何故か楽天ブックスでHPのChromebook G3を購入しました。スペックはCeleronのN2840とメモリ4GBの標準的なものです。しかし、カタログではN2840とあるのですが、実際エクステンションのSystemで調べてみるとN2830とあります。どちらが本当なんでしょう。まぁ両者はほとんど誤差なので、どちらでもよいですが……。
基本的に宅内でWeb閲覧およびブログ記事の更新をしたりするのに使っています。最近デスクトップマシンは空いていないことが多いし、家のどこでも使えるのでけっこう便利です。安価なマシンなので、無造作に使える感じが好ましいですね。まだ二週間ですので、一通りの機能に対するコメント程度のものですが、以下雑感をつらつらと。
よかったこと
Google Drive 100GB を2年分もらえた
Google DriveはGoogleが提供しているオンラインストレージですが、Google Driveの容量を100GB分/2年もらえました。これはChromebook購入で当たり前の特典になるといいなと思います。継続的にハードウェアを買い換える理由にもなりますし。ただまぁ、実際のところこれを何につかうのかとなると、まだちょっと悩ましいのですが…。そもそも、Google DriveはMacだとよくエラーが出ていたりして、あまりイメージがよくないのです。Googleは勝手に色々なことをする企業でもあるので、データを預けるのに不安があるのもありますし。とはいえ便利なものだとは思いますから、利用の仕方についてはちょっと考えないとですね。
映画と音楽の特典もありますが、Chromebook上でしか見られなかったりして、あまり使う気にもなりません。まぁAmazon プライムビデオとApple Musicに加盟していますしこちらはあまり。
Chromeの環境がそのまま使える
Chromeの環境がそのまま使えます。ChromeOSとはそういうOSなのですから、当たり前のことではあるのですけれど、わかってはいても、いざ目の前に普段使っているChromeの環境が展開されるとちょっと嬉しい。キーボードが想像よりだいぶうちやすいし、Google日本語入力が使えるし、いつもどおりのブラウザの作業ができます。当たり前のことが当たり前にできるのは嬉しいことです。
バッテリーは確かにもつ
ブラウザしか使わないということもあり、バッテリーは非常に持ちます。MacBook Airも使い方を限定すれば相当持つのですが、それ以上に、だいたい7-8時間くらいは持ってくれます。Chromebook G3は公称8時間なので、まぁだいたい公称通りということで、嬉しい限りです。あとはこれがどれだけヘタれずにいてくれるかですね。
ブラウザしかないため、バッテリーの持続時間が予測しやすいのも地味にポイントだと思います。通常のノートPCでは、どうしても作業内容次第で大きく変動してしまいますので…。
気になったところ
概ねでは満足しているのですが、気になった点をいくつか。
Emacsキーバインドができない
ちょっとばかりマニアックな要望だと思いますし、これができなくてもなんにも困らないという人は多いと思いますが、できないと辛いという人も全世界に多くいるはずです。いる。とどのつまり、キーバインドの変更は限定的にしかできないというのが問題の本質です。Ctrlと検索キーのスワップ、程度のことはできるのですけれど(これだけでもだいぶ有難いのですが)。
Mac は CtrlキーとCommandキーに役割を分けていますけれど、あれはたいへん素晴らしい設計だと思うので、真似してもらえると嬉しいのですけどね。Windowsなど通常のPCであれば、なんだかんだで融通がきくので、同じようなこともできるのですが。
タッチパッドのジェスチャーの融通がきかない
ChromebookのタッチパッドジェスチャーはMacに似せていて、悪くありません。少なくとも、マウスがないと使えたもんじゃないよ、という代物ではありません。しかしながら、MacのBetterTouchToolのようなものがないので自分で拡張させることができず、ちょっと不満です。特にタブを閉じる操作はどうにかならないものか。デフォルトはタブに合わせて三本指タップなのですが、あまり便利ではありません。三本指ドラッグ(あまり愛好者の多いジェスチャーではありませんが私は好きです)がないのも不満です。 ジェスチャーをユーザーが定義できればよいのですが。キーバインドの変更もそうですが、このあたりの変更は現状ちょっと難しそうです。
不具合…Shift+矢印キーで削除される
謎の不具合なのですが、特にこのブログ記事を書いている時に顕著なのですけれど(まぁ大量に文字入力したり文字を選択したりという作業をするのがブログ記事の草稿くらいだからですが)、Shift+矢印で文字列を選択すると、時折選択した文字列が突然削除されます。Ctrl-zで戻りますが…。必ずではないのですけれど、頻発します。「Shift + 矢印、でテキストを選択しようとすると文字が消去されてしまいます。 - Google プロダクト フォーラム」の記事にある通りです。記事のとおり、beta版にしたらひとまず不具合は収まったように思えます。
そういえば、以前は日本語入力周りでの不具合報告もなどもききましたし、まだまだ安定性という面では課題が多いのかもしれません。
ハードウェアについて
ハードウェアはChromebookの特徴というよりデバイスの特徴なのですが、なにしろ現在日本の市場に流通しているChromebookがどれも似たりよったりですので、書いておいてもよいかなと思います。私が使用したのはChromebook G3ですが、AcerやASUSが現在出しているC720やらCB3やらでも同じことが言えるのではないでしょうか。
で、気になった点をいくつかあげますと、まずディスプレイの色調が悪いことです。まぁディスプレイというのはコストダウンの肝の一つなのでしょうから、ディスプレイに拘って値段が上がってしまっても本末転倒なのですが、当ブログさえも青みがかっていてちゃんと表示できていないので、もう少し頑張ってほしいなと思います。また、CPUパワーもまだ十分とは言えないと思います。CeleronのしょっぱいCPUであることを考えればかなり頑張っているし、レスポンスも悪いということはないのですが、やはり重いサイトではけっこうカクつきも見られるので、Celeron N2830やらN2840やらで十分ということはないです。スペックについてはまだまだ向上の余地があります。最後に、物理的な重さでしょうか。Chromebookはその特性上持ち運んで使うことが多いと思いますが、それにしてはやや重い。Chromebook G3の場合は11.6インチモデルで1.28kgですから、ちょっと重量感があります。
まぁ、いずれもコストと性能のバランスを見極めたうえで作られたのでしょうし、そう考えるとたいへんバランスが取れているとは思うのですが、やはりもう少しスペックアップしてもらいたいのが正直な感想です。
考えられる使いどころ
テキスト編集を主にする人には最良ではないでしょうか。テキスト編集に必要な要素のほとんどすべてを兼ね備えています。キーバインドの変更さえできれば完璧なのですが。ポメラ的な需要もあると思うので、より小さいサイズのもの(10インチ未満)があると、面白いかもしれませんね。
プログラミングは不可能ではないけれど、これを使ってしようとは思えません。エディタに多く制限がありますし、やはりローカルでいろいろできないと便も悪いです。開発者向きとは言えないOSです。
オフィスの利用も、常用する人にはちょっと辛いと思います。オンラインオフィスの反応はあまりよくありません。特にMS Officeは重い。
まぁ、純粋にテキスト編集およびWeb閲覧をメインに考えられる人にとって最適だと思います。そこから外れれば外れるほど、やっぱり普通のOSがいいなぁと思うことが多いでしょう。
結局使いやすいのか
いろいろと書いてきましたが、使いやすいのかと問われれば、Yesです。個別的にとりあげるとそりゃ文句もあります。できるかできないかと言われればできるけれど、使いやすいかどうかと言われると使いやすくはないものが多いのです。しかし、目的さえハッキリしていれば、やはり使いやすいと言えます。
まさに「使い倒す」という感じが似合います。壊れてもいいからくらいの勢いで。Macを持って行くには抵抗があるなという場所でも、Chromebookならば気兼ねなくもっていける…まぁそんな場所でいったいなんの作業をするのかという気もしますが、とにかくいつどこにでも躊躇いなく持っていける、気兼ねなく使える、というのは大きいと思います。
コメント