ここしばらくメンタル的にしんでいて、家事は滞るし、あらゆる日課が進んでいなかった。つくづく、自分の体というのは正直だと思う。気がつくと、手の皮が剥けている。僕は昔から、どういうわけか知らないが、メンタルが不調な時、まず手の皮がボロボロになる。つまり、まぁ、僕は今、しんどいんだなぁ。
この日誌が書けるか書けないかで、自分のメンタルを測れるのかもしれない。この日誌を書ける程度には、MPを残すように心がけたい。
……心がけたい……。
トピック
- Audibleで読書 ちきりん / ゆるく考えよう
- 株主の敵 グレイステクノロジー
ちきりん / ゆるく考えよう
Audibleの聴き放題化は素晴らしい。「ポチるかと言われると微妙だけれど、聞けるなら聴きたい」というラインの本は多く存在し、ちきりん氏の自己啓発本などはその典型的な例である。
それで早速聴いてみた。変な話だった。いや、変でもないかな。ポジティブにネガティブを語っている本とでも言えばいいだろうか。ミクロにおける諦めることのメリットと、マクロにおける目指すべき衰退の仕方について、合理的に語ったものだと思う。こだわりや優先順位、対象との距離感など、色々なことを数量化するのは著者らしいな。
諦めることについては、遺伝的な素質と周囲の環境が現実的に強烈な影響を及ぼす以上、個人の選択として重要なのはまぁそうだ。国家の方向性についても、正直アメリカや中国、追い越し追い越せの新興国と真正面から取っ組みあうより、緩やかな衰退をしてEU諸国のようにほどほどの国力を目指していく、というのはまぁ、現実的だとは思う。正直そのとおりだなという感じではある。
まぁ……個人の成長も、国家の発展も、結果であって、個人は自身の幸福を追求すべきだし、国家は国民の幸福を考えるべきなのだろう。まぁ幸福とは何か、とは難しく、人によって異なるために厄介ではあるのだが、しかし少なくとも借金に追われたり仕事でうつになったり自殺したりすることでないことは確かだ。
グレイステクノロジー 悪徳の栄え
今日も今日とてカカチャンネルの動画を見る。このチャンネルの動画本当に面白い。
聞いたことのない会社だったけれど、マニュアルの翻訳会社らしい。なるほどと思ったが、見ながら、これ多分Google翻訳やDeepLに駆逐されたな……と思ったのだけれど、1999年で既にもうだめだったらしい。
と思ったが、マニュアルの作成までやっているようだ。それなら伸びるかも。実際、2021年まですごい伸びているグラフを見て、ほえーという感じ。
……と思ったら、完全に粉飾決算でした。
15円ワロタ。いや投資家からしたら笑い事じゃないだろうけれど。
ここすごい。売上に至ってないものを、社内的に受領書があればオーケーという風にして、8割できてるから8割売上みたいな意味不明なことをしていたらしい。相手方には「社内処理で必要で」とか言ってサインさせていたんだと。
まぁこれだけなら売上の前倒しでトータルの帳尻は合うので(いけないことだけど)大きな問題にはならなさそうだが、失注しても売上を取り消さなかった、と。こうなると架空の売上である。
ついに、売上目標に向けて、社内で架空の書類を偽造して完全に架空の売上を作るに至ったそうな……。そしてそれは、創業者が死ぬまで明るみにでることはなかった……。
えぇぇ……。
監査チョロすぎだろ、と思ったが、入金はしていたらしい。どうやら、創業者の村松氏がどこからか金を引っ張ってきた……どこから……?と思ったら粉飾であげた株を売りそれを資金源にしていた、と。は?って感じ。悪そのものやん。
つまり投資家の金を横領していたわけだな。さらに場合によっては営業担当も……と聞いて、ああこれは組織ぐるみの深淵だな、と(実際ストックオプションで発破かけていたらしい)。
王国が出来上がっていたんやろなぁ……。実際、ものすごいパワハラ王国でほぼ洗脳していたようだ。こういう恐怖政治は、数人レベルであれば機能したりもするのだよなぁ。なんだかんだで、王様が実情把握できるし、社会的な影響力も小さいし。
でも数十人規模になり、かつ取引相手が増えれば、さすがに一人のキャパを超え始める。まぁよほどの才覚があれば別かもしれんが、その才覚がない凡人なら、そうなる。
で、キャパを超えた時点で、裸の王様になるんやね。
恐怖の鎖は、信頼の鎖に比べて非常に脆いんやろなぁ。そうすると反社も、一定以上の組織規模を超えるのは相当難しいんだろうね。なんというか、社会ってよく出来てる。
逆に言うと、己のキャパを知り、小悪に徹すれば、地方の悪徳領主として、それなりの生活ができるのかもしれんね。調査報告書は村松がなんもかんも悪いという感じだそうだが、保身を優先した小市民の団結があってこそ、村松の悪徳も栄えたんだと思うよ。なんなら利益を得ていた奴も相当数いるんじゃないかね。村松を利用していた小市民もまぁまぁいたんとちゃうかな。たとえその根底にあるのが恐怖だったとしてもね。
まぁ僕自身、プチ村松というか村松の前進だなという奴は覚えがあって、たしかにあの手のサイコパスじみた連中を相手にするのは、小市民にとって大きな恐怖なのはわかる。しかし連中が力を持てるのは、そういう小市民たちの協力があってこそ成り立つのだということも、紛れもない事実である。人間一人自体は、どこまでいっても所詮ちっぽけだ。
……まぁ、だからといって戦えるかといえば、話は別だけどさ。反旗を翻すより、従ったほうが身のためだと感じられる、というより信じられるのだろうな。というか、そういう人もいたんじゃないのかなぁ……潰されただけで。
どんなに言い訳しても、やっぱり監査はチョロ過ぎるし、東証一部上場できたという事実は、社会がこの会社にお墨付きを与えたようなもんだよな。ってか、こんなんされたら投資家は怖くて投資できませんわ。
社会はよくできているけれど、歪みはある。それで結局、日本の社会がまだまだ信じられていない、ということだろうと思う。こういうサイコパス経営者がやりやすい社会になってしまっている。
こんな最低な経営がまかり通る一方で、小市民の生き様はしんどい。転職っていうだけでキャリアの傷とみなされるし、そもそも雇用の流動性が低いから転職も難しいし。資本のある人間に訴えられたらどうしていいかわかんないし。
しかし死んで初めて明るみになるって、関電の元助役を思い起こさせるなぁ……。
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