでないといけません。もちろん僕も開発については裁量があるし、サービスについて意見があれば忌憚なく言います。意見は言いますが、友人の決定には従います。友人は抜群に頭がよく、自ら手を動かして技術的な知見を積み重ねていますし、何より人を思いやれる奴なので、僕も信頼しているわけです。そうして生み出されたこのサービスには可能性があると、信じているわけです。

技術的なことよりも、サービスの可能性を信じて使い続けていることが、一番のチームに対する貢献だと思っています。僕より技術力のある人なんて100億人いますが、誰も僕の代わりはできないでしょう。なぜならば、今ここに立っているのは僕だからです。100億光年先の天才は、突然ワープしてきて無償で僕らを助けません。僕ら一人ひとり、今この場にいる自分にしかできないことが、常にこの世界にはあります。

自分にしかできない。自分にしかわからない。それは絶望ですか、それとも希望ですか。それに応えるサービスを開発しています。是非覗いてみてください。

https://qnqtree.com/

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“質問に質問で返されるドM向けQ&Qサービス、QnQを公開・開発中です” への2件の返信

  1. 面白そうなサービスですね
    Reactを採用すればよかったかもとおっしゃるのは、スマホアプリリリースを見越したときにハイブリッド(React Native)で作れて楽だと考えているからですかね?
    その場合、CordovaやMonacaはいかがでしょうか?

    1. ありがとうございます。是非見てもらえると嬉しいです。

      >Reactを採用すればよかったかもとおっしゃるのは、スマホアプリリリースを見越したときにハイブリッド(React Native)で作れて楽だと考えているからですかね?
      おっしゃるとおりで、Reactだったらそういう展開もあったかなぁ、なんて思ったのと、あとは最近会社でも使われ始めたので知識が使えたなーと思ったという、個人的な事情もあります。スマホアプリは自分のウィークポイントで、そのうちにしっかり時間取ってやりたいんですが、中々。

      なので、たしかにCordovaやMonacaは選択肢に入ってくるかなーと思います。よく知らないジャンルなので、やるならちゃんと調べないとですが。というかまず少数の人にでも使ってもらえるように頑張らねば(^_^;)

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