2019年7月7日〜7月20日の読書 「ゼロリスク社会の罠」とか

2019年7月7日〜2019年7月20日の読書メモ。

  • 「ゼロリスク社会」の罠
  • 「超」入門失敗の本質
  • 「終活」としての在宅医療
  • 基礎からのデータベース設計
  • 速習webpack

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「ゼロリスク社会」の罠

著者は佐藤健太郎というサイエンスライターの方で、元医薬品メーカーの研究職だったらしい。つまり化学に特に強いと思われる。

本書は東日本大震災の傷跡残る2012年に出版された本で、色々なリスクについて書かれているけれど、やはり本書執筆の一番の動機は最後の放射能の話だろうか。当時、世間の報道は非常に扇情的で、いや、それは今でもそうかもしれないが、結果福島の風評被害や除染にかかるコストは実態に見合わないものとなったのは、よく知られているところだ。

「ゼロリスク」に縋る民衆心理が、時に非合理な選択をしてしまう。だがゼロリスクは幻想だと著者は言う。まぁ、それ事態は理系の人間にとってはいまさらの話である。「ない」ことの証明は悪魔の証明であるわけで、つまりゼロリスクの証明は科学的に不可能。だが一歩外に出ればそれが必ずしも理解されているわけではない。人は自分が理解できそうな簡単な二元論に惹かれる。

だがそのようなyes/noのシンプルな一つの問いで答えられることなどむしろ稀である。本書で書かれている主張は、3章最後の小見出し「定性思考」から「定量思考」へ――リスク判断の面倒さから逃げるなに尽きると思う。

しかし、この小見出しにある面倒さ、というのはやや語弊があると僕は思っている。というかまぁ、理系の人間の「面倒」は辞書的な意味での「面倒」とは異なることが多いので、それが出ているような気がするのだが、この小見出しについてはリスク判断で生じるリスクを受容する覚悟をせよ、というほうが本質的であろう。そしてそれはとても難しいことなので、これから社会を構成する一市民として個々人が誠実に取り組まなければならない問題であると思う。

「超」入門 失敗の本質

名著とされる失敗の本質をわかりやすく噛み砕いて、現代的なビジネス書の体裁でまとめたもの……だが、この手の本は結局原著を読めという結論にしかならないのだよなぁと思いつつ、読みやすそうだったので手にとってしまった。

「戦略とは追いかけるべき指標の選択」という本書の主張は非常にわかりやすく示唆的……なのだが、この一文以上のことは本書にはなかったように思う(や、しかしこの一文だけでも読んでよかったとも想っている)。特に指標をもってイノベーションを語るのはそりゃちょっと違うんじゃないかという思いでいっぱいであった(指標の切り替えはイノベーションじゃなくて戦略の転換だろう?)。イノベーションといえば、日本人が得意とされる体験的学習からくる手法を、イマドキはデザイン思考なんて名前がつけられているように思う。これについては本書も否定的ではなかったが。

まぁでも一番「うーん」と思ったのは、レーダーをビジネスモデルと表現されたことだったりする。文脈を考慮しても、違和感がすごかった。前職はレーダー関係だったので。まぁこのへんの感覚はやっぱりマーケターだなぁ……と思った。

「終活」としての在宅医療

太田秀樹さんという出前医者の方の話を、聞き書きしたもの。在宅医療という医療の最前線なのだが、その描写はどこまでもアナログで、どこかノスタルジックだ。それは、病院で看取られるのが常識になったのは比較的最近(1976年に在宅と比率逆転)のことで、昔はむしろ在宅が常識だったのだから、回帰しているという面があるのかもしれない。使っている機材は最新なんだろうけどね。

うちも、元看護師で後年はケアマネージャーをしていた母が、「施設には入りたくない」「家で死にたい」と常々言うので、なんとかできないものか考えないとなぁと思い手を取り、こういう道もあるな、とは思えたのだが(実際、欧米ではかかりつけ医をもつのが普通らしいし)、さて実際に利用するにはどうしたものか?と考えると、医者選びからその運用まで問題山積である。

基礎からのデータベース設計

古い本だが、データベース設計の基礎なんて何十年もまぁそう変わっていないだろうし、読んでおいて、と言われたので。考えてみれば自分はデータベース設計について基礎的なところをきちんと学んでこなかったので、良い機会だと思い通読。読みやすい本。さすがにだいたい知っている話ではあった。

速習webpack

JavaScript本格入門の著者による本。本当にサクッと、30分から1時間くらいでwebpackの概要がわかるので、入門にうってつけだと思う。フロントエンドは技術の移り変わりが激しすぎて、ネットで検索するにも歴史を知らないとかなりつらいので、ちゃんとした人がまとめてくれると非常に有り難い。

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