ひとり社長の最強の集客術は、事業計画やリーンキャンバスを書く前に読みたい本

本書は、ひとり社長、つまり個人事業主やひとりで運営しているような法人において、自分という限られたリソースの中でいかに集客するかという本だ。具体的に何をするかは結局自分でよく考えるしかないのだけれど、考えるうえでの基盤となるものの見方を提供してくれる本だと思え、何冊か読んできた営業系の本の中で良い本だなと思えた。

リーンキャンバス書く前に読みたい本だと思った。

目次

集客とは与えるプロセス

本書は、「商品が売れないのは売る相手がいないからだ」というにべもない指摘から始まる。言われてみればそりゃそうなんだが。で、売る相手を探す、つまり集客が大事ですね、という話になる。

そのうえで、本書は集客を以下のように定義づけている。

集客とは、すべてのプロセスを通じて、与え続けること

p.59

いかにも自己啓発っぽくいうなら「ギバーであれ」だろう。この考え方にもとづきつつ、以下のように言っている。

あなたらしい「与え方」を見つけていただければと思います。

p.61

つまり、最終的になにをするかは自分で考えるしかない、ということだ。何をするかを考えるうえで、どういったことを指針にすればよいのかを、著者自身の経験に基づいて整理し展開している。

集客を4ステップにわける

本書は集客を以下の4つのステップにわけている。

  1. 出会う
  2. 仲良くなる
  3. 検討する
  4. 買う

このうち、「出会う」と「仲良くなる」が本書の内容の8割である。というのも、「検討する」と「買う」はお客さんの自発的な行為であって、売る側の行為ではないからだろう。本書は以下のような言葉で売り込んではいけないことを訴えている。

「他人に動かされたい」と思う人はいるか?

p.166

あくまでお客さんの意思が重要だというわけだ。なので、本書では「検討する」「買う」の段階においてこちらのできることについては多くを語られていない。とはいうものの、まったく書いていないわけではない。

「商品」ではない!「解決策」を提供する。

買わない理由を一つずつ解消する。

「欲しい」「買いたい」という感情だけではなく、その行為を正当化する理由が必要なのです。

上からp.171, p.174, p.176

一番上は洒落臭い言い方をすると「課題を解決するソリューションを提供する」というやつで、まぁビジネス書になれているとこちらの言い方のほうが馴染みがありそうだ。

また、買わない理由を解消するもよく言われる。具体的には、返金保証、成果保証などがあげられている。これは別の本で「五つの府」という表現があることを知ったがそれだろう(「不信、不要、不適、不急、不安」)。

最期に「節税になる」「生産性が高まる」といったポジティブな決め手と言えるものが必要、ということだ。

まぁここらへんは色々な本でよく見る話だ。

「出会う」とは

本書の特徴はむしろその前段階である「出会う」と「仲良くなる」にページがいることだろう。

「出会う」とは「見込み客」に出会うこととされる。ここでいう見込み客とは以下のように定義づけられる。

集客においては、この「声をかけることができる人」が「見込み客」です。

p.72

つまり、こちらから連絡する手段のある相手といえる。名刺交換した人などがその代表といえる。ネット上でいえば、SNSのFFであったりメルマガの登録者にあたる。

「なるほど、そのレベルでいいのか」と思った。で、この出会った人のうち、何人が実際に買ってくれるのか、というところまで定量化できれば、「出会う人を安定させれば売上も安定する」「出会う人を増やせば売上を伸ばせる」段階まで持って行ける、というわけだ。

そのためには、「自分から人に会いに行く(p.75)」ことや「出会いの入り口を増やす(p.91)」ことが重要である。

ただし注意すべき事は、「誰が買ってくれるかはわからない」し、「断られるのが普通」ということだ。つまり、ほとんどの人は「買う」までいかないし、「買う人」を見定めることもできない。したがって、「買ってくれる人にだけサービス」なんていう発想は通用しないわけだ。その買ってくれる人がわからないんだから。

「仲良くなる」とは

よって、会う人全員にサービスする人がある。それが本書でいう「仲良くなる」で、もう少し具体的に言えば「与える」ことだ。そしてこの「与える」も本書の定義はかなりフランクであり

相手の感情が良くなれば「与えた」ことになる

p.127

とされている。話を聞いたり励ましたりするだけでも、十分「与えた」ことになるようだ。

共感するだけで与えている

p.168

とはいえ中々そんなウェットなことをするわけにもいかないので、基本的には「情報提供を続ける(p.54)」ことになるだろう。本書は信頼関係の構築について、「専門性」と「親近感」の2要素に分けられるとしている(p.134)。

この観点で、最近見つけた退職代行業者、モームリさんのブログ「事例一覧|退職代行モームリ」などは、専門性と親近感の両方を「与える」良いメディアだなと思った。

社長のメンタルブロック

あと個人的に参考になると思ったのは、社長が頑張れないメンタルブロックの類型である。以下の8つに分けられている。

  1. 欠乏感
  2. 完璧主義
  3. 他人の評価
  4. 確実性
  5. 失敗への恐怖
  6. 無価値観
  7. 短期的
  8. 楽したい気持ち

人によるだろうが、僕は「欠乏感」「他人の評価」「無価値観」「短期的」あたり耳が痛かった(心当たり多すぎる)。特に「無価値観」が本当に大敵。定期的に「今自分がやっていることはなんの意味も価値もないんじゃないか」という虚無感に苛まれることがある。でもそんなはずはない。

何事にも最後はメンタル。「初心を思い出す(p.197)」ことは大事だと思う。

所感

出会う、仲良くなる、検討する、買う、という非常に馴染みのある4つのステップに分解し、それぞれの考え方を平易に言語化してくれた良い本に思う。各ステップを自分のビジネスに当てはめて、どれだけできているか、またできるようにするにはどうしたらいいのかを具体的に考えていけばいいんだな。ビジネスだけではなく、たとえば「ブログをもう少し盛り上げたいんだがなぁ」といったことにも応用できそうやね。

まぁ実際にやることが重要なので、本記事のメモをベースにして組み立てていこうと思う。

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