ここ10年ほど、僕はずっとGoogle Chromeを使っていた。正直Chrome最強だと思う。Chrome最強だと思うんだが、どういうわけなのか、僕のMacではやたらとCPUを使ってくれて、ただでさえ爆熱のMac mini 2018を目玉焼きでも焼けそうなほどに熱してくれる。MacBook Pro 2019でも同様だ。Windowsのマシンではそういうことはなかったので、Macとの相性問題もあったりするんだろうか。それとも何かエクステンションが悪さしているのか。
Firefoxを使い始める
わからないが、もうずっと爆熱が続いて全然なおらないので、ついに僕はChromeをメインにすることをやめて、Firefoxを使い始めた。それが今年の3月のことだ。
Chromeがメモリ食うだけならまだしも、CPUぶん回してうちのMac mini 2018を焼き尽くすので、超久しぶりにFirefoxを試してみる。
プラグイン周りで移行しきれるかが問題だ
— tama (@tamasan774) March 13, 2021
Firefoxをメインにするのは、10年ぶりくらいだろうか。僕の中ではFirefoxは今なお3.5だったのだが、もうバージョン90になっている。おかげで軽くタイムスリップしたような気分になれた。
さて、久方ぶりのFirefoxだが、けっこうすんなりと移行することができた。まぁもともと使っていたしね。
以下に、Firefox移行後の所感について書く。
爆熱は微妙におさまった
まずChromeからの移行のきっかけとなった爆熱についてだが、これは微妙におさまった。微妙にというのは、Firefoxも立ち上げてしばらくすると、やはりCPUをぶん回し始める現象が起きたからだ。
しかし、ウィンドウを閉じるとおさまるので、プロセスを終了しないと暴走がおさまらなかったChromeに比べるとマシだ。また、Chromeは起動してすぐくらいの勢いで暴走を初めていたが、Firefoxについては長時間起動していると、という感じなので、まぁいいかなという感じ。
ブックマーク、パスワードの同期
次に同期の問題。
まず、パスワード同期については僕はBitwardenを利用しており、BitwardenはFirefox用のエクステンションも提供しているから、その点は問題ない。
ただ、Android用のFirefoxブラウザにおいては、パスワード欄をタップした時のBitwarden連携が不安定で、出たり出なかったり、出たとしても一瞬で消えたり、ということが頻発してちょっと苛々する。iOS用Firefoxではそういう問題は起きない(まぁキーボードにパスワードマネージャの立ち上げがくっついてる形なので)。
ブックマーク同期については、昔はそれ用のソフトを使っていた(具体的には確かXmarksだ、もうサービス終了している)が、今はブラウザの同期機能を利用しているため、Firefox Syncの世話になった。これは普通に使えたのだが、職場ではproxy経由の時に問題があるのか、使えなかった。うーん?まぁいいけど。
それにしても、今ってクロスブラウザを前提にしたブックマーク同期アプリってあるのかな。ここしばらくChrome一強時代が続いているから、ちょっと厳しいよね。
パフォーマンス
パフォーマンスについては、正直体感ではあまり差がない。その昔は明らかにChromeのほうが快適で、まぁそのためにChromeは天下を取ったとも言えるのだが、今はそんなこともないようだ。
画面の崩れ
ほとんどない。今どきのモダンブラウザで表示が問題になることはないようだ。IEを使っている人は税金払ってほしい。
あ、そういえば職場のクソアプリが、Chromeだといつもレイアウトが崩れていたんだけれど、Firefoxだと崩れなくなった。
エクステンション
PCでWebブラウジングする魅力は、なんといってもフルブラウザ、というか豊富なエクステンションだろう。Amazonの商品の金額遷移を表示するKeepa、タイトルとURLをコピーするシンプルながら使い勝手の良いCreateLink、複数リンクを同時に開くLinkclump、Google検索からゴミサイトを排除するゴシップブロッカーなど、愛用しているエクステンションはいくつかある。
で、調べてみるとだいたいFirefoxに対応しているか、あるいはFirefoxで使える代替えとなるエクステンションがあったので、これも問題がなかった。ただもちろん、人によっては諦めなければならない機能はあるだろう。
とはいえ、大昔野良エクステンションが跋扈していた時代に比べると、随分と環境が整備されたのだなぁと思う。
スマホの検索窓など画面下部に
細かいのだが、いいなぁと思ったのはスマホのFirefoxだと検索窓を画面下部にすることができるところだった。
これは楽天Bigのスクリーンショットだ。楽天Bigはクソデカイので、検索するには少しばかり親指をダルシムのごとく伸ばす必要があるのだが、画面下部にあればホビット族の血を受け継ぐ僕も楽々検索することが可能だ。これは地味ながら嬉しいユーザー体験だった。
既に開いているタブ一覧なども、Chromeがやたらと親指の限界を試すのに比べて、Firefoxは軽く伸ばせば届くところがタップ範囲で、非常に好ましく思えた。
タブをウィンドウから移動させた時の挙動が不満
これまた地味だが、PCでタブを別ウィンドウに移動させた時、期待する動作はマウスポインタの場所あたりに新たなウィンドウを開いてタブが移動することだが、どうもそうならない。これがMac版故なのかどうかはわからないが、あまり直感的ではない。まぁ大した問題ではないのだが、ちょっとイラッとする。
マルチユーザーだとちょっと使いづらかった
Firefoxでマルチユーザーっぽく使おうと思ったら、ユーザーごとにprofileを作成し、都度切り替えていくことになると思うが、どうも使いづらい。
たとえば他アプリからURLをクリックしてFirefoxに飛ぶ時、Chromeだと最後に開いていたユーザーのウィンドウで開くが、Firefoxだと必ずデフォルトのprofileで開かれてしまう。
また、Firefoxを起動した時に最初に開かれるのがデフォルトユーザーではなくなることもちょくちょくあり、まぁOS再起動などすればなおるのだが、どうにもprofile周りは挙動が若干不安定に思えた。
そもそもabout:profilesを毎度入力するのがイケてないように思うが、他にいいやり方があるんだろうか……。
まぁでも、少し特殊な使い方だとは思う。
総評
ということで、Firefoxを3ヶ月ほどメインにした結果、十分に使えるものだということがわかった。
わかったが、しかしFirefoxでなければならない積極的な理由も特にはなく、恐らく多くの人にとってFirefoxを使う一番のモチベーションは「Chromeを使いたくない」になってしまうのではないだろうか。
まぁでも、それは案外バカにできない理由かもしれない。僕のChrome熱暴走問題は恐らくおまかんなのだが、おまかんと言われても僕の環境で起きている以上僕にとっては大きな問題であって、ブラウザを変えるだけで解決できるならそうしてしまいたいし、事象が異なるだけでブラウザを変えたい気持ちになっている人は、何も宗教上の理由がなくてもけっこういるであろう。
まぁもちろんChrome以外というだけなら他にも選択肢があるんだが、「結局WebKitじゃねぇか」みたいなものが多い中で、Firefoxの「Geckoですけど?」はひときわ輝いてみえる(個人の感想です)し、昔からクロスOSでやってきている信頼感もある。
ということで、Firefox悪くないんじゃないの、と言いながら、実はこの記事はBrave上で書いてます。結局WebKitじゃねぇか。いやBlinkです。使えればなんでもいいよ。はい。
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