2024年2月22日のAWS INNOVATEは、特にAI/MLに力を入れたイベントだったようだ。仕事があったのでLIVEでは見られなかったが、家に帰ってからオンデマンドのビデオを見た。これができるなら最初からそうしたらいいのにと思うのだが、少しでも同期的な感じを演出するほうがイベントらしさが出て良いのかもしれない。
生成AI系の動画をいくつか見たが、正直あまり面白いと思えるものがなかった。全部見たわけでは無いが。具体的なユースケースで、利用している企業さんが目検も含む泥臭いシナリオを紹介していたのはちょっと面白かった。まぁでもそれくらいか。
あとは例によってどこかで見たBedrockを使ったアーキテクチャを幾度となく見せられる。しかし実際に試そうとするとなんだか使えなかったりする。とにかく試すことが大事だと言うが、それだったらChatGPTの課金ユーザになればそれで十分な気もする。
この手のものはハンズオンが重要だと思うが、AWSの生成AIハンズオンには軽いトラウマがある。以前友人と動画内で紹介されていたAWSの生成AIを用いたチュートリアルをやってみたが、Lambdaのメモリサイズ設定が4096MBで普段そんなに使っていない友人がビルドできなかったり(Lambdaはあまり使っていないユーザは3008MBまでしか使えないというよくわからない制約がある)、動画内の資料のアーキテクチャ図が間違っていて混乱させられたり(紹介していた講師も理解せずに話していたんだなぁ……)自動的に構築されるOpenSearch Serverlessがヤケクソに高くて、一晩おいとくだけで1万円近くするのにもかかわらずクリーンアップについて触れられていなかったりと、不親切なものであった。で、見事に友人が一晩塩漬けして爆死してしまい、一緒にハンズオンやろうぜと誘った自分はたいそう肩身の狭い思いをさせられた(ちょうどクーポンもらえそうだったからそれ渡せば打ち消せるかなとか考えたり……)。まぁその時は、AWSに泣きついたら課金を取り消してくれたので事なきを得た。そういう運用なのだろうなぁ。アメリカらしいといえばアメリカらしい。
そんな感じで、生成AI系は普通にクラウド破産できそうなので、恐々としながらいじる必要がある。意図しない何かを構築して1日ほっといたら1万どころか10万もありえる。BedrockのPlaygroundで遊ぶのにも緊張感がある。遊ぶだけならChatGPTやBing AIのほうが安心して遊べる。イラスト生成したいなら素直にグラボ買ってStable Diffusion入れるのが一番遊べる。生成AIはアプリケーションに組み込むにはまだあまりにも高すぎるよなぁ。
AWSとしても生成AIのトレンドに乗っかろうという意思は感じられるのだが、サービスとサポートが追いついかないまま、とにかくイベントだけはやっているという感じがする。それとも英語コンテンツは充実しているんだろうか(先のチュートリアルは英語コンテンツだったが……)。しかしどうあってもお高いお値段だけはどうにもならない。
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