Macで誤削除した時に、Data Recovery Wizard for Mac Free。どこまで復旧できるのか

[投稿日] 2016年7月6日
[最終更新] 2016年7月31日

Mac用無料データ復旧ソフト – EaseUS Data Recovery Wizard For Mac Free |EaseUS公式サイト

本記事は、Mac用のデータ復旧ソフトData Recovery Wizard for Mac Freeのレビューです。間違えてゴミ箱に入れてしかも消しちゃったとか、そんなときの、まぁ、いわゆる一つの最後の手段というやつです。

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使用感

こういうソフトは幸い(?)使う機会がなかったのですが、EaseUSさんからレビューの依頼を受けまして、人に頼まれるのは素直に嬉しいことですから、使ったことはないけれど、どんなものかなといじってみると、思いの外面白く思えたので、その使用感をレビューします。

使い方は平易

本ソフトは、その名のとおり失われたデータをリカバリーするものです。使い方は、まぁ起動すれば直感的にわかります。良いUIです(下図)。

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最初にリカバリーしたいファイルの種類を選び、次にリカバリー対象のドライブを選択して(上図)、終わり。ドライブについて、/dev/disk0s2のdisk0s2と、Macintosh HD(最近はSSDだったりするようですが)と分かれていて一瞬戸惑ったのですが、どちらでもスキャンできました。

ディスク容量にもよると思うので一概には言えませんが、スキャンにはそれなりに時間がかかるので、実行したらのんびり待ちます。終了すると、リカバリーできるファイルが表示されます。だいたい、最近消したファイルや、ログファイルです。たとえば、ゴミ箱を空にしたファイルは、パスで言うと/Users/user/Trashにあります。リカバリーしたいファイルをチェックしてリカバリーすると、確かに復元されます。このとき、別のリカバリー元とは別のディスク(USBメモリなど)にリカバリーしたほうがよいようです。

ゴミ箱の復元は問題ない

何度かゴミ箱を空にして試してみたのですが、これは問題なくリカバリーできると思います。ただ、GUI操作のゴミ箱を空ではなく、コマンドライン上で作成し、追記し、削除(rmコマンドによる)したテキストファイルや画像ファイルは、リカバリーしても空だったり、壊れていたり、あるいは見つからなかったりで、必ずしもうまくいきませんでした。

rmならばディスク上には残っていると思いますし、ディープスキャンをかけてみれば、できるかもしれません。で、試しにディープスキャンを開始して一時間ほどで下図です。

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日が暮れます。さすがに待っていられないので、キャンセルしました。恐らく、ディープスキャンならば大丈夫だと思うのですが、まぁディスク容量が大きすぎました(復元対策として、セキュアなrmコマンドである、srmというコマンドもあるようです「新・OS X ハッキング! (96) スパイも安心? なファイル削除コマンド「srm」 | マイナビニュース」)。ディープスキャンをかけると、消去したファイルだけではなく、今存在するファイルも表示されますね。

フォーマットしたUSBメモリ

さて、本ソフトの対象にはUSBメモリも含まれていますので、FAT形式でフォーマットされたUSBメモリ4GBについても、試してみました。オシロスコープの画像を取り込んでいたUSBメモリのデータを消去して、試してみたところ、下図です。

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いい感じです。プレビューが便利ですね。試しに一つリカバリーしてみると、成功しました。

これだけでは面白くないので、再フォーマットしました。で、スキャンしてみると、やはり見つかりません。それでは、とディープスキャンをかけると、今度はファイルを検出して、リカバリーすることができました。それどころか、昔撮ったような気がする動画まで出てきました。すごいな。

まぁこれでは仕様通りですし、もう少しいじめてみます。今度は、FATからMac用のHFS+でフォーマットしてみました。で、スキャンでは当然何も見つからないとして、ディープスキャンをかけます。すると、これもデータが検出されました。マジか、と思ったのですが、よくみるとプレビューがされていません(下図)。

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試しにリカバリーしてみると、データは確かにリカバリーされ、データサイズもあるのですが、いざ開こうとすると、ファイルが壊れていますと言われてしまいました。うーん、でもサイズはあるし、頑張りようはあるのかもしれません。すべてではなくて、ちゃんと開ける画像もありました。

次に、今度はUSBメモリについて以下のコマンドを実行してみます。

sudo dd if=/dev/zero of=/dev/disk3 bs=512 count=1

USBメモリをゼロ埋めしています(参考「Linuxでハードディスクのデータを消してしまう #linux – Qiita」)。ハードディスクをまっさらにしたいとかそういう用途で使われるコマンドです。これを使うと、何も検出されなくなるのかな、と思ったのですが、いざディープスキャンしてみると、結果は先程と同じ。ものによっては、リカバリーできるものもあって、え、ほんとに、という感じ。

うーん、と思って、Macのディスクユーティリティの機能である、セキュリティオプションで最も安全なフォーマットを実行してみました(参考:「MacのSSD上のデータをセキュリティオプションで完全消去する方法」)。これで再度、ディープスキャン。今度は、何も検出されませんでした

ここまでしないと消せない。なるほど。なんだかだいぶ本題から逸れた感ありますが、逆に言うと、普通ならばリカバリーできる可能性が十分あると言えるのではないでしょうか。

昔のファイル

ここまで見てきたように、データ復旧ソフトは魔法ではないので、ディスク内部で上書きされていれば、リカバリーのしようもないわけです。したがって、昔のデータの救出は望み薄といえます。まぁ、それは平生からバックアップをとっていて然るべきということですね。しかし、容量の大きいディスクで、使いきっていない状態であれば、ひょっとするかもしれません。実際、私の環境だと、いつ削除したかも忘れたメールがリカバリーできて、驚きました(参考までに、1.5TBで半分も使っていません。使い始めたのは去年の11月から。私は時折メールを整理します)。

Fusion Driveの内訳?

余談ですが、Fusion Driveだとスキャンするドライブの選択時に、SSDとHDを別々に選択することもできるようです。ディスク選択画面の画像を再掲します。

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どうなるかなと思い、それぞれスキャンしてみたところ、SSD領域では普段使っているホームフォルダ以下のファイルがスキャンされ、HDではそういえば昔こんな写真撮った気がする、というようなものがスキャンされ、へぇという感じです。Fusion Driveの内訳を垣間見ることができた気分。しかし、それぞれ検出したデータ量が2TB(280万ファイル)、6TB(200万ファイル)というよくわからない感じではありました(なお使用したディスクはSSD 480GB + HD 1TB)。まぁ、実際に使う時にはMacintosh HDを選べばよいのですが。

無料版と有料版の違い

本製品はFreeと名がつくだけあって、無料で使うことができますが、有料版もあります。違いは「Mac用無料データ復旧ソフト – EaseUS Data Recovery Wizard For Mac Free |EaseUS公式サイト」の通りですが、一般ユーザーにとって大きな違いは、Freeは復元可能なデータ量が2GBに制限されていることでしょう。もしこれに引っかかってしまうようであれば、購入を検討すべきですが、8,900円/1台とそれなりのお値段です。

総評

データ保護においては、TimeMachineなどで差分バックアップを怠らない、というのがまず第一です。しかし、バックアップ前に作ったファイルの誤削除などは注意していても起こり得ます。実際、一般ユーザーにとってもっとも考えられるケースでしょう。いろいろ試しましたが、少なくとも、直近に作成したファイルの誤削除には問題なく対応できると思うので、もしもの時には本ソフトに頼ってみるのもよいと思います。

USBメモリなど外部ストレージのデータ復旧にも一役買ってくれるのは、有難いケースもあるでしょうが、これは逆に言うと、無料で誰でも使える本ソフトでも、けっこう復旧できてしまうということでもあります。したがって、記憶媒体を手放すときは、よくよく注意し、場合によっては対策しなくてはいけないですね…。

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