デジタル自炊という理想と現実のギャップ。電子書籍の悲しい現状

デジタル自炊なるわけのわからん言葉

デジタル自炊」という言葉を以前ネットで見かけまして、思わず吹き出してしまいました。本のデジタル化を自炊というのに、デジタル自炊とはこれいかに?と初見ではそう思う人が多数と思いますが、身に覚えのある人には初見でも意味がわかってしまう言葉です。が、さきほどGoogleで検索してみたところ、まったく検索に引っかからなかったので、一般的な言葉ではなく発言者の造語だったのでしょうか。どこで見かけた言葉かは忘れました。しかし電子書籍の理想と現実をよく表現している、面白くも哀愁感じる言葉であると思います。誰が言ったか知りませんが、感心してしまいました。

デジタル自炊とは

さてデジタル自炊とは何かと言いますと、デジタルデータを改めて別のデジタルデータに変換する作業のことをいいます。というと何の為にやるのか意味不明ですが、たとえば専用のビューアでしか読めないクソ仕様のデータを、汎用性の高いjpegの塊やDRMフリーのpdfに変換する、といえばわかりやすいでしょうか。その手法は、手元のDRMのかかったデータを解除するというスマートなものではなく、とにかくスクリーンキャプチャをとりまくるという、デジタルなんだかアナログなんだかよくわからない涙ぐましいものであります。そのための支援ツールも有料で販売されています。もっとも、そのような泥臭い手法たればこそ、データが手元になくてもブラウザなどで表示さえできれば使えるというメリットもあります。

デジタル自炊の問題点

このデジタル自炊、いろいろな問題点があげられます。
その1、面倒臭い。自炊ほどではないものの、この作業はけっこうな手間です。
その2、大方の環境で画質が劣化。スクリーンキャプチャの性質上、画面以上の解像度にはなりません。よほど高い解像度のディスプレイをもっていなければ、通常の自炊以下のクオリティに仕上がります。
その3、文字情報が欠落。対象データが文字列である場合、せっかくの文字情報が失われ画像として保存されます。
その4、初期投資が必要な場合がある。スクリーンキャプチャを連続して取るというのは、手作業では現実的ではありませんから(ものによってはスクリーンキャプチャ自体をロックされていることもあります)、なんらかの支援ツールが必要ですが、今のところその為のツールが有料であったりして、ちょっとした初期投資が必要なことがあります。
その5。法律の扱いがグレー。私的利用ですし、著作権は親告罪ではあるのですが、なんとも微妙なところで、あまりおおっぴらにできません。

まとめると、「めんどい、画質劣化、情報の欠落、要初期投資、法的な扱いが微妙」という、従来の自炊が孕んでいる問題点を、程度の差はあれそのまま引き継いでいるわけです。さらに、既にあるデータをわざわざ劣化させてもう一度取り込むという二度手間感。このあたりに、デジタルでありながら自炊というネーミングの妙が見られます。

デジタル自炊とは理想と現実のギャップ

デジタル自炊の「デジタル」は元のデータがデジタルであることを指しているわけですが、この命名に従うと、従来の自炊は差し詰めアナログ自炊でしょうか。なんだかわけがわからないですね。いつだってそうですが、倒錯した言葉が生まれる背景には倒錯した事情があります。ま、一言で言ってDRMですね。結局そこに行き着きます。最初からDRMなんてかかっていなければ、こんな面倒で金と時間のかかる作業誰もしません。なんでしょう、考えていると溜息が。電子書籍ってのは、便利なものじゃなかったのかい?と怨嗟の一つもでてきます。
つまりデジタル自炊とは、電子書籍を取り巻く環境の理想と現実のギャップのことです

MacbookAir 2013 11インチ 購入記(MBA 2010 13インチから買い替え)

以前MBA2013は微妙だと書いたのですが(記事はブログ整理にともなって削除)、買いました。だって新しいノートパソコンは必要で、Mac OSXに惚れ込んでて、大きさは11インチが欲しいとなったら、もう他に選択の余地ないんですもん…。

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rsyncでiconvオプションをつけると、deleteオプションの挙動が変わる??(Mac)

Mac版の話です。Macではファイルシステムの都合上、濁点が一文字扱いになってしまうため、他のOSのマシンにファイルをコピーするときは、文字コードに気をつけてやらないといけません。rsyncにおいてはiconvオプションを付ける必要があるのですが、どうも、これをつけるとdeleteオプションの挙動が変わってしまような感じです。

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ATOKからGoogle日本語入力に移ることにした。リアルタイム変換が便利

私はATOKを使っているのですが、今月これを使い続けるかどうかで悩んでいました。
Windows、Mac、Androidと複数端末をもっている私は、
ATOK Passportというサービスを使っています。
これは300円/月で10台のPCに最新のATOKをインストールできるという大変素晴らしいものです。
私がこのサービスを使い始めてからちょうど一年が経ちます。
辞書の同期もあり、私としては別段不満があるわけではないのです…が。
Google日本語入力が気になります。

Google日本語入力はリリースされてからすぐに試用して気に入り、去年(2012年)の4月まで愛用していました。
そんな私がATOKに移ったのは、やはりATOKのブランドです。

日本語入力にあくまでこだわるJustsystemのATOKを使うこと自体が、なんだかステータスに思えるのです。
Google日本語入力はたしかに便利ではありますが、その変換候補はあまりに軟派。
ネットスラングが率先して候補にあがることにもなにか気恥ずかしさを感じます。

そんな私なので、多少時事がGoogle日本語入力より疎くても変換能力自体に不満はないのです。
ATOKを使い出して気に入ったことはいくつもあります。
私はタイピング速度は早いもののあまり正確ではないのですが、
ATOKは私のタイプミスを汲み取って変換時に自動的に直してくれます。
私が正確でない言葉遣いをすると警告をしてくれます。
要注意な言葉を使うと注意してくれ、勉強になります。
MacだとCtrl-Wで辞書アプリと連携してくれるのも嬉しい。
Androidでは数字キーが表示されたりするのも嬉しいし、ジェスチャー入力も慣れると速い。

一方気に入らないところもあります。
いくつかの差別的とされる言葉が辞書に登録されておらず、苦労しますし、
そもそもそのような言葉を除外するポリシー自体が気に入りません。
また不安定で重いところがあるように思います。
特にMacでは、ATOKが原因とおもわれるケースで虹色の風車が頻繁(昔のWindowsでいうところの砂時計)に出現し、処理を待たされます。
ATOK Syncはよく同期が止まっていますし、ATOK関係のソフトが定期的にバックグラウンドで暴走してCPUを加熱してくれます。

そんなこんなですが、全体的にはよく働いてくれていて、特に不満というほどのものはありませんでした。
今後も使っていき、辞書を鍛えていこうとすら思っていました…が、
私は長期の海外出張が予定されており、かなり長い期間にわたってインターネットが使えなくなります。
で、ATOK Passportは二週間に一度はインターネットに接続されないといけないのです。
それはちょっと問題だなぁ、その間他のIME使わないとなぁ…ちょっと慣れておくか、と、
今月はじめ、久しぶりにGoogle日本語入力を使ってみたところ…

これが超便利。
なにが便利って、リアルタイム変換です。
リアルタイム変換というのは、入力しながらリアルタイムで変換候補が表示される機能なのですが、
もともとMS-IMEに調教され連文節変換より単語変換を主とする私にはうってつけの機能でした。
入力しながらタイプミスに即座に気づけるし、
正しく変換されるかどうかすぐにわかるので変換によるタイムロスが少ない。
語彙はもちろん言うまでもなく素晴らしい。
 
他の要素はともかく、このリアルタイム変換は私にとって何物にも代え難い素敵機能ではないだろうか。

でも悩みもあります。
私は上述したATOKのお節介なところがけっこう気に入っていたのです。
ATOKのお節介は、ビジネスメールを書いているときなどに何度か威力を発揮しました。
頻度は決して多くはないけれど、日本語指南の代金としても月300円は悪くないなと思っています。 

それにATOKを使うということは、物を書くことに拘りがあるという端的に示すステータスだと私には感じられます。
ATOKを使うということそのものが、MS-IMEを長いこと渋々使っていた私には一種の憧れなのです。

ああどうしようか、いずれにせよ今月末までは契約は続くのだし、月末までATOKとGoogle日本語入力を両方使って考えよう…
そんな風に考え、そして今月がもう終わろうとしています。

結論として、私はATOKからGoogle日本語入力に移ることにしました。
決め手はやはりリアルタイム変換。
そしてATOKのように不安定な挙動を見せなかったこと。

Google日本語入力からATOKに移ったという話はちょくちょく見ますが、
逆は少ない、特にリアルタイム変換を理由にしたレビューは見受けられなかったので、記事にしてみました。

MiniDLNAをufwで許可する(Ubuntu Server 12.04)

メディアサーバーソフトであるMiniDLNAでの通信を許可するよう、ファイアウォールで設定します。環境はUbuntu Server 12.04とMiniDLNA。OSがUbuntuなので、ファイアウォールの設定をいじるipatablesのフロントエンドであるufwが使えます。なので、ufwで設定を行います。

まずMiniDLNAで使うPort番号をチェックします。設定ファイル/etc/minidlna.confを開きます。

$ less /etc/minidlna.conf

で、port=の部分を探します。というか多分1,2行目です。

# port for HTTP (descriptions, SOAP, media transfer) traffic
port=8200

デフォルトでは8200のはずです。特に問題なければこのまま。いじりたければ適当に。次に、ufwで使う設定ファイルを作成します。

$ sudo emacs /etc/ufw/applications.d/minidlna

まぁ名前はなんでもいいし、編集エディタはviでもなんでもよいのですが。で、次のように作成しました。

[MiniDLNA]
title=Media Server
description=lightweight DLNA/UPnP-AV server
ports=8200/tcp

[MiniDLNA]がルールの名前になります。で、ports=8200/tcpが、8200番でTCP通信という意味になります。もしポート番号を変更していれば、この部分も適宜修正します。メディアサーバーなので最初UDPかと思い込んでいたのですが、そんなことなかったです。そうしたら、次のコマンドで設定し、ufwを再起動すればOKです。

$ sudo ufw allow from 192.168.1.0/24 to any app 'MiniDLNA'
$ sudo service ufw restart

IPアドレスは適宜都合のいいように変えてください。なお、/etc/ufw/applications.d/minidlnaを修正したら、

$ sudo ufw app update 'MiniDLNA'

です。

ruby-openglで英数字の文字列を描画

ちょっとハマったのでメモ。結論から言うと、文字列オブジェクトをeach_byteで分解して、GLUT.BitmapCharacterを用いる。hogeと描画したかったら、

'hoge'.each_byte{ |x|
GLUT.BitmapCharacter(GLUT::BITMAP_HELVETICA_18, x)}

となる。なお、文字列の場所はGL.RasterPos2dなどで指定する。全体ソースコードで例。

#!/usr/bin/ruby
require 'opengl'
display = proc {GL.Clear(GL::COLOR_BUFFER_BIT)
GL.RasterPos2d(0.0,0.0)
'hoge'.each_byte{|x|
GLUT.BitmapCharacter(GLUT::BITMAP_HELVETICA_18,x)
}
GL.Flush()
}
resize = proc {|w,h|
GL.Viewport( 0, 0, w, h)
GL.LoadIdentity()
}
keyboard = proc {|key, x, y|
case key
when 'q','Q','\033'
exit 0
end
}
GLUT.Init()
GLUT.InitDisplayMode(GLUT::RGBA)
GLUT.CreateWindow($0)
GLUT.DisplayFunc(display)
GLUT.ReshapeFunc(resize)
GLUT.KeyboardFunc(keyboard)
GL.ClearColor(0.0, 1.0, 1.0, 0.0)
GLUT.MainLoop()

この方法だと日本語は無理。

参考:
ruby-opengl/examples/misc/font-glut.rb at master · lazyatom/ruby-opengl · GitHub https://github.com/lazyatom/ruby-opengl/blob/master/examples/misc/font-glut.rb

Mac miniをTime Machineサーバーにした

2015/12/17:いまさらな追記ですが、実際に運用しだすと、エラーがよく発生したので、結局この機能は使わなくなりました。

本記事は、Mac miniにOSX サーバーを導入し、Time Machineサーバーにした記録の記事です。追記のように、紆余曲折あって、現在は普通に外付けハードディスクによる運用をしています。

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MacのWord 2011で、ページ毎に異なるヘッダーを作成する

MS Word 2011 for Macを使っているのですが、Windows版とかけ離れたインターフェースで、なんとも苦労させられます。今回苦労したのはWord 2011でページ毎に異なるヘッダーを作成する方法です。検索しても出てくるのはWindowsの情報ばっかりだったので、Mac用の記事を作成しました。

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/etc/initと/etc/init.dの違いとserviceコマンドの関係

Ubuntu Magazineの記事を参考に、まがりなりにも自分でサーバーを構築してから早半年。といってもファイルサーバーとDLNAのメディアサーバーくらいの機能しかないわけですが、それでもかつてに比べると少しは成長したなぁと思います。

さて、そんな初心者Linuxサーバー管理者が日々ちょくちょく疑問に思っていたこと。それは /etc/init.d/なんとか と serviceコマンドを使うのは何が違うのかということ。調べていると、sshサーバー一つ立ち上げるのも、/etc/init.d/sshと書いてあったり、service sshと書いてあったりするわけですが、これって何が違うんだろう?という。さらに考えてみると、/etc/init.dじゃなくて/etc/initなのもあるよな、何が違うんだろ…とかも思ったり。

まぁ、/etc/initと/etc/init.dがあるのは歴史的経緯で深い意味はないんじゃね、んで/etc/init.d/sshって入力するの面倒くさいからserviceコマンドがあるんじゃね、くらいの認識でした。が、Ubuntu Server 実践バイブルなる本によると、別の説明がありました。

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