結局M2 Mac miniは見送った

あれだけ色々と書いておきながら、結局M2 Mac miniはポチらないまま来週を迎える気になっている。理由は色々とあるのだが、今は転換期のように思えたので、差し迫って必要でない今慌ててポチらなくてもいいかと思った。

まぁ予算25万という現実の前に「それだったらグラボほしいわ」とか思い始めたのも大いにある。AIやるならなんだかんだでNVIDIAだからねぇ……。グラボもめっちゃ高いけどな……。

AppleのNeural Engineの進化は目覚ましいものがあるし、M2デバイスのウリもそこだろう。M3でさらなるNEの進化と半導体の微細化が進むなら、それは期待したい。

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25万はそれなりに考えたなぁ

結局M2 Mac miniはポチらずに3月になってしまい、今の気分やら昨今の情勢やら色々と鑑みると、今回は見送りかなぁという感じになっている。

理由については色々あるのだが、まず25万で怯んだというのがやっぱり最初にある。今のIntel Mac mini 2018はSSDだけ盛って15万ちょい、プラス3万でメモリ32GBに自前換装(今の相場ならメモリは半額だけどね、当時はね)だから、なんだかんだで18-19万かかっているわけで、そこに+5万でInter CPUからM2コアと考えると、別段悪くないのかもしれないけれど、しかし逆に言うとそれだけで+5万か、2018からもう5年たつというのに、という気分もある。まぁ2018は年末だったから実質4年ちょっとなんだけれど。

といっても円安を考えると当時より2割なんなら3割くらい値上がりしても仕方ないわけで、実際為替の影響で20%くらい上がっているので、それを差っ引いて考えると2018年の相場では20万くらいで買えたのかもしれない。20万を切っていたらポチっていただろうか。

それはけっこうあるかもしれない。25万という価格から「そういえばうちにあるゲーミングPCもそれくらいしたなぁ」ということを思い出し、「この価格だったらゲーミングPCも射程内なのか」などと思い始め、そこから色々と今のグラボ事情やらなんやらを調べているうちに、「今慌ててM2 Mac miniをポチることもないか」という心情になったので、20万を切っていたら違う展開になっていた可能性はある。

まぁ為替で高くなっているのはもちろんMacだけではなく、むしろグラボこそひどいことになっていて、特にNVIDIAのグラボはかなり割高……なのは商流の問題が大いにあるだろうが。Appleの地味に偉いところの一つは、中間マージンを嫌ってか全世界に直営店を展開したところだと思う。Appleというよりジョブズの経営センスだろうか。まぁそうせざるを得なかったのかもしれないが。

拡張性もないし

なのでまぁ、高いなぁと思いつつも、特別に割高だと思っているわけではなかったりするカスタマイズは割高やけど。ユニファイドメモリ+16GBするだけで+56,000円はほんとに勘弁してくださいって感じ。

SSDはもっとつらい。最初に盛る以外の選択肢を奪っておきながらあの価格。確かにいいものを使っているのかもしれないけれど、前にも書いたがストレージの一番の要件は容量であって速度ではない。もちろん速度は重要だがすべてのアイテムで3GB/sの速度が必要ではない。Appleも内心わかってるからこっそりストレージダウングレードしたんやろ。ユーザ体験変わらんだろって。まぁAppleは明確にユーザ体験変わってもHWのダウングレードすることあるけど(Mac mini 2014の悪夢)。

といっても、SSDは最近だと外付けが熟れているからなんとかなるかなとは思う。でもなー、外付けはマウント不安定だったりするからやっぱり内蔵がええなぁ。

とまぁ、商売の仕方は10年代中頃に戻ってしまった感はあるものの、技術的な理由付けで仕方ないかなとユーザに思わせるのはうまくなったなと思う。とはいえこのカスタマイズ性のなさは、購入を見送る動機の一つにもなる。まぁAppleからすれば初期投資抑えられても稼ぎにはならんので、それで多少購入者が減ったとしても、盛ったやつを売りつけるほうが利益になるのかもしれない。実際そのほうが利益になるから今の売り方なんかな。

激変する生成AIを取り巻く環境とMacの対応

そんなこんなで、これだったら他にも色々あるんじゃないのかなと、ゲーミングPCとか見始めたわけだ。元々興味をもった発端が、Apple SiliconでもStable Diffusionできるぞという話からだったので、それ目的ならむしろゲーミングPCのほうが正道である。ただまぁ、僕の普段遣いはなんだかんだでMacなので、Macを使いながら生成AIで遊べたらいいなくらいの気持ちであった。

しかしこの生成AIというやつ、やり始めると存外面白く、今一番ハマっていると言っても過言ではない。Stable Diffusionならば確かにMacでも扱える環境はあるものの、生成AIはこれだけではないし、またStable DiffusionにしたってWindows/Linuxのほうが圧倒的に環境が整っているわけだ。なので、やはり素直にNVIDIAをのせたWindows PCでいいんじゃないのという気がする。

実際、今一番出回っているだろうStable Diffusionのアプリの一つAUTOMATIC1111版(通称1111)と呼ばれているものは、UIをWebサーバでもっているのだが、ちょっと起動スクリプトに引数を足してやるだけでLAN内からアクセスできるようになるので、生成にかかる操作はMacからもブラウザ経由でできるし、正直Stable DiffusionのためにMacを使う理由はない。

とはいえMacで使えたら便利だなとはやはり思う。ちなみに1111はMacでもけっこうちゃんと動くらしい。

AUTOMATIC1111 版 stable-diffusion-webui を Mac で使う | 林檎コンピュータ

この方は速度も書いてくれいて、20steps 512x512で45秒程度とのことで、これはM系列Macの消費電力を考えると驚異的だと思う一方、僕の持っている6年前のグラボGTX1080Tiでもその設定なら15秒もかからずできるわけだ(性能的には今のRTX3060よりちょい上くらいらしい)。もちろん消費電力は比べるべくもないが、デスクトップだと別に多少電気使ってもいいんじゃないの、いくら電気代高騰とはいえそこまで抑え込む必要もないし、という気でいるので、まぁ微妙な感じ。

Macにも期待している

ただAppleも常に進化を続けていて、Neural Engineを利用することでなかなかの生成速度を出せるようになったらしい。

テキストから画像を生成できるオープンソースのStable Diffusionアプリ「Diffusers for Mac」がGPU/Neural Engine選択に対応し、Apple Silicon Macでは生成速度が最大2倍に。

実際、M1 Macを持っている友人に試してみてもらったところ、25stepsで14秒弱だったらしく、これだったらGTX1080Tiと遜色ない。

で、M3は半導体微細化は当然、Neural Engineのさらなる強化もあるだろうし、またStable Diffusionだけではない他の生成AIへの対応も進んでいくかもしれない。そうすると、けっこう期待してもいいように思える。

Appleは常にHWとSWをセットで進化させてきたので、最先端のSWを堪能するには最先端のHWがいるだろう。そして、生成AIを取り巻く環境は日進月歩で、昨日できなかったことが今日できるようになっている状態だ。であれば、何もこんな時にハードなウェアを買わんでもええかなぁ、という風に思い始めた。今もう既にグラボのせたPCだってあるんだし。

ということで、別に生成AIを主たる目的にしているわけではないのだが、どうせなら使いたいという気持ちもあり、今回はM2 Mac miniの購入は見送った。25万あったらRTX4080も買えるし。なおRTX4090は買えない模様。なんやこの価格……頭おかしい……。

M3に期待したい。

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